アスク・ミー・ホワイ
「アスク・ミー・ホワイ」(Ask Me Why)は、ビートルズの楽曲である。1963年にシングル盤『プリーズ・プリーズ・ミー』のB面曲として発売された。マッカートニー=レノン名義となっているが、主にジョン・レノンによって書かれた楽曲。1作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』にも収録された。 背景・曲の構成「アスク・ミー・ホワイ」は、1962年初頭にレノンによって作曲された楽曲[1]。アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』の初回プレス盤には、他のレノン=マッカートニーの作品と同じく、作者クレジットは「マッカートニー=レノン」という表記になっている。ポール・マッカートニーは、本作について「ジョンのオリジナルのアイデアで、2人で座って一緒に書いた。ほとんどジョンのアイデアだ」と語っている[1]。本作は1962年6月6日にEMIレコーディング・スタジオで行なわれたビートルズ初のパーロフォン・レコーディング・セッションで演奏された曲の1つとなっている[1][2][3]。 本作は、レノンが影響を受けたスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズのスタイルを模倣した楽曲で、冒頭のギターのフレーズはザ・ミラクルズが1961年に発売した楽曲「ホワッツ・ソー・グッド・アバウト・グッバイ」から引用している[4]。 本作の4分の4拍子で演奏され、キーはEメジャーとなっていて、ときおり平行調のC♯に転調する。本作について、アラン・ポラックは「構造的に複雑。最も注目すべきは、3種類のヴァースで構成され、それぞれが異なる目的に合わせて作られていること」と評している[5]。 レコーディング「アスク・ミー・ホワイ」が初めてレコーディングされたのは、1962年6月6日にEMIレコーディング・スタジオで行なわれたビートルズ初のパーロフォン・レコーディング・セッションで、ドラムは当時のドラマーであるピート・ベストが演奏した。このセッションは、テスト段階であったため、同日にレコーディングされた演奏はいずれもリリースには適さないと判断された。このため、EMIによってテープリールが破棄されたとされていたが、このうち「ベサメ・ムーチョ」と「ラヴ・ミー・ドゥ」が収録されたアセテート盤が後に発見された[6][7]。 1962年11月26日にリンゴ・スターを新たなドラマーとして迎えて、「プリーズ・プリーズ・ミー」とともに再録音された[8]。このセッションでは、シングル盤『プリーズ・プリーズ・ミー』のB面曲の候補とされていたオリジナル曲「ティップ・オブ・マイ・タン」のリハーサルも行なわれた[4]。しかし、プロデューサーのジョージ・マーティンが「ティップ・オブ・マイ・タン」は、より多くの手直しが必要だと判断したことから、B面曲の候補から外され、最終的にトミー・クイックリーに提供することとなった[9]。 1963年7月2日にBBCラジオの番組『Pop Go The Beatles』(1963年7月16日放送回)用[10]、9月3日に『Pop Go The Beatles』(1963年9月24日放送回)用[11]に演奏が録音された。このうち9月3日の演奏が、2013年に発売された『オン・エア〜ライヴ・アット・ザ・BBC Vol.2』に収録された[12]。 その他のリリース当初アメリカでの発売権は、キャピトル・レコードに与えられていたが、キャピトル側がこれを拒否したため[13]、本作をB面に収録したシングル盤『プリーズ・プリーズ・ミー』は、1963年2月25日にヴィージェイ・レコードから発売された[14]。その後、ヴィージェイ編集盤『Introducing... The Beatles』(第2版)に収録された。 キャピトルは、ヴィージェイとの契約が終了した1965年に編集盤『ジ・アーリー・ビートルズ』を発売し、本作を収録した。 1977年に発売された非公式ライブ・アルバム『デビュー! ビートルズ・ライヴ'62』のイギリス盤に、1962年12月のスター・クラブ公演でのライブ音源が収録されている。 クレジット※出典[4]
カバー・バージョン
脚注出典
参考文献
外部リンク
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