魔物ハンター妖子
『魔物ハンター妖子』(まものハンターようこ)(英題:Devil Hunter Yohko)は1990年12月1日から1995年7月1日にかけて発売されたアニメ作品および漫画、テレビゲームである。原案:六月十三、キャラクター原案:宮尾岳。 概要古より妖魔と戦い続ける魔狩人・魔物ハンターの第108代目となってしまった女子高生、真野妖子の恋と戦いを描く物語。 80年代以降の美少女作品の一ジャンルとして定着していた「剣を持って戦うヒロイン」の流れを汲みつつも、ビキニアーマーに象徴される洋風・ファンタジー路線に偏重していた既存の作品とは一線を画す、赤いチャイナドレス姿の妖子のコスチュームデザインが注目を集めた。また変身時の前口上と、キューティーハニーを髣髴とさせる変身途中のヌードシーンがシリーズの定番となっている。 当時としてはまだ比較的珍しかった、アニメ・ゲーム等の多ジャンル展開を企画当初より想定したメディアミックス展開黎明期の作品である。また各メディアごとにおける設定には共通点がほとんど見られず、妖子以外のレギュラーキャラや妖子の性格まで異なるのも大きな特徴となっている。 メディア展開はOVAを主軸に、平行してゲーム、CDドラマ、小説等が製作され、OVA展開終了の後に宮尾の手による漫画版をもってシリーズ展開は終了となった。宮尾は漫画版妖子をシリーズを終結するピリオドとして描いたと述懐しており、以降のメディアミックス展開は行われていない。なお商品展開自体は後にDVD-BOX、BD-BOX、ガレージキット等が販売されている。 主な登場人物主要人物
魔物ハンターの見習い・妖子の家族
その他のキャラクター
アニメ原案六月十三、キャラクター原案宮尾岳については全作共通であるため個々のスタッフリストからは割愛する。初発売は東宝ビデオ。 魔物ハンター妖子劇場公開1990年12月1日、上映はテアトル池袋にて。同時上映は「超音戦士ボーグマン LOVERS RAIN」。レンタルビデオ版は1991年2月6日、セルビデオ版は同年5月1日、LD(レーザーディスク)版は同年6月1日にそれぞれ発売。 妖子の魔物ハンターとしての覚醒と、学園に潜む魔界の女王・麗子(声 - 松井菜桜子)の陰謀との戦いを描く。一般作だが妖子が幼馴染・修(おさむ)(声 - 山口勝平)にキスをされる、さらに裸の胸にキスの愛撫を受け、下着も脱がされ挿入の直前までいくなど過激な描写があり、学研ムック『魔物ハンター妖子』によれば三作目時点まででもっともお色気要素の強い作とされる。 スタッフ
エンディングテーマ 魔物ハンター妖子2ビデオ版発売1992年12月22日、LD版発売1993年2月1日。 新キャラクターあづさが登場し、封印を解かれ復活した魔王・温羅(おんら)に妖子と共に立ち向かう。あづさには魔物ハンターの見習いである以外にも、真野家の家政婦としての設定等も考えられていたが、30分という時間上の制約から最低限の描写に留められた。 スタッフ
エンディングテーマ 魔物ハンター妖子32と同時に企画・製作された作品で、当初はこれでシリーズ終結とする予定だったため、当時の広告等で「妖子最後の戦い」といったコピーが用いられる事もあった。異世界に召喚された妖子が恋の成就のために魔物達と死闘を繰り広げる。当時大ブームだった『ストリートファイターII』の影響から、妖子が同じチャイナドレスのキャラクター・春麗の必殺技を繰り出すお遊びも用意されている。 スタッフ
エンディングテーマ
魔物ハンター妖子スーパー・ミュージック・クリップビデオ版発売1993年12月21日、LD版発売1994年2月1日。 これまで発表されたアニメ、ゲームの主題歌、挿入歌を用いたミュージッククリップ集。特別編。過去のアニメやSD妖子・あづさのコメディ調新作アニメ、宮尾岳のイラスト集が映像として用いられている他、声優の久川綾、吉田古奈美のPVも収録されている。 スタッフ
魔物ハンター妖子5 光陰覇王の乱シリーズの最終作として製作された完結編。4作目だが、縁起を担いで4を避け5を冠した。歴代魔物ハンターの宿敵・刻魔(ときま)との戦いを描く。「光陰覇王の乱」は雑誌による公募で付けられたタイトルで、内容との具体的な関連性は無い。初代魔物ハンター・ハルカと、刻魔の力により若返ったマドカが妖子・あづさに協力する展開が行われたが、企画当初はさらに2人の歴代魔物ハンターが加わる予定もあった。こちらは没となったが、代わりにクライマックスではそれ以上のサプライズが用意されている。 スタッフ
エンディングテーマ
魔物ハンター妖子2(ようこのじじょう)妖子2の読みは「ようこのじじょう」。ファンの要望により復活し製作された作品。同じく真野家の血を引くライバル・妖子(あやこ)[1]との戦いを描く。これまでのシリーズにあったような六月、宮尾の参加を示す資料は少ない。『プリンセス・ミネルバ』、『銀河お嬢様伝説ユナ』と合わせて東宝美少女OVA作品として展開された。新たなシリーズを予感させたが、これをもってアニメシリーズは実質終結となった。 スタッフ
エンディングテーマ
ゲームメガドライブ
PCエンジン
小説文・六月十三、挿絵・宮尾岳の原作者コンビにて月刊アニメVにて連載された。全6話。 魔物ハンターとしての覚醒から活躍、歴代魔物ハンター達の宿敵・ギルドとの死闘、あづさの弟子入りまでを描く。こちらも他メディアとは異なる解釈による設定が見られるが、純粋に原作者2名による製作のため、宮尾の数多くのイメージイラストにも繋がる「本来想定されていた妖子の世界」を描いた作品といえる。 学研ムック『魔物ハンター妖子』に1~5話、同ムック アニメVスペシャル『魔物ハンター妖子 【完結編】』に最終話が収録されている。 漫画
CDシングル
アルバム
BD-DVD
画集
脚注
外部リンク
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