筑波山鋼索鉄道線 |
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 筑波山ケーブルカーの車両「わかば」(宮脇駅) |
概要 |
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通称 |
筑波山ケーブルカー |
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起終点 |
起点:宮脇駅 終点:筑波山頂駅 |
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駅数 |
2駅 |
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運営 |
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開業 |
1925年10月12日 (1925-10-12) |
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廃止 |
1944年2月11日 |
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再開 |
1954年11月3日 |
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所有者 |
筑波観光鉄道 |
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路線諸元 |
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路線総延長 |
1.634 km (1.015 mi) |
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軌間 |
1,067 mm (3 ft 6 in) |
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最高地点 |
高低差:495 m (1,624 ft)[1] |
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最急勾配 |
358 ‰[2] |
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テンプレートを表示 |
停車場・施設・接続路線
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0.0
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宮脇駅 標高305 m
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1.6
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筑波山頂駅 標高800 m
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筑波山ケーブルカー「もみじ」
筑波山鋼索鉄道線(つくばさんこうさくてつどうせん)は、茨城県つくば市の宮脇駅から筑波山頂駅に至る筑波観光鉄道(京成グループ)のケーブルカーである。通称は筑波山ケーブルカー。
概要
関東地方では箱根登山ケーブルカーに次いで2番目に古いケーブルカー路線である。
筑波山の西方の峰、男体山を登る路線で、宮脇駅は筑波山中腹の筑波山神社拝殿脇に、筑波山頂駅は男体山山頂近くの御幸ヶ原にある。線路は途中西方へカーブしており、両駅の間に約90度の角度があるのがケーブルカーとしては大きな特徴[3]。途中、難工事を要した斑れい岩のトンネル(長峰トンネル、全長118 m)を通過する。
また、筑波山頂駅近くにはコマ展望台がある。十二角柱の3階建ての建物で屋上は展望台だが、レストランのある2階が円形となっており、360度の景色を見渡せる。かつては回転レストランとして営業していたが、現在は回転していない。
ケーブルカーでは車内電源用として架線が張ってあることが多いが、当路線は近隣にある気象庁地磁気観測所での地磁気観測に影響を及ぼすため架線を張らず、車内電源は車載の蓄電池によりまかなっている。ただし、駅構内にのみ交流100 Vの第三軌条を敷設し、自動ドア作動用の電源としている。
路線データ
- 路線距離(営業キロ):1.634 km[3]
- 軌間:1,067 mm
- 駅数:2駅(起終点駅含む)
- 高低差:495 m
- 方式:単線釣瓶式[3]
- 最高時速:12 km[3]
運行形態
20分間隔で運行。多客時には連続運転を行う。宮脇 - 筑波山頂間の所要時間は8分。始発は9時前後、終発は17時前後であり、季節・曜日により異なる。
車両
旧塗装時代(2002年9月)
現在の車両は3代目で[3]、1995年に大栄車輌で製造されたものであり、定員は107名(車掌含む)である[3]。愛称は「つつじ」と「もみじ」であったが、2005年2月頃に塗装を赤色と緑色に変更し、同時に愛称も「つつじ」を「わかば」に変更している。旧塗装は親会社である京成電鉄の3400形に似た白地に赤と青帯の塗装であった。
開業時に導入した初代車両はA・Bの2両で、車体が日本車輌製造製の木造車体、台車・非常制動装置はテオドル・ベル製であった。戦後の再開時に導入した2代目車両は番号が同じくA・Bで「つつじ」「もみじ」の愛称が付き、塗装は京成電鉄の「赤電」に準じたものだった。
歴史
駅一覧
- 宮脇駅(みやわきえき) (標高305 m)[3]
- 筑波山頂駅(つくばさんちょうえき)(標高800 m)[3]
宮脇駅では、PASMOを含む交通系ICカード全国相互利用サービス対応カード9種類により、乗車券引き換えが可能(電子マネー扱いであり、PiTaPaは利用不可)。
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宮脇駅(2006年4月)
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筑波山頂駅(2008年6月)
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接続路線
両駅とも直接連絡している鉄道路線はなく、バスなどによる連絡となる。
交通アクセスは「筑波山」の項目も参照。
輸送実績
年度
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旅客輸送人員(千人)
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1958 |
428
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1963 |
761
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1966 |
649
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1970 |
534
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1979 |
475
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1990 |
501
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2000 |
323
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- 私鉄統計年報各年版、民鉄主要統計『年鑑世界の鉄道』1983年『年鑑日本の鉄道』1993.2003年
脚注
- ^ 今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳』3号 関東1、新潮社、2008年、p.40
- ^ けいてつ協會『知られざる鉄道』JTB、1997年、p.184
- ^ a b c d e f g h i j “筑波山ロープウェイ”. 筑波観光鉄道. 2024年9月28日閲覧。
- ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1922年11月18日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b c d 国土交通省鉄道局 監修『鉄道要覧』(令和元年度)電気車研究会、2019年10月、186頁。ISBN 978-4-88548-132-1。
- ^ 『鉄道省鉄道統計資料. 大正12年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1925年10月21日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、156頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ a b 「私鉄年表」『私鉄車両編成表 '95年版』ジェー・アール・アール、1995年10月15日、196頁。ISBN 4-88283-216-X。
- ^ “土木学会 平成27年度度選奨土木遺産 筑波山ケーブルカー”. www.jsce.or.jp. 土木学会. 2022年6月9日閲覧。
参考文献
- 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』1964年3月号(通巻155号)p58 臼井茂信・小石川多助・中川浩一 私鉄車両めぐり〔62〕常総筑波鉄道
- けいてつ協會『知られざる鉄道』(JTB、1997年)
関連項目
外部リンク
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営業中 | |
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廃止 | |
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関連項目 | |
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鉄道事業法(旧地方鉄道法)に拠る路線のみ。★印は施設内路線。*印は期間限定路線。
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