西武8000系電車小田急8000形電車 > 西武8000系電車
西武8000系電車(せいぶ8000けいでんしゃ)は、2025年(令和7年)に登場した西武鉄道の通勤形電車。 本項では個別の編成について、飯能・西武新宿方先頭車の車両番号で代表し、「N編成」の表記とする(例:8103編成)。なお、小田急時代に関する記述については同社での表記に倣うものとする。 概要→「サステナ車両」も参照
環境負荷の低減などを目的として車両のVVVFインバータ制御化などを進めるために導入する「サステナ車両」として、小田急電鉄の8000形を授受、改造した車両。 第1編成は2024年(令和6年)5月に到着、さらに武蔵丘車両検修場での主要な改造が2025年(令和7年)1月に完了しており、5月末より営業運転を開始する予定である。6両編成7本の導入が予定されており、サステナ車両全体として2029年度までに導入が完了する見込み。なお、サステナ車両としては本系列のほかに東急9000系・9020系の授受が予定されている。 登場の経緯先に発表されていた「サステナ車両」の一部として、小田急8000形6両編成約40両を国分寺線に投入し、その第1編成が2024年度より運行を開始する予定であることが2023年(令和5年)9月26日に公表された[1]。小田急時代に大規模な更新工事(車体修理工事)を行ったことから、車体や経年の浅い機器類など、総じて状態が良好であることが評価された模様で[2]、具体的な導入数は6両編成7本の42両となることが2024年(令和6年)9月20日発売の鉄道ファン誌で明かされてる[2]。 西武鉄道での形式(8000系)とデザインは前述の発表からちょうど1年後となる2024年(令和6年)9月26日に公表され、この形式については小田急電鉄の「8000形」であることを踏まえたものとしている[3][4]。 第1編成は小田急8261×6→西武8103編成で、2024年(令和6年)5月19日から20日にかけて小田急電鉄の新松田駅から、JR線を経由し西武鉄道の小手指車両基地まで甲種輸送が行われた[5][6][7]。その後6月30日終電後(7月1日の未明)に武蔵丘車両基地まで自力回送[注 1]の上、同日日中に隣接する武蔵丘車両検修場へ入場[8][9]。その後2025年(令和7年)1月7日に主な更新工事が終了し武蔵丘車両検修場を出場[10]、武蔵丘車両基地へ移動した。1月14日に南入曽車両基地への回送を兼ねて初の本線試運転が行われており、以後各路線での試運転や乗務員訓練が予定されている。 西武鉄道では同編成の甲種輸送や自力回送、また改造やデザイン検討時の様子を公式X(旧Twitter)やYouTubeに随時投稿しているほか、かわら版にもレポートを掲載している。 改造内容外観のデザインは大きく変更されたが、内装は車端部の座席数が変更された点を除けば従来とほぼ変わらない。 改造中の様子は公式YouTubeのほか各種報道によって公開されており、主な改造内容として以下のものが明かされている。 外観従来より薄いアイボリーをベースに、30000系のようなコーポレートカラーのグラデーション(青・緑・青)を配したデザインへ変更。前面は窓からライトまでの間を黒く塗装した上で、この下に50 mm角、角丸の市松模様としてグラデーションを配置。前面のグラデーションは下部を楕円状のデザインとした上で、アイボリーとの境目はフェードアウトするようなぼかしを入れてある。模様にかかる部分の手摺は黒色となった。側面は各扉間の窓下に前面同様のグラデーションを配置、車端部や乗務員室扉との間にも同様に(扉間のものを途中でカットするような形で)配されているほか、肩部には同系統のグラデーションで単純な帯が入れられた。前面の車両番号表記は白色で窓の左下に配置、側面は灰色で異例となる片面2箇所の配置(車端上部:通常サイズ、逆エンドの扉付近裾部:小さめ)となっている。その他各種表記類は40000系と同系統のデザインが用いられ、またドアの戸当たり部には黄色の警戒帯が追加された。 その他の改造としては、乗務員扉脇の握り棒の変更(客室寄りの2段になっている箇所を1段に変更)、また従来の従来の表記・銘板類[注 2]の取り外し、列車無線アンテナの変更が動画で紹介されている[11][12]。 内装車端部の座席を4人掛けから3人掛けへ変更した点が大きい。従来は1人あたりの幅が車端部に限り410 mm[注 3]で比較的狭かったものが、約547 mmとなり大きく改善された。このほか、室内灯のLED化、広告枠サイズの変更が各種報道にて明かされた[13][14][15]。車内の銘板に関しては車体修理工事の際に取付けられた小田急車両の改造銘板を残した上で[16]、新たに小田急エンジニアリングによる改造の表示が追加されている[17]。 その他その他、乗務員室の床の張り替えや各種保安装置の変更が行われている。 脚注注釈出典
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