2020年東京オリンピックのアーチェリー競技
2020年東京オリンピックのアーチェリー競技[1](2020ねんとうきょうオリンピックのアーチェリーきょうぎ)は、2021年7月23日から31日に開催されたオリンピックアーチェリー競技である。世界アーチェリー連盟 (WA) が管轄する。東京都江東区の夢の島公園アーチェリー場で開催される。 概要男女個人戦・団体戦に加え、今大会から新たに採用された混合団体の5種目で実施。個人戦は男女64名ずつが出場、1カ国からは男女それぞれ最大3名まで出場可能。団体戦には男女12カ国ずつ、混合団体には16カ国が出場する。参加選手の総数は前回(リオデジャネイロ大会)と同じ128名[2]。 参加国団体戦には開催国の日本のほか、2019年アーチェリー世界選手権(オランダ・スヘルトーヘンボス)[3]の上位8カ国、2021年6月の世界最終予選[4][5](フランス・パリ)の上位3カ国が出場する。団体戦の出場権を得た国は、団体戦に出場する3名の選手を個人戦にも出場させることができる。それ以外の国は個人戦に男女それぞれ1名まで出場させることができる[6]。 団体戦の出場国を除く国の個人戦の出場権(男女28名ずつ)は世界選手権の個人戦上位4カ国、各地域の総合競技大会(アジア、ヨーロッパ、南太平洋、アメリカ、アフリカ)の混合団体上位1カ国(男女1名ずつの出場権を得る)のほか、大陸予選(アジア4、ヨーロッパ5、オセアニア1、アメリカ4、アフリカ2)、世界最終予選(男女1名ずつ※)、招待(男女2名ずつ)により決定する。※同じ国が複数の条件で出場権獲得の条件を満たしたことで、不使用となった出場権は世界最終予選からの出場権に振り替えされる。 混合団体戦の決勝トーナメントには、本大会のランキングラウンドにおける成績(男女それぞれの最上位者の合計得点)上位16カ国が出場する。 出場権はNOCに与えられるため、NOCは出場権を獲得した選手以外を派遣することもできるが、標準記録(Minimum Qualification Score)を2019年世界選手権から2021年6月28日までの間に達成した選手に限られる[7]。 日本代表選手の選考 2019年11月から2021年3月にかけて開催される3回の選考会により決定される。[7][8]2021年3月21日に行われた最終選考会の結果、5大会連続のオリンピック出場となる古川高晴ら、男女各3名の代表が決定した。[9][10]
競技日程天候(台風8号の接近)により、7月27日午前中の競技は午後に再スケジュールされた。[15][16]
競技形式いずれの種目もリカーブボウを用いて70m先の直径122cmの的を射る。中心の円(直径12.2cm)に当たれば10点。以下、得点となる円の帯が並んでいて、9点、8点…1点と外側に向かって点数が小さくなる。競技はランキングラウンド(予選)とトーナメント形式(3位決定戦あり)による本戦の2部構成で開催される。5位~8位は準々決勝の成績により決定される。 個人戦ランキングラウンドでは1人が72射し、合計得点で1位から64位までの順位を決定する。トーナメントの組み合わせは1位対64位、2位対63位...と決定される。トーナメントでは、1射ずつ交互に放つ(1射の制限時間は20秒)。1セット3射30点満点で得点の高い選手に2ポイント、同点の場合は両者に1ポイントが与えられる。6ポイント先取で試合に勝利する。5セット行った結果、両者5ポイントで並んだ場合はシュートオフ(タイブレーク)を行い勝者を決定する[1]。シュートオフは1人1射ずつ行い、より中央に近い矢を放った方が勝利する。 男子・女子団体戦ランキングラウンド(個人戦と共通)の成績でトーナメントの組み合わせが決まる(上位4カ国は準々決勝にシードされる)。トーナメントでは、1セットに3選手が各2射し計6射60点満点で得点の高いチームに2ポイント、同点の場合は両チームに1ポイントが与えられる。5ポイント先取で試合に勝利する。4セット行った結果、両チーム4ポイントで並んだ場合はシュートオフとして1人1射ずつ行い、合計得点により勝者を決定する。合計得点が並んだ場合は、最も中央に近い矢を放ったチームが勝者となる。 混合団体戦ランキングラウンド(個人戦と共通)で国ごとに最も成績が良かった男女1人ずつのペアにより競われる。ランキングラウンドの成績でトーナメントの組み合わせが決まる(上位16カ国のみがトーナメントに進出する)。トーナメントでは、1セットに2選手が各2射し計4射40点満点で得点の高いチームに2ポイント、同点の場合は両チームに1ポイントが与えられる。5ポイント先取で試合に勝利する。4セット行った結果、両チーム4ポイントで並んだ場合は男女団体戦と同様にシュートオフを行い勝者を決定する。 競技結果ランキングラウンド日本勢では武藤弘樹が男子5位、山内梓が女子7位の成績を収め、合計成績で全体3位となり混合団体戦の決勝トーナメント進出を決めた。 男子個人(準々決勝以降)武藤弘樹と河田悠希は1回戦で敗れた。古川高晴は2012年ロンドン大会の銀メダル以来、2度目の個人戦のメダル獲得となった。金メダルのメテ・ガゾズはトルコの選手として、オリンピックのアーチェリー競技で初のメダリストとなった。
女子個人(準々決勝以降)山内梓は2回戦で、早川漣と中村美樹は3回戦でそれぞれ敗れた。
男子団体(準々決勝以降)ランキングラウンドの成績により、日本は準々決勝から登場した。団体戦では2012年ロンドン大会の女子団体(銅メダル)以来、2度目のメダル獲得となった。
女子団体(準々決勝以降)ランキングラウンドの成績により、日本は準々決勝から登場した。
混合団体(準々決勝以降)ランキングラウンドの成績により、日本代表として武藤弘樹と山内梓が出場したが1回戦でフランスに敗れた。
メダリスト
国・地域別のメダル獲得数
脚注注釈
出典
関連項目外部リンク
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