トライハート(Tri-Heart)は、札幌ボデー工業が2tトラックをベースに架装し、
株式会社赤尾(3代目中期型から)・札幌ボデー工業が販売している高規格準拠救急車である。
現在、日本国内で2tトラックをベースとしたディーゼルエンジン車の高規格準拠救急車はトライハートのみである。
車名の由来
- Tri-Heartとは、人命救助に当たって最も重要な「愛」「信頼」「誠実」の三つの心を表している。
車両製造・架装・販売
- 車両製造 - 三菱ふそう(初代~2代目まで)、いすゞ自動車(3代目現行モデル~)
- 架装- 札幌ボデー工業(初代~)、株式会社 赤尾(3代目中期型モデル~ 「本州での車両設備メンテナンス・改修」)
- 販売 - 株式会社 赤尾(3代目中期型モデル~)、札幌ボデー工業(初代~)
初代(1992年-1999年)
前期型(札幌市消防局)
前期型
- 日本初の4WD式高規格救急自動車である。
- 生産第1号車は札幌市消防局白石消防署、第2号車は札幌市消防局南消防署、第3号車は札幌市消防局救急救命士養成所に配備された。
- シャーシは三菱ふそう・キャンター(5代目 FE4)、高床ワイドキャブでMT車のみの設定。
- 主な装備として4WD(パートタイム式)なのはもちろん、ABS、二系統の暖房装置、自動収納装置付防振架台、バックカメラ・モニター、吹雪などの視界不良時視認性対策としてキャブ上部散光式警光灯に加え[注釈 2]、バンパー上部散光式警光灯[注釈 3]、側面上部ハロゲンランプ式赤色点滅灯[注釈 4](左右2個ずつ)、後部散光式警光灯[注釈 5](左右1個ずつ)を標準装備。
- また、生産第4号車から降雪後の凹凸路面やチェーン装着時の振動対策として後輪にエアサスペンションを標準装備している。
中期型(札幌市消防局)
中期型
後期型
- 1998年(平成10年)、フロントバンパー側面及びボディ側面上部ハロゲンランプ式赤色点滅灯をLED式赤色点滅灯(パトライト社製)に変更し、視認性を向上させた高床ベースの最終モデルを発売。なお、同年頃パトライト社が救急車用電子サイレンアンプをモデルチェンジしたため、1997年納入車からサイレンの音色が変わり、「フィーヨー」サイレンから鉄琴の音色に似ている事から俗にいう「ピーコサイレン」や「キンコンサイレン」と呼ばれるサイレン音になった。
- なお恵庭市消防本部には、パトライト製エアロブーメランと後部にLED式赤色点滅灯などを追加装備した車両も存在していた[4]。
2代目(2000年-2008年)
前期型(札幌市消防局)
前期型
- シャーシも低床ワイドキャブ[注釈 11]に変更し、初めてAT車が設定された。
- さらに、キャブ上部散光式警光灯[注釈 12]やバンパー上部散光式警光灯[注釈 13]、救急車用電子サイレンアンプがパトライト製から大阪サイレン製[注釈 14][注釈 15]へ変更された。
後期型(諏訪広域消防本部)
(更新済)
後期型
- 特別仕様として四街道市消防本部に通常の倍赤色点滅灯を装備した「スーパートライハート」という車両があった。なおスーパートライハートは1台のみ製造された[5][6]。
- 初代からこの2代目(三菱ふそう・キャンター)までのモデルは通称で札消式高規格救急自動車と呼ばれている。
3代目(2代目リニューアルモデル)(2009年-)
前期型
前期型(3代目生産第1号車)
(とかち広域消防局)
(更新済)
- いすゞ・エルフにあわせ架装ボディデザインを変更。特徴的だった後部観音開き式ドアが標準で一般的な跳ね上げ式ドア[注釈 18]になった。
- 標準仕様はトラックベースの広さを生かし、従来型と同じ患者室スペースのまま乗車定員が国内高規格救急車最大の10名となった。
- 防振架台も標準の自動収納装置付に加え、オプションで磁気浮上式防振架台(自動収納装置付)の選択も可能になった。
- ドクターカー仕様では搬送用保育器やPCPS(経皮的心肺補助装置)、IABP(大動脈バルーンパンピング)などの大型医療機器搭載が可能になり、
- 大型医療機器を車内に積載するためのテールゲートリフターも装備可能となった。
- リニューアルモデル第1号車は北海道帯広市消防本部(現:とかち広域消防局)に、第2号車は大阪府立中河内救命救急センターに納入された。
- なお、3代目(2代目リニューアルモデル)から札幌ボデー工業の単独開発[注釈 19]となっている。
中期型
中期型
(平成28年度排出ガス規制対応モデル)
(東京消防庁)
- フロントラジエーターグリルおよびシート、ステアリングホイールのデザインが変更された。
