摂津本山駅
摂津本山駅(せっつもとやまえき)は、兵庫県神戸市東灘区岡本一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線の駅である[1]。駅番号はJR-A56。「JR神戸線」の愛称区間に含まれている。 歴史吹田駅 - 須磨駅間で省線電車の運転が開始された1934年(昭和9年)7月20日に、塚本駅・立花駅・甲子園口駅・六甲道駅・元町駅が開設されたが、この摂津本山駅はそれに一足遅れる形で開設されたものである[1]。当駅設置前の1920年(大正9年)7月16日には既に、阪神急行電鉄(のちの阪急電鉄)岡本駅がすぐ北側に開設されていた。 当時この地域は、まだ神戸市に編入されず本山村となっていた。 駅ができる前には岡本梅林の梅が咲く時期に天上川と交差するところに臨時停留所ができ、後の駅のルーツとなった[2]。 そして、電気運転計画の発表に伴い駅設置の請願を行ったものの、外されてしまった。そのため村では協議会を開いて1934年(昭和9年)3月15日に大阪鉄道局へ請願を実施し、5月5日に用地買収に伴う補償を村が行うこと、4000坪の土地を提供することにより、開設が認められた。 阪神・淡路大震災後には、阪急電鉄側が当駅から新快速停車駅の芦屋駅を経由して大阪方面へ向かう乗客の流れを阻止すべく、岡本駅に特急の停車を行うなどして対抗している。 年表
駅名の由来駅名は摂津国と武庫郡本山村にちなむ。香川県に本山駅(予讃線)が既に存在したため、令制国名の「摂津」をつけて区別したものである。当駅開業から約1年後の1937年1月1日に、宇部電気鉄道(現在の小野田線)の本山駅(後に長門本山駅に改称)が開業している。また1930年から1942年には、鶴見臨港鉄道(現在の鶴見線)に本山駅(読みは「ほんざん」)が存在していた。 なお、令制国名としての「摂津」を冠した駅は、摂津富田駅(JR京都線)と当駅のみである。 駅構造島式ホーム2面4線を持つ地上駅で橋上駅舎を有する。分岐器や絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。本設部分のホーム有効長は8両編成分だが、大阪寄りの旧ホームは撤去されずに残されているため、これを含めると12両編成分にも及ぶ。普通電車のみの停車するため、外側線ホームには非常用の柵が設置されている。またホーム上ベンチは転落防止のため、外側線の線路に向けて設定されている。 地上駅舎時代はエレベーター・エスカレーターが設置されておらず、周辺住民からはバリアフリー化を求める声が挙がり、2008年9月には地元自治会・婦人会により約2万3千人分の署名が集められ、JR西日本と神戸市にバリアフリー化を要請した。これを受けて、JR西日本と神戸市は旧駅舎を解体し、橋上化した新駅舎を設置することを決定した。橋上駅舎化とともに、改札内とホームを結ぶエレベーターとエスカレーターおよび線路をまたいで往来できる南北自由通路も整備された[10]。工事は2011年に始まり、2013年11月に使用開始となった[10][11][12][13]。 JRの特定都区市内制度における「神戸市内」の駅である。アーバンネットワークエリアに所属しておりICOCA及び提携ICカード利用可能駅である。直営駅であるが駅長は配置されておらず、芦屋駅が当駅を管理している。 のりば
利用状況「兵庫県統計書[15]」、「データで見るJR西日本」によると、2023年(令和5年)度の1日平均乗車人員は19,211人であり、JR西日本の駅の中では第50位である。 近年の1日平均乗車人員は以下の通りである。
駅周辺バス路線隣の駅脚注
関連項目外部リンク
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