ペロポネソス
ペロポネソス(ギリシア語: Πελοπόννησος / Pelopónnisos)は、ギリシャ共和国の広域自治体であるペリフェリア(地方)のひとつ。「ペロポネソス」は古典ギリシャ語音(Pelopónnēsos)に由来する日本語表記で、現代ギリシャ語音は「ペロポニソス」に近い。ギリシャ本土最南端に位置し、ペロポネソス半島(ペロポニソス半島)の大部分を占める。首府は中部のトリポリ。面積15,490km2、人口は539,535人(2021年国勢調査)[1]。 地理位置バルカン半島最南端に位置し、ペロポネソス半島の大部分を占める。半島西北部のアハイア県とイリア県は西ギリシャ地方に属し、半島東端のトロイジナ周辺はアッティキ地方(ピレウス県)の飛び地となっている。 地勢→「ペロポネソス半島」を参照
主要な都市ペロポネソス地方最大の都市は、南西部のカラマタ(人口約5万4000人)である。メッシニアコス湾に面した港湾都市であるカラマタは、西ギリシャ地方に属するパトラ(人口約17万人)に次ぎ、ペロポネソス半島第二の都市である。東北部のコリントス(約3万人)、中部にあるペリフェリア首府トリポリ(約2万9000人)がこれに続く。 1万人以上の都市には、東北部のアルゴスおよびナフプリオ、南東部のスパルティ(スパルタ)がある。 2001年国勢調査による都市人口[2]は以下の通り。
歴史→「ペロポネソス半島 § 歴史」も参照
ペロポネソス地方は、近代ギリシャの独立以来の領土である。 1987年の地方行政改革により、従来の「地理的な地方」に代わる行政区画として13の「ペリフェリア」(地方)が設置され、ペロポネソス地方が設立された。2010年の地方行政改革(カリクラティス改革)によってペリフェリアの権限が拡充され、従来内務省による任命制であった知事が公選制となり、広域自治体となった。 行政区画ペロポネソス地方は、西ギリシャ地方、イオニア諸島地方とともに、ペロポネソス・西ギリシャ・イオニア諸島管区(首府・パトラ)に属する。 県ペロポネソス地方は、以下の5つの行政区(περιφερειακές ενότητες)から構成されている。これらの地区は、2010年の地方制度改革(カリクラティス改革)以前は自治体としての県(ノモス、νομός)であった。
市ペロポネソス地方には、基礎自治体である市(デモス)が26ある。下表の番号は右上地図の番号に一致する。なお、地図に番号が振られていないエラフォニソスは、モネンヴァシア(7)の南にある。
交通ギリシャ本土とペロポネソス半島の間のコリントス地峡に交通路が集中する。ペロポネソス半島の幹線は、コリントスから半島中部のトリポリを経由して南西部のカラマタ方面に至る路線と、コリントスから北西部のパトラ・西海岸のピルゴスをまわりカラマタ方面に出る路線とで構成されている。 道路アテネからコリントスを経由してパトラに至る路線(GR-8およびその新線にあたるGR-8A、高速道路A8号線)、コリントスからペロポネソス半島を縦断してカラマタに至る路線(GR-7および高速道路A7号線)が幹線に当たり、欧州自動車道にも指定されている。なお、パトラ郊外のリオにはコリンティアコス湾対岸との間にリオ・アンディリオ橋が架けられており、ギリシャ西部の南北交通路となっている。
鉄道19世紀から20世紀にかけて、ピレウス・パトラ・ペロポネソス鉄道会社 (Piraeus, Athens and Peloponnese Railways) (のちに国有化されギリシャ国鉄がペロポネソス半島に狭軌(軌間1,000mmの「メーターゲージ」)の路線を敷設した。アテネとパトラを結ぶ路線については、アテネ - キャト間で電化・標準軌の新線が開通し、プロアスティアコス(近郊電車)が走っている。
空港
港湾・水上交通路
文化・観光
註
関連項目外部リンク
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