ボーイズ (シュレルズの曲)
「ボーイズ」(Boys)は、シュレルズの楽曲である。1960年11月にシングル盤『ウィル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロー』のB面曲として発売された。作詞作曲は、ルーサー・ディクソンとウェズ・ファレルが手がけた。1960年代前半にリヴァプールのバンドの間で人気を博し、1963年にビートルズによってカバーされた[1]。 オリジナル・バージョンシュレルズによる「ボーイズ」は、1960年11月にシングル盤『ウィル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロー』のB面曲として発売された[2]。翌月に発売された1作目のオリジナル・アルバム『トゥナイト・ザ・ナイト』にもA面曲と共に収録されている[3]。 テレビドラマ『フロム・ジ・アース/人類、月に立つ』[4]や『11.22.63』でサウンドトラックとして使用された。 ビートルズによるカバー
ビートルズによるカバー版は、ドラマーのリンゴ・スターが初めてリード・ボーカルを務めた楽曲となっている[5]。ビートルズは、キャヴァーン・クラブに出演していた頃から本作を演奏しており、スターの加入前は前任のピート・ベストがリード・ボーカルを務めていた[6][2]。また、スターはビートルズ加入前に在籍していたロリー・ストーム&ザ・ハリケーンズでも演奏しており、[2]、一部の公演ではシラ・ブラックと共に歌っていた[7]。 1963年2月11日にジョージ・マーティンのプロデュースのもとで本作は1テイクで録音され、2月20日にオーバー・ダビングが施された[2]。ビートルズによるカバー版は、1963年に1作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』に収録され、同作には同じくシュレルズのカバー曲である「ベイビー・イッツ・ユー」も収録された[8][9][10]。アメリカでは、ヴィージェイ・レコードから発売された『Introducing... The Beatles』[11]や『Songs, Pictures And Stories Of The Fabulous Beatles』[12]に収録されたのち、キャピトル・レコードから発売された『ジ・アーリー・ビートルズ』[13]に収録された。 原曲での「Mama says when you kiss my lips(ママが言うの、あなたにキスされると)」というフレーズが、「My girl says when I kiss her lips(あの娘は言うんだ、僕にキスされると)」と変更されているが、「男の子」について歌っている楽曲という点は原曲のままとなっている[14]。このため、ビートルズによるカバー版は、ゲイバーなどで人気の楽曲となった[14]。ポール・マッカートニーは、「リンゴが『ボーイズ』をやって、ファンの人気を集めてた。とても素晴らしいことだったよ。でもよく考えてみると、僕らは「今、男の子のうわさ話をしているんだ!」って、僕らが女の子目線かゲイの歌を歌っていたんだ。でも僕らは一度も聴いたことがなかった。ただ素晴らしい曲なんだ。それが若さというものだと思う。何も気にしないと言うことさ。あの頃の無邪気さが好きだ」と語っている[14]。 本作は1961年から1964年まで「ドラマーがボーカルを務める楽曲」として演奏され[1]、1977年に発売されたライブ・アルバム『ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!』には1964年8月23日にハリウッド・ボウルで開催されたロサンゼルス公演での音源が収録された[15]。1995年に発売されたシングル『ベイビー・イッツ・ユー』や、2013年に発売された『オン・エア〜ライヴ・アット・ザ・BBC Vol.2』にはBBCラジオ用に録音された演奏が収録された[16]。 また、本作はスターが率いるリンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンドの公演の定番曲となっており、『ライヴ・フロム・モントルー』(1993年)、『アンソロジー・ソー・ファー』(2001年)、『ツアー2003』(2004年)、『ライヴ・アット・サウンドステージ』(2007年)、『ライヴ・アット・グリーク・シアター 2008』(2010年)などのライブ・アルバムに音源が収録されている[16]。 クレジット※出典[17]
その他のアーティストによるカバー日本では、王様が2005年に発売したアルバム『カブトムシ外伝』で独自の日本語詞をつけ、タイトルを「男子」に変更してカバーしている[18]。 脚注出典
参考文献
外部リンク
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