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イアン・ウーズナム
Ian Woosnam |
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基本情報 |
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生誕 |
(1958-03-02) 1958年3月2日(67歳) |
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身長 |
165 cm (5 ft 5 in) |
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体重 |
76 kg (168 lb) |
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国籍 |
イギリス |
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出身地 |
イングランド・オスウェストリー |
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経歴 |
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プロ転向 |
1976年 |
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成績 |
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優勝回数 |
欧州28・国際8 メジャー:1991年マスターズ 欧州シニア:5 |
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賞金王 |
欧州1987年・90年 |
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世界ランク最高位 |
1位 |
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賞金ランク最高位 |
1位(欧州1987年・90年) |
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殿堂表彰者 |
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選出年 |
2017年 |
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選出部門 |
男性競技者 |
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2016年11月30日現在 |
テンプレートを表示 |
イアン・ウーズナム(Ian Woosnam, 1958年3月2日 - )は、ウェールズのプロゴルファーである。1991年のマスターズ・トーナメント優勝者で、男子ゴルフの世界ランキング1位も通算「50週」保持した名選手である。ウーズナムという姓が読みづらいことから“Woosie”(ウージー)と呼ばれている。これまでにヨーロッパツアーで28勝、国際試合で通算8勝を挙げ、マスターズを含めると総計「37勝」を記録している。身長165cm、体重76kgで、プロゴルファーとしても小柄な体格だが、全盛期はツアー屈指の飛ばし屋であり、ベルンハルト・ランガーをして「あの小さな身体でボールをあんなに飛ばせるのだから、彼のスイングが理想のスイングだ」と言わしめた。また、全盛期に日本のゴルフクラブメーカーと契約し、来日してクラブフィッティングを行っていたことでも知られる。
概要
両親はウェールズ人で、イングランド領のオスウェストリー生まれ。少年時代、ウェールズとイングランドの国境に接したコースでゴルフを学んだが、その練習場は15ホールがウェールズ領に、他の3ホールはイングランド領に入っていたという。1976年にプロ入り。1982年に「エーベル・スイス・オープン」でプロ初優勝を飾る。1983年からアメリカ代表チームとヨーロッパ選抜代表チームで争われるゴルフ団体戦「ライダーカップ」のヨーロッパ選抜代表に選ばれ、以後1997年の大会まで「8回連続」出場を果たす。1987年と1990年の2度ヨーロッパツアーの賞金王(賞金ランキング1位)に輝いたが、最初の1987年はヨーロッパツアーでの年間獲得賞金額で「100万ドル」を突破した史上初の選手になった。33歳で臨んだ1991年の第55回マスターズ・トーナメントで、2位に1打差の11アンダーパー(-11, 72-66-67-72の277ストローク)でキャリア唯一のメジャー優勝を果たした。ウーズナムは3日目終了時点で-11で単独首位、最終日の4月13日は最終組でトム・ワトソンと午後1時59分(日本時間14日午前2時59分)スタートで廻った。最終日にウーズナムがスコアを伸ばせないでいると、米国のワトソンとスペインのホセ・マリア・オラサバルが追撃してきた。1組前のオラサバルは13番ホールから3連続バーディで、15番ホール終了時点で-11。ワトソンはパットが不調で出入りの激しいラウンドだったが、13番ホールで5mのパットを入れイーグル、15番ホールでも第2打をピン左2.5mにつけて、この日2つめのイーグルを奪って-11。15番ホール終了時点から17番ホール終了時点まで3人が-11に並び、最終18番ホール(パー4)で勝敗が分かれた。まず、オラサバルが18番ホールに臨んだが、ドライバーでの第1打がフェアウェイ左のバンカーに捕まり、続く7番アイアンでの第2打もグリーン手前のバンカーに捕まって、3オン2パットのボギーで-10に後退。最終組の18番ホールの第1打のドライバーショットは、ワトソンがフェアウェイ右の林に打ち込むと、ウーズナムはドローボールで攻めてフェアウェイ左の浅いラフに打ち込み、二人とも第2打はリカバリーショットとなった。ワトソンは3番アイアンで攻めてグリーン手前のバンカーに捕まったのに対し、ウーズナムの9番アイアンのショットは前方のマウンドとバンカーを越え、グリーン左に少し外れたが成功した。ワトソンの第3打はピンに絡んでグリーン奥に3オンしたが距離を残し、短いボギーパットも外して3パットでダブルボギー、-9に後退して3位タイ。ウーズナムはパターで3オンして、残り8フィートを1パットで沈めてパーの逃げ切りで勝利したが、この日4回目の1パットでのパーセーブだった。
