喜多見駅(きたみえき)は、東京都世田谷区喜多見九丁目にある、小田急電鉄小田原線の駅である。駅番号はOH 15。世田谷区最西端の駅である。
概要
新宿駅から15番目(新宿駅含む)の駅。世田谷区と狛江市の区市境上にあり、駅西側(狛江駅方)3分の1程が同市に跨がっているが、正式な駅所在地は駅事務室・改札がある世田谷区喜多見九丁目とされている。
新宿駅から下り方向で世田谷区内最後の駅である。成城学園前駅 - 当駅間に国分寺崖線が存在するため、以前は急な下りとなっていたが、当駅高架化と成城学園前駅地下化に伴い、現在では線路高低差は緩やかとなっている。
過去に、都心から玉川通り、世田谷通りの地下を通り当駅で小田急線へ乗り入れる地下鉄構想、小田急多摩線を当駅より分岐する構想があったが、いずれも他計画へ振替えられた[注 1]。1997年(平成9年)に高架化工事が完成し、また、1994年(平成6年)に当駅 - 野川間に喜多見検車区が建設された(出入区は成城学園前駅との間で行う)。駅前は2007年(平成19年)に再開発が実施された。
「成城学園前管区成城学園前管内」に属する[1]。
歴史
年表
駅名の由来
地名より名付けられた。「喜多見」という地名は、江戸時代以前は「木田見」や「北見」と表記されていたが、徳川家康江戸入城の際に「喜多見」という表記となった。元禄年間には喜多見藩が置かれている。
駅構造
-
北口(2021年11月)
-
改札口(2021年11月)
-
ホーム(2011年4月)
-
シンボルカラーは明るい灰色
間に通過線を挟んだ相対式ホーム2面4線を有する高架駅。線路・ホームは高架上に、改札口は地上にある。複々線区間にあり、各停は当駅で特急ロマンスカー・快速急行・急行等に追い越される場合がある。
高架化以前は西側にも臨時改札口が存在したが、2013年(平成25年)現在は東側1箇所のみ。屋根はホーム全面を覆っている。線路部分は覆っていない。
世田谷区内の新設高架駅ではデザインが統一されており、各駅ごとに基調色を定め、特徴としている。基調色は旅客上屋の柱などに使用されている。当駅の場合、淡いクリーム色である。また、旅客上屋の形状はアーチ状となっている。これは後に高架化された千歳船橋駅も踏襲している。駅舎両脇の高架下は商業施設として利用されている。
のりば
ホーム |
路線 |
方向 |
軌道 |
行先[14]
|
1
|
小田原線
|
下り
|
緩行線
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小田原・片瀬江ノ島方面
|
通過線
|
□小田原線
|
下り
|
急行線
|
(下り列車通過)
|
通過線
|
上り
|
(上り列車通過)
|
2
|
小田原線
|
上り
|
緩行線
|
新宿・ 千代田線方面
|
※下り東北沢駅 - 登戸駅間、上り向ヶ丘遊園駅 - 東北沢駅間急行線・緩行線は原則として以下の通りに使い分けられている。
- 〔急行線〕
- □特急ロマンスカー・■快速急行・□通勤急行・■急行が使用する。成城学園前駅 - 経堂駅間のみ□通勤準急も使用する。
- 〔緩行線〕
- ■準急・■各停が使用する。□通勤準急も上記以外の区間で使用する。
- 但し、千代田線直通上り■急行は、経堂駅以東で緩行線を使用する。
出入口
北口・南口共に段差を気にすることなく移動が可能。
駅構内設備
駅舎は1990年代の設計・建築のため、施設は比較的充実している。
旧駅舎
駅舎・線路共に地上にあった。駅舎は上りホーム側にあり、下りホームとは跨線橋により連絡されていた。下りホームには臨時改札口があった。
機器
施設
- トイレ:改札内改札階北口側にある。多目的トイレも併設されている。
- 休憩コーナー:改札内側改札階に2か所ある(旧・喫煙所)。
- 水飲み場:各ホーム1か所ずつある。
- 待合室:各ホーム1か所ずつ、合計2か所ある。2004年(平成16年)秋に新設された。
- エレベーター:改札階と各ホーム階間を連絡する2基がある。
- エスカレーター:改札階と各ホーム階間を連絡し両方向に4基がある。
-
エレベーター上部には四角錐の構造物がある。
-
ベンチは線路と直交している。
商業設備・施設
- 売店:改札外側に以下の1店舗がある。
