『こちら葛飾区亀有公園前派出所』は、秋本治の同名の漫画作品を原作とし、2009年8月1日から9月26日までTBS系の「土曜20時」枠で毎週土曜日19:56 - 20:54(JST)に放送されていた日本のテレビドラマ。主演はSMAPの香取慎吾[1]。
概要
香取のTBSドラマ主演は『いちばん大切なひと』以来12年ぶり[2]。土曜20時台の連続ドラマでは、2008年4月期に放送された『ROOKIES』以来、『週刊少年ジャンプ』原作のドラマ化である。
当初、原作者の秋本治は両津役に(テレビアニメ版や舞台で演じた)ラサール石井を指名したが、石井本人は「ゴールデンタイムの連続ドラマを担う主役と考えた場合、自分の任や年齢的なことも考え、またそれをこなすスケジュール調整も実際に難しい」との考えから辞退(両津銀次役での再オファーは快諾)[3]。ドラマ放送開始日と同日の2009年8月1日から、タイアップ商品としてコッペパンの「こっちぱん!?」(黒みつ&マーガリン)が山崎製パンより全国で発売された。
2010年2月10日にDVD版が発売。2011年8月6日に劇場版『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝どき橋を封鎖せよ!〜[4]』が公開された。
キャスト
亀有公園前派出所
- 通称は両さん。今作の主人公で、亀有公園前派出所勤務の警察官。階級は巡査長。いつも仕事をサボって騒動ばかり起こして上司の大原部長を散々困らせている。性格はとても短気で喧嘩っ早いが、上司の大原部長には頭が上がらない。
- 亀有公園前派出所に勤務する唯一の婦人警察官。大金持ちである。両津の事を両ちゃんと呼んでいる。美人だがとても気が強く、怒らせると非常に怖い。原作やアニメでは名前が秋本麗子と表示されている。
- 亀有公園前派出所に勤務する新人警察官。両津には派出所に配属された当初からずっと世話になっており、そのため彼の事をずっと先輩と呼んでいる。中川財閥の社長を務める大金持ちでもある。
- 巡査部長であり、亀有公園前派出所の班長。とても誠実で厳格な警察官であり、どんな部下が相手でも妥協を許さない。そのため周囲から一目置かれており、部下の1人である両津でさえも頭が上がらない。いつも勤務をサボって騒動ばかり起こす両津には頭を痛めている。
亀有商店街の住人
- 商店街の会長。通称「ご隠居」。
- 八百屋。通称「クマさん」。
- 魚屋。通称「ハチ公」。
派出所の近所に住む小学生
両津勘吉の両親
- 両津勘吉の父であり、佃煮屋の店主。職人気質で頑固一徹な性格であり、そのため息子の勘吉と同じくとても短気で喧嘩っ早い。勘吉とはいつも喧嘩ばかりしている。
- 両津勘吉の母。いつも喧嘩ばかりしている勘吉と銀次には頭を痛めている。
ゲスト
- 第1話
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- 第2話
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- 第3話
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- 第4話
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- 第5話
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- 第6話
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- 真奈美(強盗団「エンジェルダスト」のリーダー) - 島袋寛子
- 洋介(「エンジェルダスト」の一員) - 田中幸太朗
- 幸成(「エンジェルダスト」の一員) - 小柳友
- 幸成に後頭部を殴られた警官 - 今奈良孝行
- AKB48(本人役)
- 須崎(中川財閥専務) - 綾田俊樹
- 第7話
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- 最終話
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スタッフ
主題歌、挿入歌
- 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(ビクターエンタテインメント)
- 作詞・作曲 - 小西康陽、歌 - 両さん
放送日程
各話 |
放送日 |
サブタイトル |
演出 |
視聴率
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第1話 |
2009年8月1日 |
笑って泣ける伝説の名作遂にドラマ化!! 両さんが日本を明るくします |
英勉 |
12.2%[6]
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第2話 |
8月8日 |
昭和タイムスリップ!! 運命の恋と別れ |
11.3%
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第3話 |
8月15日 |