10年後の2001年、43歳で全英オープンに20度目の挑戦を行い(ロイヤルリザム&セントアンズでの第130回大会)、久々にメジャー大会の優勝争いに絡んだ。3日目終了時点で、デビッド・デュバル、ベルンハルト・ランガー、アレクサンダー・チェイカと6アンダーで首位タイに並んだが、最終日の7月22日、ハプニングに見舞われた。最終ラウンド前の練習で、ウーズナムはこの日使うクラブを選定していたが、コースに出る際ウーズナムもキャディのマイルス・バーンもクラブセッティングの確認を怠り、バッグに規定の本数より1本多く入れた状態(ドライバーが2本で、計15本)でラウンドを開始、2番ホール(パー4)のティーグラウンドでティーショットを打つ前にそのミスに気づいたのである。このため、ウーズナムにはゴルフ規則により1番ホールのスコアに2打罰が加えられ、1番ホールのバーディがボギーとなった。最終日はデュバルが抜け出して、2位のニクラス・ファストに3打差、3位タイのウーズナムに4打差の10アンダー(274)で初優勝を飾った。試合後、「1番ホールはパー3で、アイアンでのティーショットだった。1番ホールがパー4か5だったら、ラウンド前に違反に気づいたはず」とコメントした。
2006年度のライダーカップで、ウーズナムは初めてヨーロッパ選抜チームの代表監督を務め、18.5点(ヨーロッパチーム)-9.5点(アメリカチーム)でヨーロッパを勝利に導いた。ウェールズ出身の選手がライダーカップの監督を務めたのは、大会史上3人目のことであった。50歳を迎えた2008年からは、ヨーロッパのシニアツアーでプレーしている。
プロ優勝 (52)
ヨーロピアンツアー (29)
Legend
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Major championships (1)
|
Other European Tour (28)
|
No.
|
Date
|
Tournament
|
優勝スコア
|
打差
|
2位(タイ)
|
1
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29 Aug 1982
|
エベル・スイス・オープン
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−16 (68-68-66-70=272)
|
Playoff
|
ビル・ロングミュア(英語版)
|
2
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5 Jun 1983
|
Silk Cut Masters
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−15 (68-69-67-65=269)
|
3打差
|
バーナード・ギャラガー(英語版)
|
3
|
8 Aug 1984
|
Scandinavian Enterprise Open
|
−4 (71-70-69-70=280)
|
3打差
|
ピーター・テラベイネン
|
4
|
21 Sep 1986
|
Lawrence Batley International T.P.C.
|
−11 (71-71-66-69=277)
|
7打差
|
ケン・ブラウン, ホセ・マリア・カニサレス(英語版)
|
5
|
12 Apr 1987
|
Jersey Open
|
−9 (68-67-72-72=279)
|
1打差
|
ビル・マリー
|
6
|
26 Apr 1987
|
Cepsa Madrid Open
|
−19 (67-67-69-66=269)
|
3打差
|
ウェイン・グラディ(英語版)
|
7
|
11 Jul 1987
|
Bell's Scottish Open
|
−20 (65-65-66-68=264)
|
7打差
|
ピーター・シニア(英語版)
|
8
|
20 Sep 1987
|
トロフィー・ランコム(英語版)
|
−24 (65-64-69-66=264)
|
2打差
|
マーク・マクナルティ(英語版)
|
9
|
30 May 1988
|
ボルボPGA選手権
|
−14 (67-70-70-67=274)
|
2打差
|
セベ・バレステロス, マーク・ジェームズ
|
10
|
21 Aug 1988
|
Carroll's Irish Open
|
−10 (68-70-70-70=278)
|
7打差
|
セベ・バレステロス, ニック・ファルド,
マヌエル・ピネイロ(英語版), デス・スミス(英語版)
|
11
|
11 Sep 1988
|
パナソニック・ヨーロピアン・オープン
|
−20 (65-66-64-65=260)
|
3打差
|
ニック・ファルド
|
12
|
25 Jul 1989
|
アイリッシュ・オープン
|
−10 (70-67-71-70=278)
|
Playoff
|
フィリップ・ウォルトン(英語版)
|
13
|
4 Mar 1990
|
Amex Med Open