- エンジンも改良され、ベースの車両総重量5トン超用4WDシャーシ車は平成27年度燃費基準+5%を達成。
- 低排出ガス認定制度と合わせて新車購入時の自動車重量税が75%減税、自動車取得税80%減税となった。
- 重体重対応防振架台[注釈 20]やECMO(体外式膜型人工肺)の搭載が可能になった。
- なお、消防・防災用品専門商社の株式会社 赤尾が中期型よりTri-Heartの受注・契約・販売を行っている。
- 2016年(平成28年)、感染症等の患者搬送をより安全に行うことが出来る「陰圧型救急車」を開発。第7回「ものづくり日本大賞」優秀賞を受賞した[8]。なお開発した車両は、新型コロナウイルス感染症の影響で陰圧型高規格救急車やECMO対応高規格救急車として全国各地で感染者の搬送に活躍した。
- 2019年(平成31年)3月、ベースのいすゞ・エルフが一部改良[9]。(中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)
- 燃料噴射量フィードバック制御 i-ART、排気位相可変バルブ、モデルベース EGR制御等の最新技術とともに、
- 主要コンポーネントを一新した小排気量高過給エンジン4JZ1型エンジンと後処理装置のDPD+尿素SCR(AdBlue)を採用し、平成28年排出ガス規制に適合した。
- また、耐久性とメンテナンス性を上げることでランニングコストの軽減も実現し、エンジンオイル・フィルターの交換時期が最大4万kmまたは1年間となった。
- エンジンの改良に合わせてAdBlue補充口の追加などボディが小変更された。
- 累計生産台数100台目は福岡県の福岡大学病院に納車されたECMOカー[11]となった。
後期型
- 国内小型トラック初となる交差点警報を採用し、ヘッドランプもLED化して夜間走行時の視認性を向上させた他、2021年11月の各種安全装置装着義務化に伴い、プリクラッシュブレーキが標準装備された。
- その他、交差点警報の搭載とヘッドランプのLED化に併せて、ライト周りのデザインとフロントグリル色がシルバー基調に変更され、高度OBD(On-Board Diagnostics)等が搭載された。
- なお、ベースのいすゞ・エルフは2023年に7代目へフルモデルチェンジしたが、4WDシャシは6代目最終モデルのまま継続生産されているため、2025年現在トライハートも6代目最終モデルに架装され販売されている。
運用している病院
- 商用ワンボックスカーベースの車両より広い患者室スペースなど[注釈 21]を求める三次救急医療機関等がトライハートを導入している。
ドクターカー仕様(大阪府立中河内救命救急センター)
(更新前の車両)
- 2008年~(2代目後期型)
- 兵庫県の姫路赤十字病院[13][注釈 22]
- 2012年~(3代目前期型)
- 福島県の会津中央病院[14][注釈 23]
- 2013年~(3代目前期型)
- 福島県の太田西ノ内病院[15][注釈 24]
- 新潟県の新潟市民病院[16][注釈 25]
- 宮城県の気仙沼市立病院[注釈 26]
- 2016年~(3代目中期型)
- 千葉県の総合病院国保旭中央病院[17][注釈 27]
- 2018年~(3代目中期型)
- 群馬県の前橋赤十字病院[18][注釈 28]
- 東京都の国立成育医療研究センター[19][注釈 29]
- 2019年~(3代目中期型)
- 東京都の東京都立小児総合医療センター[20][注釈 30]
- 2020年~(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)
- 大阪府の大阪府立中河内救命救急センター[21][注釈 31]
- 大阪府の国立循環器病研究センター[22][注釈 32]
- 大阪府の大阪市立総合医療センター[23][注釈 33]
- 栃木県の栃木県済生会宇都宮病院[24][注釈 34]
- 2021年~(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)
- 東京都の日本医科大学付属病院[25][26][注釈 35]
- 東京都の東京都立多摩総合医療センター[27][注釈 36]
- 埼玉県の自治医科大学附属さいたま医療センター[28][注釈 37]
- 愛知県の藤田医科大学病院[29][注釈 38]
- 岡山県の岡山大学病院[30][31][注釈 39]
- 福岡県の福岡大学病院[32][注釈 40]
- 福島県の福島県立医科大学付属病院[33] [注釈 41]
