新富駅
新富駅(しんとみえき)は、北海道(空知支庁)雨竜郡幌加内町字新富にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)深名線の駅(廃駅)である。電報略号はシミ。事務管理コードは▲121409[1]。 歴史当駅が所在した新富(旧名:豊富)地区では、戦時中の1943年(昭和18年)から1945年の終戦頃まで、近隣で亜炭の鉱区が開かれて添牛内駅まで月産500tの馬搬が行われていたことから、関係者や住民から開駅の要望が出されていた[2][3]。炭砿は昭和22年に休鉱となったが要望は根強く、ついに鉄道局の許可を取り付けて集落負担(一部村費)でホームと駅舎・便所を建設したが[3]、結局貨物の取扱を行わない無人の乗降場となった[2]。 利用者減少により深名線廃止に先立つ1990年(平成2年)9月1日に廃駅となったが、この際、駅の廃止に当たってJR北海道から廃止を打診された幌加内町が、利用していた3戸の住民に確認せず廃止に同意をしたため、列車で病院に通っていた老夫婦が孤立するという問題が起きている[4]。なお、2015年の国勢調査によると幌加内町字新富は消滅集落となっている。 年表
駅名の由来もともと地名は「豊富」であった。しかしすでに宗谷本線豊富駅があるため「新富」とした[6][3]。その後住民から地区名も新富に変更するよう要望があり、1960年(昭和35年)1月1日から地区名も新富となった[7]。 なお、1973年(昭和48年)に国鉄北海道総局が発行した『北海道 駅名の起源』では、字名改正が先であったとしているが[6]、これは誤りである。 駅構造廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅で、分岐器を持たない棒線駅となっていた。ホームは石組み土盛りの造りで、線路の東側(名寄方面に向かって右手側)に設置されていた[8]。また、無人駅であったが、ホーム中央部分の出入口附近に待合所機能のみの木造駅舎を有した[9]。 駅周辺駅跡廃駅と同時に撤去され、2011年(平成23年)時点では駅関連施設はすべて撤去されている[9]。 隣の駅脚注
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