イケメン幽霊の悲しい秘密成仏(秘)作戦 |
坪井敏雄 |
07.6%
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第4話 |
8月29日 |
すれ違う父娘…人情結婚式で涙の再会 |
05.9%
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第5話 |
9月5日 |
恋の三角関係!! 麗子はワシの宝物だ!! |
英勉 |
06.5%
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第6話 |
9月12日 |
両さんと中川が入れかわっちゃった!? |
武藤淳 |
07.6%
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第7話 |
9月19日 |
2重人格!? 純情白バイ警官珍デート!! |
坪井敏雄 |
07.9%[7]
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最終話 |
9月26日 |
さよなら両さん!! 読者が選ぶ “泣ける” エピソード不動のNo.1 20年の時を越えて思い出の校庭で再会した 2人の涙と友情と約束のタイムカプセル |
英勉 |
11.8%[7]
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平均視聴率 9.3%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)
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劇場版
『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝どき橋を封鎖せよ!〜』(こちらかつしかくかめありこうえんまえはしゅつじょ ザ・ムービー 〜かちどきばしをふうさせよ!〜)のタイトルで映画化。2011年8月6日に松竹系劇場にて公開された[9]。
概要
「こち亀」の連載開始35周年を記念して製作。出演者・制作スタッフもドラマ版とほぼ共通するが、両津の幼なじみの女性役に深田恭子、犯人役に谷原章介と平田満、警視正役に沢村一樹、警察庁長官役に夏八木勲が、実写映画版のキャストに加わる。しかし、監督は本作品に初参加となる川村泰祐が起用され、脚本家もドラマ版の脚本を全話執筆したマギーから森下佳子や高橋麻紀、そしてアニメ版のテレビスペシャルにて脚本を執筆した経験がある十川誠志に交代となった。
実写映画版の内容はコメディの要素に加え、シリアスでなおかつサスペンスとハードボイルド的要素も加えたストーリーとなっている。タイトルロゴはフジテレビの刑事ドラマ『踊る大捜査線』(1997年)に準拠したもの[10]を使用し、実写映画版のタイトルも同作の劇場版第2作『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年)から捩った物である。キャッチコピーは「両さんが日本の元気を守る!」。
丸の内ピカデリー3他全国277スクリーンで公開され、2011年8月6日、8月7日の初日2日間で興収9868万1550円、動員8万3146人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第7位となった[11]。東京放送ホールディングス発表の興行収入は8.17億円、動員は73万人[8]。2015年3月29日の19:00 - 20:54にTBS系で地上波テレビ初放送された。視聴率は関東地区で5.7%を記録した(ビデオリサーチ調べ)。
あらすじ
亀有公園前派出所配属の警察官・両津勘吉(香取慎吾)はある日、小学生時代の幼なじみで旅芸人として日本中を旅している沢村桃子(深田恭子)と再会を果たす。桃子はシングルマザーで、小学生の長女ユイ(川島鈴遥)と二人で暮らしている。そんな中、ユイが何者かに誘拐され、両津たちは事件解決のためにあらゆる手段を尽くす。
キャスト(映画)
スタッフ(映画)
主題歌
ソフト化
2012年2月8日発売。Blu-rayとDVDでリリース。発売元はTBS、販売元はTCエンタテインメント。Blu-ray版にはカスタマイズメニュー機能(8種類)を搭載。
- こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝どき橋を封鎖せよ!〜 通常版(1枚組)
- こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝どき橋を封鎖せよ!〜 豪華版(2枚組)
- ディスク1:本編ディスク(通常版と同様)
- ディスク2:特典DVD
- 特製アウターケース付きデジパック仕様
映像ソフト
- こちら葛飾区亀有公園前派出所 DVD-BOX
- 2010年2月10日にTCエンタテインメントより発売。特典映像として、生放送ナビ&メイキング集、香取慎吾1ショットインタビュー、秘蔵打ち上げVTR、ゲスト インタビュー集、ゲスト クランクアップ集、「こち亀」思い出の写真館、「こち亀」ミニチュアセット紹介、ノンクレジットタイトルバック、宣伝SPOT集が入っている
