『風の刑事・東京発!』(かぜのけいじ とうきょうはつ!)は、1995年10月18日から1996年3月20日まで、テレビ朝日系列で毎週水曜21:00 - 21:54(JST)に全20話が放送された、テレビ朝日・東映制作の連続テレビドラマ。
1988年から1995年まで、水曜21時台にて放送されていた『さすらい刑事旅情編』シリーズに続き、東京駅の鉄道警察隊が活躍する刑事ドラマとして制作された作品で、新たに『あぶない刑事』以来の刑事役となる柴田恭兵が主演を務めている。舞台となる警視庁鉄道警察隊東京駅分室は、『さすらい刑事』シリーズの東京丸の内分駐所と同じようなセットではあるが、机の配置や出入り口の位置は本作品独自のものとされている。
同時間帯における鉄道警察隊を題材としたドラマ、並びにフィルム撮影による制作体制は本作品が最後となり、VTR撮影に移行した『はぐれ刑事純情派』第9シリーズを挟んで、本作品と同じく柴田恭兵が主演を務める『はみだし刑事情熱系』シリーズがスタートした。
後述の通り、再放送はCS局を中心に不定期に行われている一方、映像ソフト化については長らく実現せずにいたが、放送から30年近くを経た2024年9月11日に、初のソフト化となる「風の刑事・東京発! コレクターズDVD」が発売されることがアナウンスされている(DSZS10303、発売元:ベストフィールド・販売元:東映ビデオ)[1]。
キャスト
- 風間 大輔
- 演 - 柴田恭兵
- 階級は警部補。第1話にて警視庁本部捜査一課から鉄道警察隊に転任。転任理由は犯罪の多様化に対処するための増員であるが、かつて薫陶を受けた岩下巡査長と一緒に仕事をしたいために自ら志願したという経緯を持つ。しかし岩下は赴任早々に殉職、これが風間にとって鉄道警察隊としての最初の事件となった。常に冷静かつユーモアとウィットに富んだ二枚目然とした佇まいだが、5年前に妻と死別した過去を持ち、現在は父親と同居している。鉄道愛好家でもある。
- 沖田 拓郎
- 演 - 岡本健一
- 階級は巡査。分室では最若手。斜に構えた皮肉屋で、赴任間もない大輔の捜査スタイルに反発することも多かったが、コンビを組む中で互いに少しずつ理解を深めていく。牛乳を常飲している。
- 松本 敬三
- 演 - 中野英雄
- 階級は巡査長。忍耐力に欠け、禁煙を続けられなかったり捜査対象から目を離してしまう一面も。妻帯者であり、極度の恐妻家。結婚式では田島が仲人を務めた。
- 藤村 真奈美
- 演 - 大寶智子
- 巡査。明朗快活で子供っぽい仕草が多い。
- 神高 直子
- 演 - 萬田久子
- 東京駅の職員向け診療所「丸の内ステイション医務室」に勤務する医師。刑事たちが捜査に行き詰まった際には医療者としての立場から様々なアドバイスを行う。茶道を嗜む。
- 菅原 和夫
- 演 - 渡辺哲
- 巡査部長。強面の風貌のためか、劇中、身辺警護中の子供に接しようとしたところ、保育士に不審人物と間違えられることがあった[2]。
- 三輪 伸介
- 演 - 唐木淳
- 巡査。菅原とコンビを組み、警察学校を首席で卒業した秀才肌の刑事。頭脳明晰だが現場での活躍は苦手。
- 田島 善造
- 演 - 柄本明
- 警部補。鉄道警察隊東京駅分室の主任。窓際族と揶揄されているが、ベテランならではの鋭敏な洞察力を持ち、独断専行の多い大輔の行動に頭を痛めつつも彼を信頼している。分室を抜けて診療所に入り浸る事が多く、精神安定剤をもらいに来るというのが表向きの理由だが、神高に会いに来ている。
- 風間 良輔
- 演 - 西村晃(病気のため途中降板)
- 大輔の父。息子とは同居しているが、釣りなどの道楽で突然行先を告げずに自宅を空ける事が多い[3]。息子が行く先々で死体に遭遇する事を気にしている。元商社マンで海外勤務が長く、若い女性に目がない。
- 小田 陽子
- 演 - 八木沢れいな
- 事務官。職務はそつなくこなす一方、田島や先輩刑事に対してガサツな態度を取ることが多い。
- ナレーション
- 声 - 小林研二
スタッフ
脚本・演出陣は、『さすらい刑事旅情編』から続投の面々が中心となった一方、『あぶない刑事』をはじめ柴田恭兵出演作品を多数手掛け、テレ朝水曜21時台の刑事ドラマ枠では『ベイシティ刑事』以来の参加となる、柏原寛司が第1話の脚本を執筆。他に日テレ・東宝テレビ部作品を中心に活動していた古内一成、監督ではやはり映画『べっぴんの町』やコンサートビデオの演出などで柴田と縁の深い原隆仁が新たに同枠へ参加している。音楽は『さすらい刑事』から京田誠一が続投しており、同シリーズからもBGMが一部流用されている。
