マイン川の対岸カールスブルク(西側)から見たカールシュタット中心街
カールシュタット (ドイツ語 : Karlstadt , ドイツ語発音: [ˈkarlʃtat] [ 2] ) は、ドイツ連邦共和国 バイエルン州 ウンターフランケン行政管区 のマイン=シュペッサルト郡 の郡庁所在地である。この街はヴュルツブルク の北約 30 km のマインフランケン・ワイン製造地区に位置している。
マインフランケン方言 でカールシュタットは「カルシュト」または「カルシュト・アム・メー」と呼ばれる。その住民は「フラーク」または「カルシュター・フラーク」である。
地理
市の構成
カールシュタットは中核市区と9つのシュタットタイル(市区)[ 3] からなっており、さらに12のオルト(地区)[ 4] に分割される。
ガムバッハ
ヘスラー
カールブルク
カールシュタット
ラウデンバッハ
ミュールバッハ
ロールバッハ
シュターデルホーフェン
シュテッテン
ヴィーゼンフェルト(エルレンバッハ地区とレッターバッハ地区を含む)
各市区はそれぞれ一つのゲマルクング(不動産上の地区区分)を形成する。この他にゲマルクング「ガインフルター・マルクング」がある。
隣接する市町村
地名
語源
カールシュタット (Karlstadt) の基礎語は中高ドイツ語 の単語 stat (=Stadt 都市)である。この街の名前はカールブルクから引き継がれた[ 5] 。
古い表記
この町は、様々な古地図や史料に以下のような表記で記されている[ 5] 。
1219年 Karlstat
1225年 Karlestat
1248年 Karlstat
1575年 Carolstat
1747年 Carlstadt
1801年 Karlstadt
歴史
1840年代に出版されたフリッツ・バンベルガーが製作したカールシュタットの版画
バイエルンの地域再編以前
カールブルクの最初の文献記録は741年 /742年 にヴュルツブルク司教区 (ドイツ語版 、英語版 ) の創設と関連してなされた。1202年 頃にカールブルクの近くにカールシュタット集落が司教コンラート・フォン・クヴェルフルト (ドイツ語版 ) によって建設された。精確な創設の日付は判っていない。1277年 に最も古い市の印章が遺された。ヴュルツブルク司教領のオーバーアムト(地方行政区分)・カールシュタットは、1803年 に世俗化 されてバイエルン 領となった後、1805年 にヴュルツブルク大公国 を創設したトスカーナ大公フェルディナント に委ねられたが、1814年 にバイエルン王国 領に戻された。ラントゲリヒト・カールシュタットは、カールシュタット郡の前身となった。カールシュタット郡は1972年 に廃止された。
市町村合併
1971年 4月1日、それまで独立した町村であったガムバッハが合併した[ 6] 。1978年 1月1日にシュテッテンがこれに加わった。ヘスラー、カールブルク、ラウデンバッハ、ミュールバッハ、ロールバッハ、シュターデルホーフェン、ヴィーゼンフェルトは、1978年5月1日に合併した[ 7] 。
住民
人口推移
1988年から2018年までの間にこの町の人口は14,669人から15,004人へ、335人、約 2.3 % 増加した。
行政
カールシュタット市庁舎
議会
カールシュタットの市議会は、24議席(市長を除いて)からなる[ 8] 。
首長
ミヒャエル・ホムバッハ (CSU ) は、2020年5月1日から本市の市長を務めている。彼は2020年3月29日の決選投票で 58.7 % の票を獲得して市長に選出された[ 9] 。前任者は、2008年5月から2020年4月まで務めたパウル・クルック (Freie Wählergemeinschaft) である。
紋章
図柄: 青地 と銀地 に四分割。向かって右上と左下の区画に赤い 紋章図案化されたユリ [ 10]
この紋章は13世紀にまで遡ることができる
姉妹都市
カールシュタットは以下の都市と姉妹都市関係にある[ 11]
経済と社会資本
カールシュタット (マイン) 駅
交通
カールシュタット (マイン) 駅は、マイン=シュペッサルト鉄道 (ヴュルツブルク - アシャッフェンブルク )の駅で、1854年10月1日に開業した。この駅にはほぼ1時間ごとにヴュルツブルク - フランクフルト (マイン) 間のレギオナルエクスプレス やヴュルツブルク - ゲミュンデン (マイン) - ヨッサ 間のレギオナルバーン が発着する。
市内を高速鉄道ハノーファー - ヴュルツブルク線 が南北に通っている。市内にはミュールベルクトンネルやナンテンバッハ・カーブの一部がある。
