岩手大学 (いわてだいがく、英語 : Iwate University )は、岩手県 盛岡市 上田 三丁目18番8号に本部を置く日本 の国立大学 。1876年 創立、1949年 大学設置。大学の略称 は岩大 (がんだい)。
概観
全体
岩手県 唯一の国立総合大学 であり、4学部5研究科を擁する。1876年 設置の盛岡師範学校 を起源とする。1949年 に岩手師範学校 、岩手青年師範学校 、盛岡農林専門学校(第二次世界大戦 前は盛岡高等農林学校 )、盛岡工業専門学校(戦前は盛岡高等工業学校 )を統合して設置された。日本初の高等農林学校 である盛岡高等農林学校 を前身としており、盛岡高等農林学校卒業生として詩人・童話作家である宮沢賢治 を輩出したことから「宮澤賢治センター」が設けられている[ 2] 。
盛岡市にある本部や上田キャンパス に加えて、水産業 や東日本大震災 の復興支援のため、釜石市に釜石 キャンパス、陸前高田市には立教大学 と共同で設置した陸前高田グローバルキャンパス、三陸地方 各都市に研究所やサテライト・エクステンションセンター を持つ[ 3] 。また、総敷地面積は東京ディズニーランド約29個分相当である14,719,585 m2 であり、全国立大学で7番目の広さを誇る[ 1] 。
農学部 には国内でも数少ない獣医師 養成の課程を擁する。国立旧一期校 の一つであるが、現在に至るも医学部 を有しない。
目標
上田キャンパス桜並木
出典:[ 4]
岩手大学は、真理 を探究する教育研究の場として、学術文化を創造しつつ、幅広く深い教養 と高い専門性 を備えた人材を育成することを目指すとともに、社会に開かれた大学として、その教育研究の成果をもとに地域社会と国際社会の文化の向上と発展に貢献することを目指している。
また、以下の3つを大学運営の目標として掲げている。
教育目標
幅広く深い教養 と総合的な判断力を合わせ持つ豊かな人間性
基礎的な学問的素養に裏打ちされた専門的能力
環境問題 をはじめとする複合的な人類的諸課題 に対する基礎的な理解力
地域に対する理解とグローバル化 に見合う国際理解力
柔軟な課題探求能力と高い倫理
研究目標
人類的諸課題 を視野に入れた、人文・社会・自然の各分野にわたる基礎研究 の推進
国際水準をめざす先端的な専門研究の展開
独創的で高度な学際 的研究の展開
地域社会との連携による新たな研究分野の創出
社会貢献目標
地域社会における高等教育 の享受のための機会の拡大と生涯学習 に資する場や学術情報の提供
地域社会のニーズに応える地域振興 への参画
地域社会と国際社会の文化的交流のための取り組み
教育・取り組み
岩手大学は「地域の知の府」「知識創造の場」として、教育・研究・社会貢献活動を推進している。また、産学官連携 にも重点を置いており、学生主体による学内カンパニーや、工学GIRLS等の大学独自の取り組みがある[ 1] 。
他大学等との連携
北東北3大学である弘前大学 ・秋田大学 と連携し、連合農学研究科 ・連携推進会議を設置し、教育プログラム・単位互換、研究、地域連携、国際化推進、管理運営等の分野において連携を図っている[ 5] 。
東京農工大学 と共同で共同獣医学 科および獣医学研究科を設置している[ 6] 。
立教大学 と共同で陸前高田グローバルキャンパスを設置している[ 7] 。
いわて高等教育コンソーシアム事務局であり、岩手県内の高等教育・学術研究の振興と地域社会の発展への寄与している[ 8] 。
放送大学学園 と単位互換協定を結んでおり、多様な学習の機会が提供されている
沿革
略史
岩手大学の源流
盛岡師範学校の設立
1877年盛岡師範学校 長申付倶事
1876年(明治9年)8月に岩手県仁王村内丸に岩手県立盛岡師範学校 が開校した。
学校の名称は1879年(明治12年)に県立岩手師範学校 、1886年(明治19年)に岩手県尋常師範学校 と改称された。1899年(明治32年)には女子部が開設され、3年制の教育課程が設けられた。
1925年(大正14年)に現在の盛岡市高松4丁目に移転し、後に第二次世界大戦中の1943年(昭和18年)に岩手県師範学校・岩手県女子師範学校を統合して官立岩手師範学校 となった。
盛岡高等農林学校の設立
