沖 悠哉(おき ゆうや、1999年8月22日 - )は、茨城県鹿嶋市出身のプロサッカー選手。Jリーグ・清水エスパルス所属。ポジションはゴールキーパー(GK)。
来歴
鹿島アントラーズ
2018年、鹿島アントラーズユースからトップチームに昇格[1]。
2020年8月8日、J1第9節サガン鳥栖戦にてJ1デビューを果たす。J1デビューながら鳥栖の猛攻を無失点で抑えるなどと好成績を残した[2]。その後、レギュラーであったクォン・スンテからポジションを奪い、正GKに定着。最終的に24試合に出場するなどと、飛躍のシーズンとなった。
2021シーズンは開幕スタメンを飾ったが、チームは1‐3で敗れた。しかし続くルヴァンカップ第1節サガン鳥栖戦でも先発出場を果たすと、後半開始早々の豊田陽平のPKをストップし、チームを救うセーブを見せた。チームも3‐0で勝利を飾った。その後もレギュラーとして出場を続けていたが、シーズン終盤にて再びスンテにポジションを奪われた。
2022シーズンは、開幕からスンテの控えに留まった上に、シーズン終盤には早川友基の台頭もありシーズン通して2試合の出場に留まった。続く2023シーズンは、早川が全試合フル出場を果たしたため、リーグ戦の出場機会はなかった[3]。
清水エスパルス
2023年12月27日、清水エスパルスへ完全移籍することが発表された[4]。
移籍後は正GKである権田修一の存在もあり、先発での出場はルヴァンカップ、天皇杯のみと長らく控えに留まるが、2024年10月27日、J2リーグ第36節栃木SC戦において清水での初のリーグ戦スタメンを飾り、無失点でチームの昇格に貢献[5]。続く2024年11月3日、J2第37節いわきFC戦においてもスタメンとして出場を果たし、こちらも無失点でチームの優勝に貢献した[6]。
年代別日本代表
2020年12月17日、U-23日本代表候補の国内合宿メンバー(トレーニングキャンプ:千葉県内で12月21日から26日に実施)に初選出された。
2021年3月19日、U-24アルゼンチン代表との国際親善試合のメンバーに選出された。しかし出番は無かった。
以降も東京五輪世代のGKとしてメンバーに選出されていたが、最終選考にて本大会のメンバーから落選した。
人物
- 2021年、スペインのCarlos G. Urbanoから「ペップ・グアルディオラ監督が提唱するより広いエリアをカバーする25歳以下のGK9名」に選出された[7]。
- 2021年6月20日のJ1リーグ第18節・鹿島対ベガルタ仙台戦での沖のセービングが、元日本代表GKの楢崎正剛により、6月度の「月間ベストセーブ」(スポーツチャンネルDAZNとパートナーメディアで構成されるDAZNJリーグ推進委員会の連動企画)に選出された。選出理由における分析内容として「まずCKの性質として、守備側はニアサイドの対応がとても難しい。あえてニアサイドのゾーンに人を割いてボールを跳ね返すのがセオリーですが、質の高いボールを入れられて、中に入ってくる選手とタイミングが合えばシュートを打たれてしまいます。それに対してGKは準備時間が少なく、このシーンのようにスクランブル状態のゴール前でイレギュラーなコース変化が起きることもあります。自分のタイミングで守れないという点で、高度なスキルを求められるセービングです」「体の近くにボールが飛んできたので運が良かった部分もありましたが、それでも反応が遅ければ弾くのは難しかったでしょう。反射神経や動物的な勘が求められ、ゴールの外にボールを弾く動作も簡単ではありません」「試合経験を重ねて大きく伸びているタイミングだと思います。もともとのアグレッシブなプレースタイルに加えて、安定感を向上させてコンスタントに力を発揮できれば、もっと上を目指せる選手になれるでしょう。そして鹿島という常勝クラブで若くしてゴールマウスを守るのは大きな責任やプレッシャーがあるはず。以前、ソガ(曽ヶ端準)と話した時にそういった精神面の重圧について話していました。沖選手にはそのプレッシャーに打ち克ち、日本を代表する選手になってもらいたい」と高い評価を受けた[8]。
- 2021年8月6日、JPFA(日本プロサッカー選手会)によるYOUTUBEチャンネル「ONE1-GKチャンネル」の企画「権談」において日本代表GKの権田修一選手と対談。日本に帰国して最初の試合だった鹿島アントラーズとのJ1開幕戦において、沖のロングフィードの正確さに驚いたと語り「日本にもこういう選手が出てきたか」と評し、沖のストロングポイントであるとした。また、対戦者として過去、鹿島アントラーズは曽ヶ端準もそうであったように伝統的にGKのロングフィードの質が高いとも語っている。権田も楢崎と同じくJ1リーグ第18節鹿島アントラーズ対ベガルタ仙台戦での沖のセービングが素晴らしかったと評している。そして最後に「沖選手がA代表に上がって来るまで、自分がA代表のゴールマウスを守り続けるというモチベーションを貰った」と対談を締めくくっている[9]。
所属クラブ
個人成績
国内大会個人成績 |
年度 | クラブ | 背番号 | リーグ |
リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯 |
期間通算 |
出場 | 得点 |
出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
日本
| リーグ戦 |
リーグ杯 | 天皇杯
|
期間通算
|
2018 |
鹿島 |
31 |
J1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0
|
2019 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0
|
2020 |
24 |
0 |
0 |
0 |
- |
24 |
0
|
2021 |
33 |
0 |
3 |
0 |
2 |
0 |
38 |
0
|
2022 |
2 |
0 |
5 |
0 |
3 |
0 |
10 |
0
|
2023 |
0 |
0 |
6 |
0 |
2 |
0 |
8 |
0
|
2024 |
清水 |
1 |
J2 |
2 |
0 |
1 |
0 |
2 |
0 |
5 |
0
|
通算 |
日本 |
J1
|
59 |
0 |
14 |
0 |
7 |
0 |
80 |
0
|
日本 |
J2
|
2 |
0 |
1 |
0 |
2 |
0 |
5 |
0
|
総通算
|
61 |
0 |
15 |
0 |
9 |
0 |
85 |
0
|
タイトル
クラブ
- 鹿島アントラーズジュニアユース
- 鹿島アントラーズ
- 清水エスパルス
個人
- 日本クラブユースサッカー選手権 (U-15)大会・MVP(2014年)
代表歴
- U-15日本代表
- バル・ド・マルヌ U-16国際親善トーナメント(2014年)
- U-16日本代表
- U-17日本代表
- 第23回バツラフ・イェジェク国際ユーストーナメント(2016年)
- U-18日本代表
- U-19日本代表
- U-20日本代表候補
- U-23日本代表候補
- U-24日本代表
- SAISON CARD CUP 2021(2021年)
脚注
関連項目
外部リンク