カールシュタットは、2つの連邦道 B26号線とB27号線の交差する地点でもある。州道 L2435号線と L2438号線もカールシュタットを通っている。最寄りのアウトバーン は、連邦アウトバーン A3号線 のマルクトハイデンフェルト・インターチェンジ、ロッテンドルフ・インターチェンジ、ヘルムシュタット・インターチェンジ、連邦アウトバーン A7号線 のグラムシャッツァー・ヴァルト・インターチェンジ、シュヴァインフルト/ヴェルネック・ジャンクション、ハンメルブルク・インターチェンジ、連邦アウトバーン A70号線 のシュヴァインフルト/ヴェルネック・ジャンクションである。1953年建造のマイン橋カールシュタットと北寄りに位置するカロリンガー橋の2本の橋で川を渡る。
この街は、カールシュタット港を介して水路を利用することも可能である。
カールシュタットにはグライダー飛行場カールシュタット=ザウプルツェルがある。この飛行場には、強化されていない2本の滑走路がある。一般機が発着することもしばしばある。
シュヴェンク・セメント工場
産業
デューカー鉄工所、シュヴェンク・セメント工場・カールシュタット、コール化粧板工場が市の南部にある。シュヴェンク・セメント工場は、マイン川対岸の採石場から石灰岩 を採取している。採取された石灰岩は、マイン川 に架かる吊り橋上のベルトコンベア により工場に運ばれる。上記3つの大きな工業系企業の他に、数多くの手工業者がカールシュタットに存在する。この他の大きな雇用主がマイン=シュペッサルト郡役場である。しかし住民の多くは、25 km 離れたヴュルツブルクや、18 km 離れたロール・アム・マイン に通勤している。
メディア
市の南に建つ送信塔「ランガー・カール」からは、ラジオ・カリヴァリが周波数 88.6 MHz、出力 50 W で放送されている。
観光業
旧市街は、特に夏季には、ヴェルンタール自転車道やマインタール自転車道を使ったサイクリング の、人気の目的地である。フレンキシェ・マリエンヴェーク(直訳: フランケン地方の聖母の道)もカールシュタットを通っている。宿泊施設は、3軒のホテル、数件のペンション、マイン川河畔のキャンプ場がある。
ワイン造り
ワイン 造りは、経済的重要性は低いものの、文化的重要度は高い。カールシュタットでは、ワイン製造で生活している人はわずかであるが、ローカルな生活様式にとってはさらに重要である。ブドウ栽培地としては、ロスタールとイム・シュタインがある。この他にシュテッテンをはじめ多くの地区やカールシュタットからガムバッハへの道筋にもブドウ畑がある。
教育
カールシュタットには以下の教育機関がある[ 12] 。
幼稚園: 2019年現在、定員813人に対し、園児数702人[ 13]
基礎課程学校および中等学校: 3校合わせて教員数56人、生徒数783人(2018/19年の学年)[ 14]
ヨハン=シェーナー=ギムナジウム: 教員数63人、生徒数782人(2018/19年の学年)[ 14]
ヨハン=ルドルフ=グラウバー実科学校: 教員数41人、生徒数563人(2018/19年の学年)[ 14]
州立マイン=シュペッサルト職業学校: 教員数41人、生徒数1,657人(2018/19年の学年)[ 15]
レオ=ヴァイスマンテル養護センター・カールシュタット=ゲミュンデン: 教員数38人、生徒数147人(2018/19年の学年)[ 14]
市立歌唱・音楽学校
青年文化センター「ピラニア」年間約1万人の利用者がある。
2007年7月7日からカールシュタットの5校(当時)は学校ネットワーク「民族主義のない学校 − 勇気のある学校」(Schule ohne Rassismus – Schulen mit Courage) に加盟している[ 16] 。
文化と見所
建築
自然
グラインベルク=カルベンシュタインおよびザウプルツェル自然保護区
年中行事
1996年から毎年7月に「Umsonst & Draussen」(無料で、戸外で)フェスティバルが開催される。
スポーツ
カールシュタットには4つのスポーツクラブがある。TSVカールシュタットでは、バスケットボール 、ハンドボール 、バレーボール 、テニス 、陸上競技 、水泳 が行われている。サッカー は FV 1920 カールシュタットで行われている。FVファティースポール・カールシュタットでもサッカーが行われるようになった。しかし、最も成功しているサッカークラブは、カールブルク市区にあるTSVカールブルクで、バイエルンリーガに参加している。
人物
出身者
ゆかりの人物
出典
出典
^ https://www.statistikdaten.bayern.de/genesis/online?operation=result&code=12411-003r&leerzeilen=false&language=de Genesis-Online-Datenbank des Bayerischen Landesamtes für Statistik Tabelle 12411-003r Fortschreibung des Bevölkerungsstandes: Gemeinden, Stichtag (Einwohnerzahlen auf Grundlage des Zensus 2011)