明治 時代、東北 地方は頻繁な冷害 による凶作・飢饉に見舞われ、農業が衰退し農村が疲弊していた。政府は東北農業振興のため、農業技術者の養成と農業技術の向上が急務と判断し、高等農林学校 の設置を計画した。
1900年3月、東京帝国大学 の玉利喜造 ら4名が文部省の委員として東北地方の実地調査と設置場所の選定を行い、盛岡市を候補地に選定した。1901年12月の帝国議会 で官立盛岡高等農林学校 の設置が正式決定し、1902年3月27日、勅令第98号により設置が認められた。
盛岡高等農林学校正門前桜並木
盛岡高等農林学校時代の正門
初代校長には農学博士 第1号の玉利喜造 が就任。1903(明治36)年5月に農学科、林学科、獣医学科の3学科で開校した。教育目的は実務的な農業技術者ではなく、地域の指導者となる「地方紳士」の養成であった[ 9] 。1944年3月には 勅令第165号により、盛岡農林専門学校 と改称した。
盛岡高等工業学校の設立
1939年(昭和14年)、戦時体制下における技術者需要に対応するため、官立高等工業学校 として設立された。北海道、東北、関東、関西、四国、中国、九州の7か所に新設され、東北地区の候補地として盛岡、八戸、青森、郡山の4都市が争った結果、盛岡市が100万円の寄付を表明したことなどが決め手となり、盛岡での設置が実現した[ 10] 。
初代校長に東北帝国大学 工学部教授石原富松 が就任。開校当初は現在の岩手公園内に仮校舎を設け、授業を開始した。機械、工作機械、電気、採鉱、冶金の5学科を設置し、各学科40名、総定員200名の学生を受け入れた。教育方針として「教育勅語 」の精神を基調とし、戦時体制に即応した実学中心の人材育成を掲げた[ 10] 。
その後、現在の盛岡駅西口付近に校地を確保。一般市民の勤労奉仕も動員して本校舎建設を進め、1942年に竣工した。1944年4月には勅令第165号により、盛岡工業専門学校 と改称した。
新制岩手大学の設立
東北大学との合併案
盛岡農業専門学校(盛岡高等農林学校 )は、1902 年に設置された我が国で最初の高等農林学校 であり、大正末期から既に単独での大学昇格を目指す動きが存在し、東北農業のメッカとも称される伝統ある学校であった。戦後、農専同窓会が中心となって単独昇格運動が開始されたが、1947 年2月、当時の東北帝国大学 より新制東北大学 農学部としての合併の申し入れがなされる。これは当時の東北帝国大学が農学部を有していなかったためである。農専側は同窓会と教官会議が合併推進を決定し、11月には文部省もこれを認めた。また、当時の盛岡市議会もこれを推進した[ 11] 。
しかしながら、同年11月に岩手選出国会議員野原正勝 らが盛岡農専や医科大学、工業専門学校、師範学校などを総合する総合大学案を発表した。これを受けて総合大学期成同盟会が発足するとともに、岩手県議会も総合大学案への支持決議を行った。世論は圧倒的に総合大学案へ傾き、農専教官会議もやむなく方針転換し、これに合流した。
総合大学期成同盟会発足後、農専学生が学生大会で合併案支持を表明するも、最終的には民主的手続きの結果を服することを表明した。また、1948年にGHQ(連合国軍最高司令官総司令部) のCIE(民間情報教育局) から国立大学の一府県一大学の方針が要請され、同年文部省 から新制国立大学実施要項が発表されたことにより、国立大学の県をまたがった設置が困難となり、農専の東北大学合併構想は幕を閉じた。こうして、1949年、師範学校を母体とする学芸学部、工専を母体とする工学部、農専を母体とする農学部の3学部で総合大学としての岩手大学が発足する運びとなった[ 11] 。
人文社会科学部の設置
岩手大学人文社会科学部付近
岩手大学では当初、学芸学部の教員が教養教育 を担当していた。しかし、それでは不十分であるとして、1954年に「一般教育部」が設置され、全学的な協力の下で教養教育に取り組む「岩大方式」が始まった[ 11] 。
1963年の中教審 答申を受け、教養部設置の動きが高まり、1966年には国立学校設置法 の改正により、一般教育部を組織変更し、教養部 が設置された。しかし、同年学芸学部の教育学部への改組に伴い教養部の教員の四分の一が教育学部へ移動し、教養部発足後は教員数の制約から教養教育予算が削減され、予算・人員共に弱体化した[ 11] 。