- ATMコーナー:改札外側に1か所ある。
- 横浜銀行:ATM1台。登戸支店小田急喜多見駅出張所。
- 公衆電話:改札内外にそれぞれ1か所ある。
- コインロッカー:改札内側に1か所ある。
利用状況
2022年度(令和4年度)の1日平均乗降人員は29,015人である[小田急 1](小田急線全70駅中36位)。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は以下の通り。
年度別1日平均乗降・乗車人員[15][16]
年度
|
1日平均 乗降人員[17]
|
1日平均 乗車人員[18]
|
出典
|
1948年(昭和23年)
|
[19] 3,699
|
|
|
1956年(昭和31年)
|
|
3,598
|
[* 1]
|
1957年(昭和32年)
|
|
4,019
|
[* 2]
|
1958年(昭和33年)
|
|
4,407
|
[* 3]
|
1959年(昭和34年)
|
|
4,916
|
[* 4]
|
1960年(昭和35年)
|
10,746
|
5,417
|
[* 5]
|
1961年(昭和36年)
|
11,992
|
5,940
|
[* 6]
|
1962年(昭和37年)
|
13,473
|
6,753
|
[* 7]
|
1963年(昭和38年)
|
15,416
|
7,754
|
[* 8]
|
1964年(昭和39年)
|
17,467
|
8,797
|
[* 9]
|
1965年(昭和40年)
|
18,605
|
9,361
|
[* 10]
|
1966年(昭和41年)
|
19,132
|
9,521
|
[* 11]
|
1967年(昭和42年)
|
18,842
|
9,346
|
[* 12]
|
1968年(昭和43年)
|
18,836
|
9,203
|
[* 13]
|
1969年(昭和44年)
|
18,600
|
9,318
|
[* 14]
|
1970年(昭和45年)
|
18,655
|
9,520
|
[* 15]
|
1971年(昭和46年)
|
19,551
|
9,896
|
[* 16]
|
1972年(昭和47年)
|
20,741
|
10,480
|
[* 17]
|
1973年(昭和48年)
|
21,503
|
10,869
|
[* 18]
|
1974年(昭和49年)
|
23,475
|
11,743
|
[* 19]
|
1975年(昭和50年)
|
23,910
|
12,050
|
[* 20]
|
1976年(昭和51年)
|
24,643
|
12,366
|
[* 21]
|
1977年(昭和52年)
|
25,038
|
12,588
|
[* 22]
|
1978年(昭和53年)
|
25,228
|
12,773
|
[* 23]
|
1979年(昭和54年)
|
24,942
|
12,649
|
[* 24]
|
1980年(昭和55年)
|
25,078
|
12,687
|
[* 25]
|
1981年(昭和56年)
|
25,492
|
12,934
|
[* 26]
|
1982年(昭和57年)
|
25,600
|
12,986
|
[* 27]
|
1983年(昭和58年)
|
25,526
|
13,064
|
[* 28]
|
1984年(昭和59年)
|
25,977
|
13,274
|
[* 29]
|
1985年(昭和60年)
|
27,660
|
13,677
|
[* 30]
|
1986年(昭和61年)
|
27,874
|
13,782
|
[* 31]
|
1987年(昭和62年)
|
28,132
|
13,860
|
[* 32]
|
1988年(昭和63年)
|
28,613
|
14,203
|
[* 33]
|
1989年(平成元年)
|
28,695
|
14,199
|
[* 34]
|
1990年(平成02年)
|
27,535
|
14,237
|
[* 35]
|
1991年(平成03年)
|
27,626
|
14,259
|
[* 36]
|
1992年(平成04年)
|
27,517
|
14,255
|
[* 37]
|
1993年(平成05年)
