『紫の炎』(むらさきのほのお、原題: Burn)は、イングランドのロック・バンド、ディープ・パープルが1974年に発表した8作目のスタジオ・アルバム。
解説
イアン・ギランとロジャー・グローヴァーに代わって、無名の新人デイヴィッド・カヴァデール(ヴォーカル)とトラピーズのグレン・ヒューズ(ベース、ヴォーカル)を迎えて活動を始めた第3期ディープ・パープルが初めて録音したアルバムである。新加入の二人が持つブルースロックなどの音楽性と、バンドが元々持っていたルーツ・ロック[注釈 1]やクラシック音楽の音楽性が一体となった本作は、発表後の1974年4月に出演したカリフォルニア・ジャムの成功もあって、世界的なヒット・アルバムとなった。
発表当時、全8曲の収録曲の作者は、特記した「セイル・アウェイ」、「ミストゥリーテッド」、「"A" 200」を除いてリッチー・ブラックモア、ジョン・ロード、イアン・ペイス、カヴァデールとされ、ヒューズは名を連ねていなかった。これはトラピーズが所属していたレコード会社と結んでいた契約の為で、30周年記念盤では彼の名前は特記した3曲を除く全曲に掲載された。
「紫の炎」はシングル・カットされてヒットし、コンサートのオープニングとして「ハイウェイ・スター」に代わって採用された[6]。この曲はジョージ・ガーシュインの「魅惑のリズム(英語版)(Fascinating rhythm)」に似ていると指摘されたが、ブラックモアは流用や盗作を明確に否定している。
「ミストゥリーテッド」はブラックモアがディープ・パープル脱退後に結成したレインボーのコンサートの定番曲となり、ライブ・アルバム『レインボー・オン・ステージ』にも収録された。
収録曲
- 紫の炎 - "Burn" - 6:05
- テイク・ユア・ライフ - "Might Just Take Your Life" - 4:36
- レイ・ダウン、ステイ・ダウン - "Lay Down, Stay Down" - 4:15
- セイル・アウェイ - "Sail Away" - 5:48 (Blackmore, Coverdale)
- ユー・フール・ノー・ワン - "You Fool No One" - 4:47
- ホワッツ・ゴーイング・オン・ヒア - "What's Goin' on Here" - 4:55
- ミストゥリーテッド - "Mistreated" - 7:25 (Blackmore, Coverdale)
- "A" 200 (インストゥルメンタル) - ""A" 200" - 3:51 (Blackmore, Lord, Paice)
演奏者
脚注
注釈
- ^ 「ハッシュ」などをさしている。
出典
引用文献
- Popoff, Martin (2016). The Deep Purple Family Year By Year Volume One (to 1979). Bedford, England: Wymer Publishing. ISBN 978-1-908724-42-7
外部リンク
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