そこで、1976年当時の植村定次郎学長や教養部の教員を中心に当時教養学部を総合科学部 として新設した広島大学 を参考にした一般教養教育改革の構想がまとめられる。文部省 との折衝を経て教養部は人文社会科学部と名称を変更し、1977年5月に新設された。教員数は38名から93名と大幅に増員され、専門教育と教養教育の両立が可能となった[ 11] 。
岩手大学合併構想
2000年2月から岩手大学・弘前大学 ・秋田大学 3大学の学長による定期的な懇談会が始まり、教員養成・大学の将来像について意見交換が行われた。2000年8月には「北東北国立3大学連携推進会議」を設置し、単位互換などの具体的な連携策の検討が始まった。2001年8月、3学長が「統合も選択肢の一つ」と合意。同年12月、岩手大学が他の2大学に統合や学部再編の検討体制の構築を提案し、2002年2月に「3大学の再編・統合問題に関する懇談会」が発足した[ 12] 。
現状
岩手大学と弘前大学が前向きな姿勢にある一方、秋田大学は慎重姿勢である。運営諮問会議からも地元の反対意見が表明されている。懇談会は2003年5月の中間報告で、再編・統合の方向性を翌年春までに示す必要性を述べつつ、具体的再編・統合案の議論は時期尚早と判断した。3大学の具体的な目指すべき大学像はまだ不明確な状況である[ 12] [ 13] 。
東日本大震災の影響
東日本大震災の被害
2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災 (東北地方太平洋沖地震)で釜石市 に滞在していた学部生1人が津波に呑まれ死亡し、多くの学生・教職員が被災した。また、大学本部がある上田キャンパスでは人的被害や火災は発生しなかったが、建物・設備等の多くにひび割れ、破損等が発生した。大学当局は復旧に追われ、予定されていた後期試験を中止。大学入試センター試験の点数で合格者を決める異例の措置を採った[ 14] 。
復興に向けた取り組み
2011年4月には100人規模の学生ボランティアが派遣され、災害支援が行われた[ 15] 。同年10月には釜石市に釜石サテライトを設置し、東京海洋大学 ・北里大学 ・岩手大による「三陸水産業の復興と地域の持続的発展に向けた3大学連携推進」の協定書が締結された[ 16] 。また、2012年から2013年にかけて、久慈エクステンションセンター、宮古エクステンションセンター、大船渡エクステンションセンターが設置され、各自治体と連携した復興支援が行われた[ 17] 。
2016年に農学部に水産システム学コースが新設され、2017年には釜石サテライトが釜石キャンパスへと改称した[ 18] 。また、同年立教大学 と共同で陸前高田市の協力の下、陸前高田市 に陸前高田グローバルキャンパス(岩手大学・立教大学陸前高田サテライト)を設置した[ 19] 。2019年には自治体や企業、NPO法人等で働く社会人向けに、防災・まちづくりを学ぶことができる大学院1年制のコースを設置している[ 20] 。
獣医学部の設置計画
岩手大学では2025年度から理工学部・農学部の改組に伴い、新たに獣医学部 の新設計画が予定されている。また、設置が認可されれば、東北の国立大学で初めての獣医学部誕生 となる[ 21] 。
年表
旧盛岡高等農林学校門番所 重要文化財
農学部附属動物病院
基礎データ
学生数
2023年5月1日時点[ 25]
所在地
旧盛岡高等農林学校本館(現・農学部農業教育資料館、重要文化財 )
上田キャンパス (岩手県盛岡市 上田3丁目18-8)
釜石キャンパス (岩手県釜石市 平田3-75-1)
陸前高田グローバルキャンパス(岩手大学・立教大学 陸前高田サテライト) (岩手県陸前高田市 米崎町神田107-10)
歴代学長
この節の出典[ 26]
代
氏名
任期
1
鈴木重雄
1949年(昭和24年)5月31日〜1949年(昭和24年)12月19日[ 注 1]
1
鈴木重雄
1949年(昭和24年)12月20日〜1959年(昭和34年)12月19日
2
樋口盛一
1959年(昭和34年)12月20日〜1969年(昭和44年)12月19日
3
黒澤誠
1969年(昭和44年)12月20日〜1973年(昭和48年)12月19日
4
植村定次郎