その他
- 本作品で両津役を演じた香取は、アニメ版(2000年10月1日放送分)に慎吾ママとして出演経験がある。また第2話で慎吾ママのセリフである「おっはー」を口にするシーンがある。
- 元々両津役にはアニメ版と舞台版でも両津を演じたラサール石井がオファーされていたが、ラサール自身が辞退したため香取が起用されることになった[3]。ラサールはドラマ版では両津の父・銀次役で出演している。
- 前番組『MR.BRAIN』最終話では、「同じSMAPが主演であったこと」「本番組の宣伝」などの理由で、香取が登場している。また、本番組の最終回では木村・獅童・平泉などの『MR.BRAIN』のレギュラーが登場している。ただし、どちらとも、別の役での登場であり2つの作品が同じ世界観にあるわけではない。ただし本番組の最終回の終盤で香取演じる両津が『MR.BRAIN』のタイトルを話すシーンがあった。
- 第1話は通常より15分枠拡大の21:08までの放送。また土曜21時枠の『日立 世界・ふしぎ発見!』が改編期・年末年始以外での、土曜20時枠の時間枠拡大による休止となった。なお、21:09 - 21:15は『JNNフラッシュニュース』を15分繰り下げで放送、21:15以降は『情報7days ニュースキャスター』を前倒し拡大で放送した。
- 第2話以降の冒頭(2分30秒)は生放送で、両津(香取慎吾)が中継先(第2話は葛飾区青戸の盆踊り会場、第3話は川崎市中原区某所、第4話は千葉県船橋市の某所、第5話は横浜市のホテルモントレ横浜の結婚式会場、第6話は江戸川区の某幼稚園、第7話は池袋のニッテイライフ、第8話は葛飾区の亀有香取神社)から主題歌を歌った。
- 亀有香取神社は第1回でもロケ現場(神主が神輿レースのスタート合図である法螺貝を吹いていた)となっているほか、原作にも何度か登場している[12]。
- 最終回は2時間スペシャルを放送し、エンディングでも両津が主題歌を歌った。エンディングの歌の部分は両国国技館で「こち亀」主題歌CDの初版出荷分に封入されていた応募用ハガキで抽選によって選ばれた観客を集めて撮影された。
- TBS、北海道放送、チューリップテレビ、新潟放送、中部日本放送は最終回が18:55 - 20:54に放送された(18:55 - 19:00は『もうすぐこちら葛飾区亀有公園前派出所!』が放送されるためフライングスタート扱いとなる)。それ以外の最終回が放送される地域は19:00 - 20:54に放送された。
- 2009年12月31日にNHKで放送された『第60回NHK紅白歌合戦』の企画「こども紅白歌合戦」では、審査員として香取が両津に扮して登場した。また、2011年8月14日に同じくNHKで放送された『MUSIC JAPAN』の「なつやすみ☆こどもスペシャル」回にも香取扮する両津がゲスト出演した[13]。
- 2011年夏公開の映画のため、2011年1月下旬 - 2月中旬ごろまで亀有公園内に作中の派出所を模したセットを設置し、撮影を行っていた。
- 2011年、フジテレビで放送された『FNS27時間テレビ めちゃ2デジッてるッ! 笑顔になれなきゃテレビじゃないじゃ〜ん!!』での矢部浩之の100kmマラソンにおいて、TBSの夏サカスで矢部が給水をしている時に香取扮する両津が乱入。夏サカスの『こち亀』のブースや劇場版の宣伝をした[14]。
- 「香取慎吾の両津」は原作者の秋本治に「第1巻第1話のころの両津に似ている」と評されている(ぴったんこカンカンより)[出典無効]。
- 香取と本田速人を演じた内村光良は2006年にフジテレビの『月9』枠で放送されたドラマ『西遊記』、第6話にゲスト出演した前田敦子とは2013年にフジテレビで放送されたドラマ『幽かな彼女』でも共演している。
脚注
関連項目
外部リンク
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第1期(30分・無印) |
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第2期(30分・無印) |
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第3期(1時間・無印) |
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第4期(1時間・無印) |
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第5期(1時間・『土8』) |
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関連項目 | |
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注:ただし1967年8月26日と同年9月2日は、『逃亡者』(第3シリーズ)最終回前編・後編のため休止。
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