|
27,747
|
14,463
|
[* 38]
|
1994年(平成06年)
|
27,825
|
14,576
|
[* 39]
|
1995年(平成07年)
|
27,732
|
14,459
|
[* 40]
|
1996年(平成08年)
|
27,455
|
14,287
|
[* 41]
|
1997年(平成09年)
|
27,152
|
14,260
|
[* 42]
|
1998年(平成10年)
|
27,227
|
14,444
|
[* 43]
|
1999年(平成11年)
|
27,691
|
14,796
|
[* 44]
|
2000年(平成12年)
|
27,861
|
14,846
|
[* 45]
|
2001年(平成13年)
|
28,454
|
15,112
|
[* 46]
|
2002年(平成14年)
|
29,352
|
15,574
|
[* 47]
|
2003年(平成15年)
|
30,097
|
15,842
|
[* 48]
|
2004年(平成16年)
|
32,236
|
15,997
|
[* 49]
|
2005年(平成17年)
|
32,367
|
16,052
|
[* 50]
|
2006年(平成18年)
|
32,537
|
16,121
|
[* 51]
|
2007年(平成19年)
|
32,652
|
16,246
|
[* 52]
|
2008年(平成20年)
|
32,415
|
16,118
|
[* 53]
|
2009年(平成21年)
|
32,043
|
15,940
|
[* 54]
|
2010年(平成22年)
|
31,519
|
15,666
|
[* 55]
|
2011年(平成23年)
|
31,185
|
15,516
|
[* 56]
|
2012年(平成24年)
|
31,769
|
15,789
|
[* 57]
|
2013年(平成25年)
|
32,310
|
16,064
|
[* 58]
|
2014年(平成26年)
|
31,963
|
15,923
|
[* 59]
|
2015年(平成27年)
|
32,973
|
16,445
|
[* 60]
|
2016年(平成28年)
|
33,662
|
16,791
|
[* 61]
|
2017年(平成29年)
|
34,306
|
17,118
|
[* 62]
|
2018年(平成30年)
|
34,418
|
17,184
|
[* 63]
|
2019年(令和元年)
|
34,207
|
17,068
|
[* 64]
|
2020年(令和02年)
|
25,497
|
12,767
|
[* 65]
|
2021年(令和03年)
|
[小田急 2]26,993
|
|
2022年(令和04年)
|
[小田急 1]29,015
|
|
|
駅周辺
北口・南口それぞれに駅前広場がある。ロータリーはない。駅東側の高架下にはタクシー乗り場があるが常駐はしていない。
駅両脇の高架下に商業施設小田急マルシェ喜多見がある。出店テナント全店の一覧・詳細は公式サイト「店舗一覧」を参照。
北口
南口
関連施設
成城学園前駅 - 当駅間に喜多見電車基地・喜多見総合事務所がある。このため、当駅を発着する電車はここで乗務員交代が行われる場合がある。
バス路線
全て小田急バスにより運行される。
北口交番の傍に「喜多見駅」停留所がある。
南口を出て商店街を抜けた世田谷通り沿いに「喜多見駅入口」停留所がある。
隣の駅
- 小田急電鉄
- 小田原線
- ■快速急行・□通勤急行・■急行・□通勤準急・■準急
- 通過
- ■各駅停車
- 成城学園前駅 (OH 14) - 喜多見駅 (OH 15) - 狛江駅 (OH 16)
脚注
注釈
出典
- 小田急電鉄の1日平均利用客数
- 東京都統計年鑑
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、 喜多見駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
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