1973年(昭和48年)12月20日〜1974年(昭和49年)4月13日
5
加藤久彌
1974年(昭和49年)4月13日〜1974年(昭和49年)6月4日[ 注 2]
5
加藤久彌
1974年(昭和49年)6月5日〜1980年(昭和55年)6月4日
6
原田三郎
1980年(昭和55年)6月5日〜1986年(昭和61年)6月4日
7
高橋八浪
1986年(昭和61年)6月5日〜1990年(平成2年)6月4日
8
船越昭治
1990年(平成2年)6月5日〜1996年(平成8年)6月4日
9
海妻矩彦
1996年(平成8年)6月5日〜2002年(平成14年)6月4日
10
平山健一
2002年(平成14年)6月5日〜2008年(平成20年)6月4日
11
藤井克己
2008年(平成20年)6月5日〜2014年(平成26年)3月31日
12
堺茂樹
2014年(平成26年)4月1日〜2014年(平成26年)11月16日[ 注 3]
13
岩渕明
2015年(平成27年)3月16日〜2020年(令和2年)3月31日
14
小川智
2020年(令和2年)4月1日〜現職
象徴
スクールカラー
岩手大学のスクールカラーは 岩大グリーン (#196d27)である[ 27] 。これは上田キャンパスの豊かな自然景観と宮沢賢治 の詩集「春と修羅 」にある、ドイツ語の"ZYPRESSEN"(日本語訳で糸杉 )が由来となっている[ 27] 。
また、各学部ごとのカレッジカラーも存在する[ 27] 。
人文社会科学部 - 橙色 (#fcc41c)
教育学部 - 桜色 (#ee7d96)
理工学部 - 水色 (#04a9e3)
農学部 - 黄緑色 (#7ab127)
学章・学生歌
学章 は、桐 の葉と花に「大学」の文字を重ねたもの。いわゆる桐紋 ではなく、独自のデザインである。公募によるデザインを採用し、1952年制定。作成者は岩手大学学芸学部特設美術科教授藤原徳太郎 [ 27] 。
学生歌 は『花ふゝみたる桐の葉を』。作調:平田馨、作曲:千葉了道。[ 28]
マスコットキャラクター
公式マスコット として「岩手」の岩と岩手県の名前の由来である三ツ石神社 の岩の手形を押した鬼 をイメージしたキャラクター「がんちゃん」が制定されており、各種グッズの販売も行われている。また、このキャラクター名は岩手銀行 と共同で設置した幼稚園の愛称「がんちゃんすくすく幼稚園」にも用いられている[ 29] 。また、特許庁 にて商標登録 されている。(第4831847号[ 30] ・第4859373号[ 31] )
評価
大学関係者と組織
同窓会
一祐会(工学部・理工学部)
北水会(農学部)
北桐会(教育学部)
七友会(人文社会科学部)
大学関係者一覧
大学生活
キャンパス
岩手大学は2017年まで上田キャンパスのみの単一キャンパスであった。2017年からは2つのキャンパスが新設されたが、釜石キャンパスは農学部の一部のコースの学生の3・4年時のみ利用、陸前高田グローバルキャンパスは主に交流活動に利用されるため、ほとんどの学生は上田キャンパスで過ごすこととなる。
上田キャンパス
上田キャンパス図書館に併設される放送大学岩手学習センター
人文社会科学部、教育学部、理工学部、農学部の4学部及び教育研究支援施設が集まっている[ 35] 。盛岡市道を挟んだ南側には人文社会科学部、教育学部、農学部、北側には理工学部が設置されている。このように、理工学部のみ市道を挟んだ北側に設置されているのは、かつて岩手大学理工学部の前身である盛岡高等工業学校 が1937年に内丸から盛岡高等農林学校 の隣に移転した名残である[ 36] 。キャンパス内は植物園、自然観察園など自然に溢れており、近隣住民が散歩等に利用することが多い。盛岡高等農林学校時代の建物や温室が現存しており、特に農業教育資料館や門番所は国の重要文化財 として登録されており、当時に建てられた建築物の多くは現在も岩手大学ミュージアムなどの展示施設として利用されている。[ 37] [ 38] 。キャンパス内岩手大学図書館3・4階には放送大学岩手学習センターが設置されており、多様な学習の機会が提供されている[ 39] [ 40] 。
理工学部の場合は以下のとおり。
運行事業者
乗車ターミナル
系統
下車停留所
岩手県交通
盛岡駅
311