- 2022年~(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)
- 北海道の札幌医科大学附属病院[34][注釈 42]
- 2024年~(3代目後期型)
- 静岡県の静岡県立こども病院[35][注釈 43]
- 青森県の青森県立中央病院[注釈 44]
- で、導入されている。
- 商用ワンボックスカーベースの車両より広い患者室スペースなど[注釈 45]を求める自治体がトライハートを導入している。
- 2025年現在、運用中の自治体は東京消防庁のみとなっている。
- 東京消防庁[36][37][注釈 46]
- 2016年~(3代目中期型 2台)
- 2021年~(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル 2台)
- で、導入・運用されている。
東京消防庁のトライハート
特殊救急車III型
(東京消防庁)
(消防救助機動部隊)
- 2016年(平成28年)に2台導入された日本初の一類・二類感染症患者、重体重傷病者対応高規格救急車で、特殊救急車III型[38][39]と呼ばれている[注釈 47]。
- 1台は2016年(平成28年)6月に新設発隊した「救急機動部隊」[注釈 48]に配備された。
- もう1台は多摩地域に配備されていたが、2020年に日本における新型コロナウイルス感染症の流行により救急機動部隊に配置転換された。
- 2021年に2台追加[40]され、計4台が東京消防庁に配備されている。
- 通常時は一般的な高規格救急車(重体重対応型)として運用されており、感染症患者発生時等に陰圧型特殊救急車として運用されている。そのため、常に感染症患者を搬送しているわけではない。また、多数傷病者、CBRNE災害などの事案が発生した場合は救急機動部隊車両として優先して事案に対応する。
- 特殊救急車III型は通常のワンボックスカーベースの高規格救急車にはない次のような機能・装備・特徴をもつ。
- 体格の大きい外国人観光客等に対応するため、約230kgまで搬送できる重体重対応ストレッチャーとその総重量に対応する防振架台を装備している。
- 後輪に車高調整機能付エアサスペンションを装備している。
- 車内患者室を陰圧状態[注釈 49]にすることができる。この機能により、病原体が車外に漏れ出ることなく病院まで安全に搬送することが可能で、患者の容態変化時でも追加の処置を行うことが出来る。
- 運転席と患者室の間に隔壁及び気密性ドアが設置されており、患者室と運転席を完全に遮断する事ができるため、機関員は病原体を含む空気に曝されることなく安全に運転する事ができる。
- 一類感染症のエボラウイルス病や二類感染症のSARS、MERS、新型コロナウイルス(COVID-19)などの病原体を不活化(オゾンによる殺菌で、感染性を失わせること)するオゾンガス[41]発生装置を備えている。
- 上記の装置(重体重対応ストレッチャー・重体重対応防振架台・陰圧装置等)を搭載しつつ、乗車定員8名を実現している。
- 使用する燃料が軽油の為、大規模災害発生時にガソリンよりも比較的容易に確保ができ、民間のガソリンスタンドで軽油の確保が出来ない場合でも燃料補給車で給油を受けることができる。
札幌市消防局のトライハートと四街道市消防本部のトライハート
- 初代高床ベースの最終モデルは2006年(平成18年)、2代目前期型は2008年(平成20年)で第一線を退き予備車になり、2011年(平成23年)で、札幌市消防局のトライハートは全車廃車となった。
- 現在実働中の高規格救急車はトヨタ・ハイメディックと日産・パラメディックになっている。
トライハートが現場に応援出場した大きな事件・災害
脚注
注釈
- ^ 冬季の積雪など自然環境が厳しい寒冷地北海道で安全かつ迅速に運用できる4WD方式の高規格救急車が1991年(平成3年)の救急救命士制度発足当時、国内・国外共に無かった事から。
- ^ エアロソニック AJS型
- ^ HKF-102型
- ^ 小糸製作所製
- ^ HKF-102型
- ^ キャブ上部散光式警光灯がエアロダイナミック HZE型に変更され視認性が向上した
- ^ この年にまでに納入されたモデルは初代ハイメディック等と同じ佐々木電機製作所(現 パトライト)製救急車用電子サイレンアンプを装備していた。擬音から(ピーポーではなくフィーヨーに聞こえたことから)俗にいう「フィーヨー」サイレン。
- ^ パトライト製