^ Max Mangold, ed (2005). Duden, Aussprachewörterbuch (6 ed.). Dudenverl. p. 455. ISBN 978-3-411-04066-7
^ “Karlstadt - Kreisstadt Main-Spessart - Stadtteile ”. 2021年2月13日 閲覧。
^ “Bayerische Landesbibliothek Online (BLO) - Karlstadt, St ”. 2021年2月13日 閲覧。
^ a b Wolf-Armin von Reitzenstein (2009). Lexikon fränkischer Ortsnamen. Herkunft und Bedeutung. Oberfranken, Mittelfranken, Unterfranken . München: C. H. Beck. p. 115. ISBN 978-3-406-59131-0
^ Wilhelm Volkert, ed (1983). Handbuch der bayerischen Ämter, Gemeinden und Gerichte 1799–1980 . München: C. H. Beck. p. 491. ISBN 978-3-406-09669-3
^ Statistisches Bundesamt, ed (1983). Historisches Gemeindeverzeichnis für die Bundesrepublik Deutschland. Namens-, Grenz- und Schlüsselnummernänderungen bei Gemeinden, Kreisen und Regierungsbezirken vom 27.5.1970 bis 31.12.1982 . Stuttgart/Mainz: W. Kohlhammer. p. 762. ISBN 978-3-17-003263-7
^ “Wahl des Stadtrats - Kommunalwahlen 2020 in der Stadt Karlstadt - Gesamtergebnis ”. 2021年2月13日 閲覧。
^ “Bürgermeisterstichwahl - Kommunalwahlen 2020 in der Stadt Karlstadt - Gesamtergebnis ”. 2021年2月13日 閲覧。
^ “Haus der Bayerischen Geschichte - Bayerns Gemeinden - Stadt Karlstadt ”. 2021年2月13日 閲覧。
^ “Karlstadt - Kreisstadt Main-Spessart - Partnerstädte ”. 2021年2月13日 閲覧。
^ “Karlstadt - Kreisstadt Main-Spessart - Schulen & Bildung ”. 2021年2月13日 閲覧。
^ “28. Kindertageseinrichtungen seit 2014” (PDF), Statistik kommunal 2019 Stadt Karlstadt : p. 16, https://www.statistik.bayern.de/mam/produkte/statistik_kommunal/2019/09677148.pdf#page=16 2021年2月13日 閲覧。
^ a b c d “29. Allgemeinbildende Schulen und Wirtschaftsschulen 2018/19” (PDF), Statistik kommunal 2019 Stadt Karlstadt : p. 17, https://www.statistik.bayern.de/mam/produkte/statistik_kommunal/2019/09677148.pdf#page=17 2021年2月13日 閲覧。
^ “30. Berufliche Schulen 2018/19” (PDF), Statistik kommunal 2019 Stadt Karlstadt : p. 17, https://www.statistik.bayern.de/mam/produkte/statistik_kommunal/2019/09677148.pdf#page=17 2021年2月13日 閲覧。
^ “Schule ohne Rassismus – Schule mit Courage” , Main-Post , (2012-11-19), https://www.mainpost.de/ueberregional/politik/zeitgeschehen/schule-ohne-rassismus-schule-mit-courage-art-7144774 2021年2月13日 閲覧。