理工学部東口
ただし、いずれの場合も盛岡駅方面に向かう場合は「上田二丁目」から乗車する[ 42] 。
盛岡駅より徒歩25分
釜石キャンパス
岩手大学釜石キャンパス
東日本大震災からの復興支援の一環として、2011年旧北里大学 海洋バイオテクノロジー釜石研究所跡地に岩手大学釜石サテライトが置された。[ 43] 2017年10月に岩手大学釜石サテライトから改称され釜石キャンパスを設置した。主に農学部水産システム学コースの一部の学生が利用する。[ 23] 2019年には全国初 となる地方公共団体(岩手県・釜石市)からの補助金を活用して総合教育研究棟(水産系)が設置された[ 18] 。平田駅 徒歩15分の位置にある。
陸前高田グローバルキャンパス(岩手大学・立教大学陸前高田サテライト)
陸前高田グローバルキャンパス
愛称は「たかたのゆめキャンパス」である。東日本大震災 による陸前高田市 の復興支援の一環として、2017年4月、陸前高田市 協力のもと岩手大学と立教大学 が共同で設置した。建物は旧陸前高田市立米崎中学校 の建物が改装され使われている。主に三陸 地域の交流活動や復興支援の拠点となっている。[ 7]
設立の経緯
立教大学 は、2003年 から陸前高田市矢作町生出地区で夏季の林業体験プログラムを開始し、陸前高田市との継続的な交流がされていた[ 19] 。2011 年3月東日本大震災 が発生し、陸前高田市に甚大な被害を与える。これを受けて岩手大学と立教大学は学生ボランティア等を通じて、被災地の復興支援に注力した。2016年 1月陸前高田市、岩手大学、立教大学の三者は、相互協力及び連携協定を締結し、2017年 4月陸前高田グローバルキャンパスが正式にオープンした。キャンパスは、旧陸前高田市立米崎中学校の校舎を利用し、陸前高田市が国の地方創生加速化交付金を用いて改修された[ 44] 。
大学寮
上田地区(上田キャンパス内)に自啓寮、同袍寮、高松地区(大学から約2km)に北謳寮、紅梅寮を置く。また、自啓寮は2人部屋男子寮、同袍寮、北謳寮は個室男子寮、紅梅寮は個室女子寮である。[ 45] [ 46] また、自啓寮、同袍寮はそれぞれ岩手大学の前身である、盛岡高等農林学校 、盛岡高等工業学校 時代の寄宿舎から続く伝統のある寮である。
自啓寮の歴史
盛岡高等農林学校時代の自啓寮(北)
自啓寮は、盛岡高等農林学校 の学生寄宿舎であった。大正時代初期に設立され、多くの学生が生活していた。宮澤賢治 もこの寄宿舎に滞在し、室長もつとめていた。宮沢賢治は1915年4月から1917年4月までの約2年間、自啓寮で生活し、この期間は宮沢賢治の創作活動に大きな影響を与えた時期とされる。宮沢賢治の親友であり、『銀河鉄道の夜 』のキャラクター、カンパネルラのモデルとなった保阪嘉内 は宮澤賢治と同室であった。[ 47] 。盛岡高等農林学校時代の自啓寮は老朽化により移転しているが、かつての跡地には郷土森林生態観察モデル林が造成され、自啓寮跡碑が建てられた。
同袍寮の歴史
盛岡高等工業学校時代の同袍寮
同袍寮は、盛岡高等工業学校 の学生寄宿舎であった。盛岡高等工業学校設立時、盛岡市は、45万円の拠出を行ったが、学生寄宿舎の費用はその中に含まれていなかった。当時の雪沢 県知事は県財政の苦境から、 中村松尾鉱業 に寄宿舎建設にかかる費用の寄附を懇願した。当時の社長であった中村房次郎 氏はこれを快諾し、学生寄宿含建築費として32万円の寄附を申し出た。こうして盛岡高等工業学校の寄宿舎「同袍寮」が設置された。その後、1956年に同袍寮前に中村氏を称える頌徳碑が設置された[ 10] 。
学園祭
毎年10月に、上田キャンパス構内で、「不来方祭」を開催している。[ 48] 不来方祭では一般の来場者を迎え、サークルや団体による野外ステージ・屋外屋内の模擬店の出展が行われる。[ 49]
学生委員会・サークル・同好会等の学生活動
岩手大学には約140の課外活動団体があり学生主体の「委員会」の他、「サークル」「同好会」が存在する。[ 50]
また、毎年4月には新入生勧誘のためのサオリ (サークルオリエンテーション)やサフェス (サークルフェスティバル)が行われる。[ 50]
2023年12月時点
学生委員会
(この節の出典:[ 50] )
学生議会運営委員会
学友会
