紫の聖戦
『紫の聖戦』(原題:The Battle Rages On...)は、ディープ・パープルが1993年に発表した通算13作目、再結成後としては4作目のスタジオ・アルバム。第2期及び第5期のボーカリストであるイアン・ギランが復帰して製作されたアルバムである。 解説1989年、ディープ・パープルはギランを解雇して元レインボーのジョー・リン・ターナーを迎え、第6期のアルバム『スレイヴス・アンド・マスターズ』を発表した。そしてツアーの終了後、結成25周年に発表されることになる新作の製作に取り掛かった。しかしリッチー・ブラックモア以外のメンバーとターナーとの間で、音楽性の違いや不仲が表面化。ターナーは制作終了を待たずに1992年脱退した。 ブラックモアはターナーの後任として、アメリカのHR/HMバンドであるライオットのヴォーカリストだったマイク・ディメオを推していた。しかしマネージメントの「結成25周年記念は第2期のメンバーで」という意向や、他のメンバーが望んでいたこともあり、ブラックモアの強い反対にも拘らずギランが復帰した。 新作に収録される予定だった曲は、ターナーの在籍中に殆ど完成していた。しかしギランと3人のメンバーが、ブラックモアに無断でボーカル・トラック及び歌メロのアレンジを録り直した。 本作は第7期[注釈 1]の第一弾アルバムとして、結成25周年にあたる1993年の7月に発表された。 収録曲
参加ミュージシャン
チャート動向
その後1993年7月に本作が発表された後、同年9月下旬から結成25周年記念ツアーが始まった。コンサートでは定番曲や本作の収録曲のほか、第2期の異色作「誰かの娘」[注釈 2]も披露された。 しかしギランの復帰にあくまでも反対していたブラックモアは、ツアー途中の11月17日、ヨーロッパ・ツアーの最終日に当たるヘルシンキ公演の後に突然脱退した。日本公演を2週間後に控えてのことだった。 翌1994年、シュトゥットガルト公演とバーミンガム公演を収録した『ライヴ・紫の閃光』が発表された。 脚注注釈出典
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