- ^ 後期型プロトタイプとも呼ばれている
- ^ パトライトが救急車用電子サイレンアンプをモデルチェンジしたため、1997年納入車からサイレンの音色が変わり、「フィーヨー」サイレンから鉄琴の音色に似ている事から俗にいう「ピーコサイレン」や「キンコンサイレン」と呼ばれるサイレン音になった。
- ^ 従来の高床パートタイム4WDから低床フルタイム4WDになったことで不評だった取り回し部分(最小回転半径を初代の7.6mから2代目パラメディックと同等の6.4mに縮小)も改良された。
- ^ エアロダイナミック HZE型
- ^ HKF-102型
- ^ キャブ上部散光式警光灯 ウィングフラッシュ WF型
- ^ バンパー上部散光式警光灯 LIGHT CUBE BL型
- ^ 後輪に車高調整機能付きエアサスペンションを装備している。
- ^ リニューアルモデルと付いているのは札幌ボデー工業の公式HP上に当時リニューアルモデルとして発表されていたため。現在は3代目の表記に変更されている。
- ^ オプションで従来標準だった観音開き式ドアも選択可能。
- ^ 2代目モデルで札幌市消防局のDIRECTION(札幌市消防局との共同開発)が終了したため
- ^ 株式会社 赤尾では重体重対応防振架台が標準仕様となっている。
- ^ 患者の両側から同時に処置できる活動スペース、大型医療機器の搭載、多数負傷者の搬送、移動応急救護所、食料・医薬品・資機材・人員の搬送、燃料の補給が難しい被災地でガソリンよりも容易に確保することができる軽油を採用している点など。
- ^ 総合周産期母子医療センターのドクターカー(2代目後期型)として運用されている。
- ^ 会津中央病院救命救急センターのドクターカーとして運用されている(3代目前期型)。予備車だった2代目後期型(キャンターベース)は2019年に乗用車型ドクターカー(5代目 SK系スバル・フォレスター)に更新された。
- ^ 太田西ノ内病院救命救急センターのドクターカー(3代目前期型ロングボデー仕様)として運用されている。
- ^ 通常時は総合周産期母子医療センターのドクターカーとして運用され、災害発生時は新潟県DMATのDMAT Carとして運用される(3代目前期型)。
- ^ 3代目前期型。
- ^ 総合周産期母子医療センターのドクターカーとして運用されている。(3代目中期型)。
- ^ 通常時は高度救命救急センターでMobile ECMO対応ドクターカー(ECMOカー)として運用され、 災害発生時は群馬県DMATのDMAT Carとして運用される。(3代目中期型)。
- ^ 小児救急センター・PICUの ドクターカー として運用されている。(3代目中期型)
- ^ 総合周産期母子医療センター・NICU ドクターカー として運用されている。(3代目中期型)
- ^ ドクターカー(2010年に導入された3代目前期型が2020年に3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデルへ更新された。)として運用されている。
- ^ 救命救急センターでECMOカー(Mobile ECMO対応ドクターカー)として運用されている。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)。
- ^ 通常時はドクターカーとして運用され、災害発生時は、大阪府DMATのDMATカーとして運用される。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)
- ^ 救命救急センターでMobile ECMO対応ドクターカー(ECMOカー)として運用されている。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)。
- ^ 日本医科大学付属病院 高度救命救急センターでX線撮影装置、超音波検査装置、簡易型陰圧装置を搭載した、Mobile ECMO対応ドクターカー(ECMOカー)として運用されている。この車両は日本財団と新しい地図が立ち上げたLOVE POCKET FUNDによる新型コロナ医療支援で日本医科大学付属病院に寄贈された。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)
- ^ 救命救急センター・ECMOセンターで簡易型陰圧装置等を搭載した、ECMOカー(Mobile ECMO対応ドクターカー)として運用されている。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)。