不来方祭実行委員会
新入生歓迎実行委員会
環境マネジメント学生委員会
男女共同参画推進学生委員会GESCO
体育系サークル
(この節の出典:[ 50] )
合気道部
アーチェリー部
アメリカンフットボール部
オリエンテーリング部
空手道部
基礎スキー部
弓道部
競技スキー部
剣道部
硬式庭球部
硬式野球部
サイクリング部
サッカー部
ボルダリング部
少林寺拳法部
自動車部
柔道部
準硬式野球部
軟式野球部
水泳部
漕艇部
走友会
ソフトテニス部
卓球部
ハンドボール部
馬術部
バスケットボール部
バドミントン部
バレーボール部
ボクシング部
ラクロス部
ラグビー部
陸上競技部
ワンダーフォーゲル部
居合道部
岩手大学フットサル部 クロスカラーズ
自転車競技部
文化系サークル
(この節の出典:[ 50] )
アカペラサークル VOIVOI
岩手大学くらむぼん Jazz Orchestra
うたごえサークル
SF研究会
華道部
岩手大学管弦楽団
岩手大学合唱団
競技舞踏部
ギターアンサンブル
軽音楽部
劇団かっぱ
K子班キッズ
サークルU
茶道部
ジャズ研究会
三曲部
写真部
将棋部
GHK岩大放送研究部
吹奏楽部
ため池保全サークル ike-ic
天文部
動画研究会
農牧舎
BBS会
Have a break!~しどろもどろシンドローム~
漫画研究会ちほうじん
マンドリンクラブ
民俗芸能サークルばっけ
みんなであそぼ! パペット☆きっず
野草の会
野鳥の会
有機農業研究会
ロック研究会
映画研究部
まちづくりサークルNPCN(New Power Creative Network)
いのちのサークル ねこの手
岩手大学さんさ踊り実行委員会
落語研究会
岩手大学YMCA
三陸委員会ここより
岩手大学アクションサークル-Act-
岩手大学ツキノワグマ研究会
自然史探偵団
あぐり塾
同好会
(この節の出典:[ 50] )
アルティメット同好会RASIS
IWATE STREET PERFORMANCE CLUB
ソフトボール同好会
スキューバダイビングサークル AQUARIUS
Nature Circle けらけら
バスケットボール同好会
バレーボール同好会
文芸同好会
Livestock研究会
JACKASS
法学研究サークルILC
ダンス同好会 bizarre
岩手大学ケルト音楽研究会 i-celt
岩手大学LGBTs学生団体Poi
スケート同好会
ポケモン同好会
WILD-野生動物研究会-
岩手大学航空研究会Decoller
岩手大学サバイバルゲームチームSagittarius
音ゲー同好会 がんぼる
百人一首同好会
パン研究会
マジック同好会
卓球同好会
英会話サークル Chatswood
岩手大学カーリング同好会
体操同好会
ピアノサークル
岩手大学スマブラ同好会
クイズ研究会
スタジオジブリ同好会
岩手大学短歌部
推理小説研究会
書道同好会
スポーツレクリエーション同好会 サボテン
競技デュエマサークル-Malt-
岩手大学釣り同好会
TRPG同好会
岩手大学鉄道研究会
岩手大学筋トレ同好会
岩手大学ロケット同好会 Thany
岩手大学クラブミュージック同好会 GANS
武術太極拳同好会
囲碁部
読書会
美術同好会アカンサス
創作同好会
スタジオ CGMA
旅行同好会「KIBUN」
日本思想研究会
バドミントン同好会HEAT
岩手大学オーシャンフード同好会-Fish of-
学内カンパニー
学内カンパニーは2009年から岩手大学理工学部ものづくりエンジニアリングファクトリーが提供する学びの実践の場であり、学生が主体となって運営する仮想的な企業であり、理工学部以外も参加可能である。所属する学生は事業企画、設計、部品発注、試作、製作、業績把握、損益確認など、一般企業のような業務を経験する。また、活動に応じて給与も発生する。2023年6月時点で正カンパニー11社、準カンパニー1社が認定されている。[ 51] [ 52]
工学GIRLS
工学GIRLSは理工学部女子の有志で構成され2010年から活動している。工学GIRLSは比較的男性比率の高い理工学部を女子学生にとって過ごしやすい環境にすること、理系・理工学の魅力を発信して理工学部に女子を増やすことの2つを目的としており、小中学生向けの科学教室、オープンキャンパスでの女子高生向けの相談会を主な活動としている[ 53] [ 54] [ 55] 。