|
−6 (68-68-74=210)
|
2打差
|
ミゲル・アンヘル・マーティン, エドアルド・ロメロ
|
14
|
7 Jul 1990
|
Torras Monte Carlo Open
|
−18 (66-67-65-60=258)
|
5打差
|
コスタンティノ・ロッカ
|
15
|
14 Jul 1990
|
Bell's Scottish Open
|
−15 (72-62-67-68=269)
|
4打差
|
マーク・マクナルティ(英語版)
|
16
|
30 Sep 1990
|
エプソン・グランプリ・オブ・ヨーロッパ
|
−13 (65-67-67-72=271)
|
3打差
|
マーク・マクナルティ(英語版), ホセ・マリア・オラサバル
|
17
|
3 Mar 1991
|
富士通メディテラネアン・オープン
|
−5 (70-71-71-67=279)
|
1打差
|
マイケル・マクリーン(英語版)
|
18
|
14 Apr 1991
|
マスターズ・トーナメント
|
−11 (72-66-67-72=277)
|
1打差
|
ホセ・マリア・オラサバル
|
19
|
6 Jul 1991
|
Torras Monte Carlo Golf Open
|
−15 (67-66-61-67=261)
|
4打差
|
アンダース・フォースブランド(英語版)
|
20
|
4 Jul 1992
|
ヨーロピアン・モンテカルロ・オープン
|
−15 (66-65-66-64=261)
|
2打差
|
マーク・マクナルティ(英語版), Johan Rystrom
|
21
|
22 Aug 1993
|
Murphy's English Open
|
−19 (71-67-65-66=269)
|
2打差
|
コスタンティノ・ロッカ
|
22
|
19 Sep 1993
|
トロフィー・ランコム
|
−13 (64-70-68-65=267)
|
2打差
|
サム・トーランス(英語版)
|
23
|
1 May 1994
|
エール・フランス・カンヌ・オープン(英語版)
|
−17 (72-70-63-66=271)
|
5打差
|
コリン・モンゴメリー
|
24
|
18 Sep 1994
|
ダンヒル・ブリティッシュ・マスターズ
|
−17 (71-70-63-67=271)
|
4打差
|
セベ・バレステロス
|
25
|
28 Jan 1996
|
ジョニー・ウォーカー・クラシック(英語版)
|
−16 (69-68-69-66=272)
|
Playoff
|
アンドリュー・コルタート(英語版)
|
26
|
4 Feb 1996
|
ハイネケン・クラシック
|
−11 (69-71-65-72=277)
|
1打差
|
ポール・マッギンリー(英語版), ジャン・ヴァン・デ・ヴェルデ
|
27
|
13 Jul 1996
|
スコティッシュ・オープン
|
+1 (70-74-70-75=289)
|
4打差
|
アンドリュー・コルタート(英語版)
|
28
|
25 Aug 1996
|
ボルボ・ジャーマン・オープン
|
−20 (64-64-65=193)
|
6打差
|
Thomas Gögele, ロバート・カールソン(英語版),
イアン・パイマン(英語版), フェルナンド・ロカ
|
29
|
26 May 1997
|
ボルボPGA選手権
|
−13 (67-68-70-70=275)
|
2打差
|
ダレン・クラーク, アーニー・エルス,
ニック・ファルド
|
PGAツアー (2)
Legend
|
Major championships (1)
|
Other PGA Tour (1)
|
その他 (15)
チャンピオンズツアー (1)
No.
|
Date
|
Tournament
|
優勝スコア
|
打差
|
2位(タイ)
|
1
|
2015年5月3日
|
インスペリティ・インビテーショナル
|
−11 (71-66-68=205)
|
Playoff
|
トム・レーマン, ケニー・ペリー
|
欧州シニア (5)
No.
|
Date
|
Tournament
|
優勝スコア
|
打差
|
2位(タイ)
|
1
|
1 Jun 2008
|
Parkridge Polish Seniors Championship
|
−14 (71-68-63=202)
|
1打差
|
ドミンゴ・ホスピタル
|
2
|
6 Jul 2008
|
Russian Seniors Open
|
−12 (67-67-70=204)
|
3打差
|
アンヘル・フランコ
|
3
|
7 Jun 2009
|
Irish Seniors Open
|
−2 (74-70-67=211)
|
1打差
|
ボブ・ボイド
|
4
|
19 Jun 2011
|
Berenberg Bank Masters
|
−9 (71-70-66=207)
|
2打差
|
アンヘル・フェルナンデス
|
5
|
12 Oct 2014
|
ダッチ・シニアオープン
|
−11 (71-69-68=208)
|
5打差
|
フィリップ・ゴーディング, David J Russell, George Ryall
|
その他シニア優勝 (1)
脚注
関連項目
外部リンク
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太字★は2022年10月23日付で交代したランク1位
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1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2000年代 | |
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