- ^ 救命救急センターでMobile ECMO対応ドクターカー(ECMOカー)として運用されている。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)。
- ^ 高度救命救急センター・ECMOセンターでECMOカー(Mobile ECMO対応ドクターカー)として運用されている。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)。
- ^ 高度救命救急センターでMobile ECMO対応ドクターカー(ECMOカー)として運用されている。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)。
- ^ 救命救急センター・ECMOセンターで平常時はMobile ECMO対応ドクターカーとして運用され、災害時には福岡県のDMAT Carとして運用される。なお、トライハート累計生産100台目の車両。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)。
- ^ 高度救命救急センターでMobile ECMO対応ドクターカー(ECMOカー)として運用されている。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)
- ^ 高度救命救急センターでMobile ECMO、X線撮影装置、超音波検査装置、人工呼吸器、簡易型陰圧装置を搭載し、簡単な手術にも対応する人工心肺装置搭載ドクターカー( ECMOカー)として運用されている。(3代目中期型・平成28年度排出ガス規制対応モデル)
- ^ 小児救命救急センターで車内陰圧・ECMO 対応ドクターカー として運用されている。(3代目後期型)
- ^ 総合周産期母子医療センターのドクターカー(3代目後期型)と救命救急センターのドクターカー兼DMAT運用高規格救急車(2013年導入3代目前期型)として2台運用されている。
- ^ 患者の両側から同時に処置できる活動スペース、陰圧装置の搭載、多数負傷者の搬送、移動応急救護所、資機材・人員の搬送、燃料の補給が難しい被災地でガソリンよりも容易に確保することができる軽油を採用している点など。なお、緊急消防援助隊の燃料補給車で給油出来るのは軽油のみである為、トライハートは現在販売されている高規格基準救急車で唯一給油を受けることが可能。
- ^ 2025年現在4台運用されている
- ^ CBRNE災害傷病者や、多数傷病者にも対応している
- ^ 日中は救急要請の多い東京駅と世田谷区で待機し、東京駅並びに駅周辺と世田谷区で発生する救急事案に対応、夜間は深夜・早朝帯に救急要請の多い新宿駅周辺と六本木に移動し、新宿駅並びに駅周辺、六本木周辺の救急事案に対応する、日本初の救急需要地域前進待機型救急隊。(2019年10月、新たに救急要請の多い世田谷エリア(日中)と六本木エリア(夜間)に待機場所が拡充された。)
- ^ 車外より気圧を低くして車内の空気が外部に漏れ出ない状態のこと。気圧の差が生じると、気圧が高い場所(陽圧)から 低い場所(陰圧)へ流れる仕組みを利用している。なお、車内患者室の空気は紫外線殺菌ランプとHEPAフィルターで病原体を含む空気を殺菌・浄化してから車外へ排出する仕組みになっている。この装置は感染症用陰圧室に設置されているCDC(アメリカ疾病予防管理センター)ガイドラインに準拠した陰圧装置と同じ仕組みである。
- ^ 通常の倍赤色点滅灯などを装備しアメリカの救急車のような外見をもっていた特別仕様のトライハート。
- ^ スーパートライハートに搭載された大阪サイレン製フェードイン・フェードアウト機能、住宅モード機能付救急車用サイレンアンプMK10は四街道市消防本部と大阪サイレンが共同開発した製品で、スーパートライハートが日本で初めて装備した救急車両である。
スーパートライハートに搭載以降、フェードイン・フェードアウト機能(サイレン吹鳴開始時は音が徐々に大きくなり、サイレン停止時は徐々に音が小さくなって止まる)、住宅モード機能(音色が半音下がりソフトな音色になる)付救急車用サイレンアンプは、
現在では救急車の標準仕様になるほど全国に普及している。
- ^ 札幌市消防局
- ^ 東広島市消防局
- ^ 札幌市消防局等
- ^ 青森県立中央病院、会津中央病院等
- ^ 青森県立中央病院、新潟市民病院等
- ^ 東京消防庁
- ^ 東京消防庁
出典
関連項目
外部リンク