NEXT STEP工房
NEXT STEP工房は2018年度から活動している岩手大学の学生による地域に関わる研究や活動プロジェクトを活発化することを目指す、地域活動や研究支援のプラットフォームである。NEXT STEP工房は岩手大学の身近な地域の活性化やそこが抱える課題解決を目指して活動している学生団体がより活動しやすい環境を整え活動の場を提供することを目的とする。該当する学生団体の活動が認定されることで、活動費の支援等が発生する。[ 56]
学部・学科
人文社会科学部
2016年入学生以降[ 注 4]
人間文化課程
:専修プログラム:行動科学、スポーツ科学、現代文化、異文化間コミュニティ、歴史、芸術文化、英語圏文化、ヨーロッパ語圏文化、アジア圏文化
地域政策課程
:専修プログラム:政策法務、企業法務、地域社会経済、地域社会連携、環境共生
2016年度に募集停止
教育学部
(2016年4月入学生から適用)
学校教育教員養成課程
小学校教育コース
中学校教育コース
理数教育コース
特別支援教育コース
(2015年4月入学生まで適用)
学校教員養成課程
生涯教育 課程 - 募集を停止されており、2019年3月末に廃止予定。
芸術文化課程 - 募集を停止されており、2019年3月末に廃止予定。
岩手大学理工学部前Core Ring 『-誕生-』 理工学部 (2016年度に設置)
工学部 (2016年度に募集停止)
農学部講義棟 農学部
2016年入学生以降
植物生命科学科
作物学分野
園芸学分野蔬菜花卉園芸学
園芸学分野果樹園芸学
植物育種学分野
植物病理学分野
応用昆虫学分野
植物生理学分野生命適応機能
植物生理学分野植物ホルモン生物学
植物・微生物群相互作用分野
応用生物化学科
生体熱制御システム学分野
細胞生物学分野
応用微生物学分野
天然物生化学分野
栄養化学分野
食品工学分野
土壌学分野
食品化学分野
生化学分野
分子生物学分野
植物栄養生理学分野
森林科学科
林業生産工学分野
森林資源化学分野
砂防学分野
森林動態制御分野
森林・環境教育分野
森林保全生態学分野
保全生物学分野
森林政策学分野
木質資源工学分野
造林学分野(森林生態学分野)
野生動物管理学分野
食料生産環境学科
農村環境デザイン学コース(農業工学分野)
食産業システム学コース
農業経営・経済学分野
植物環境制御学分野(気候、栽培システム)
農作業システム学分野(機械制御系)
農業循環科学分野(廃棄物処理)
農産物流通科学分野(加工技術、安全科学)
水産システム学コース
水産システム学分野(水族遺伝学)
水産増殖学分野
水産システム学分野(水産食品加工学)
水産システム学(漁業資源生態学)
動物科学科
動物生理学分野
動物遺伝育種学分野
動物生殖工学分野
動物栄養機能学分野
動物行動学分野
家畜繁殖学分野
家畜生産生理学分野
家畜飼養学分野
草地学分野
食肉科学分野
共同獣医学科
2016年度に募集停止
農学生命課程[ 注 17]
応用生物化学課程
共生環境課程[ 注 18]
共生環境学コース
森林科学コース
農村環境デザイン学コース
動物科学課程
共同獣医学科
研究科
総合科学研究科 (修士課程 )[ 57]
地域創生専攻
地域産業コース
地域・コミュニティデザインコース
人間健康科学コース
総合文化学専攻
日本文化理解プログラム
グローバル文化発信プログラム
アート発信プログラム
地域文化リノベーションプログラム
文化多様性理解プログラム
理工学専攻
物質化学コース
生命科学コース
数理・物理コース
材料科学コース
電気電子通信コース
機械・航空宇宙コース
知能情報コース
デザイン・メディア工学コース
農学専攻
植物生命科学コース
応用生物化学コース
動物科学コース
教育学研究科 (修士課程)[ 注 19]
教職実践専攻(教職大学院 )- 2016年4月設置
学校教育実践専攻
教科教育専攻
理工学研究科 (博士課程 )[ 58]
自然・応用科学専攻
有機・高分子化学コース
無機・物理化学コース
生命工学コース
システム創生工学専攻
マテリアル創成分野
エネルギー科学分野
環境リサイクル分野
電気電子・情報システム工学専攻
電子デバイス工学分野