- プロデューサー - 藤原英一(テレビ朝日)、武居勝彦(東映)
- 音楽 - 京田誠一
- 主題歌 - 「魂を抱いてくれ」(ポリドール)
- 音楽監督 - 兼松光
- 音楽協力 - テレビ朝日ミュージック
- 撮影 - 緒方博、内田正司
- 録音 - 織本道雄、長井幹夫
- 照明 - 竹田勝三、中川勇雄、高橋弘
- 美術 - 井上明、秋森直美、筒井増男
- 編集 - 伊吹勝雄、成島一城
- ネガ編集 - 田所美知男
- 記録 - 栗原節子、高山秀子
- 助監督 - 息邦夫、道木広志
- 擬斗 - 國井正廣
- 選曲 - 石川孝
- 効果 - 阿部作二(大泉音映)
- 美粧 - サン・メイク
- 衣裳 - 東京衣裳
- 装置 - 東映美術センター、紀和美建
- プロデューサー補 - 須藤泰司(東映)
- 撮影協力 - JR東日本
- 制作 - テレビ朝日、東映
ネット局
系列は放送当時のもの。
放送日程
平均視聴率10.5%。
CS放送
2024年6月現在までに、以下の専門局にて再放送が行われた。
- AXN/アクションTV(2000年)
- ホームドラマチャンネル(2009年10月5日 - 2010年2月15日(毎週月曜13:05 - 14:00/再放送:毎週水曜18:00 - 19:00、毎週月曜4:00 - 5:00))
- ファミリー劇場(2014年11月22日 - (毎週土曜15:00 - 16:00/再放送:毎週日曜6:00 - 8:00))
- 東映チャンネル(2023年4月5日 - (毎週水曜15:00 - 17:00/再放送:毎週水曜9:00 - 11:00))
脚注
- ^ “風の刑事・東京発! コレクターズDVD”. ベストフィールド. 2024年6月8日閲覧。
- ^ 第1話より。
- ^ 第11話より。
外部リンク
テレビ朝日系列 水曜21:00 - 21:54 (水曜21時枠刑事ドラマ) |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
はぐれ刑事純情派(第8シリーズ) (1995年4月12日 - 1995年10月11日)
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風の刑事・東京発! (1995年10月18日 - 1996年3月20日)
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はぐれ刑事純情派 (第9シリーズ) (1996年4月10日 - 1996年9月25日)
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1987年 - 1989年 |
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1990年 - 1994年 |
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1995年 - 1999年 |
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2000年 - 2004年 |
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2005年 - 2009年 |
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2010年 - 2014年 |
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2015年 - 2019年 |
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2020年 - 2024年 |
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関連項目 | |
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※1987年 - 2002年に放送された全てのドラマと『相棒』(2nd season以降)については2クール放送。 (*)『遺留捜査 第2シーズン』は木曜9時枠で放送。
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