電子システム工学分野
電子エネルギー工学分野
コンピュータ工学分野
システム情報工学分野
デザイン・メディア工学専攻
獣医学研究科 (4年制博士課程)[ 59]
共同獣医学専攻
講座:動物基礎医学、獣医衛生科学、獣医臨床医科学[ 60]
農学研究科 (修士課程)
連合農学研究科 (博士課程)[ 61]
生物生産科学専攻
生物資源科学専攻
連合講座:生物分子機能学、ゲノム・細胞システム工学、食品科学
地域環境創生学専攻
連合講座:地域資源・環境経済学、地域環境工学、地域資源・環境管理学
学系
教員所属組織
人文科学系
社会科学系
教育学系
芸術・スポーツ学系
物質機能・エネルギー科学系
システム理工学系
環境科学系
基礎自然科学系
応用生命科学系
動物医科学系
全学施設系
現代的教育ニーズ取組支援プログラム等
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(2023年12月 )
熱-生命システム相関学拠点創成 (文部科学省・21世紀COEプログラム )連合農学研究科生物資源科学専攻
各学部の特性を生かした全学的知的財産教育 (文部科学省・現代的教育ニーズ取組支援プログラム)
附属機関
岩手大学組織図による[ 62] 。
教育研究施設
地域防災研究センター(自然災害解析部門、防災まちづくり部門、災害文化部門)
平泉 文化研究センター
三陸水産研究センター
ものづくり技術研究センター
次世代アグリイノベーション研究センター
教育研究推進施設
教育推進機構(教養教育センター、グローバル教育センター、教育推進連携部門、学生支援部門、キャリア支援部門)
研究推進機構(プロジェクト推進部門、研究基盤管理・機器分析部門)
入試 センター
教員養成支援センター
情報基盤センター
保健管理センター
RI 総合実験センター
図書館
特定事業推進室等
三陸復興・地域創生推進機構(地域連携推進機構と三陸復興推進機構を統合)[ 63]
実践領域
三陸復興部門(久慈市 と宮古市 、大船渡市 にエクステンションセンター、釜石市 にサテライトとものづくりサテライト等)
地域創生部門(盛岡市産学官連携研究センターなどインキュベーター 、スポーツユニオン、アートフォーラム、宮澤賢治センター等)
生涯学習 部門(防災リーダー育成プログラム、シニアカレッジ、いわてアグリフロンティアスクール等)
教育研究領域
ものづくり技術教育研究部門(ものづくり技術研究センター)
三陸水産教育研究部門(三陸水産研究センター)
地域防災教育研究部門(地域防災研究センター)
平泉教育研究部門(平泉文化研究センター)
国際連携室
環境マネジメント推進室
COC 推進室
評価室
男女共同参画推進室
学部附属の教育研究施設
人文社会科学部
教育学部
工学部
附属融合化ものづくり研究センター
金型 技術研究部門
鋳造 技術研究部門
複合デバイス技術研究部門
附属ソフトパス工学総合研究センター
附属ものづくりエンジニアリングファクトリー
農学部
附属寒冷フィールドサイエンス教育研究センター
附属動物病院
附属寒冷バイオフロンティア研究センター
附属動物医学食品安全教育研究センター
附属生物環境制御装置室
附属植物園
附属農業教育資料館
附属自然エネルギー利用温室
附属学校
地域・社会との関わり
産学官民金連携
三陸復興・地域創生推進機構を中心に、金融機関を含めた企業や地方自治体との連携に取り組んでいる。個々の企業との共同研究や協定のほか、いわて産学連携推進協議会を通じて大学発シーズの実用化を進めている[ 64] 。2007年には大学の研究成果の企業への技術移転、新規創業支援及び研究開発型企業の誘致を推進する拠点施設である「盛岡市産学官連携研究センター(コラボMIU)」[ 65] や2018年には企業と連携し実証研究を行う拠点施設である「銀河オープンラボ」を開設した
[ 66] 。
自治体との相互友好協力協定
(この節の出典:[ 67] }
大学発ベンチャー企業
(株)アイカムス・ラボ
(株)ラング
(株)いわて金型技研
(株)健康データハウス
(株)横山空間情報研究所
(有)EWI
(有)イグノス
(有)LEVI
(有)マクロネットワークス
(有)いわて西澤商店
球眼(有)
(有)魚道研究所
(有)ザゼンソウ技術開発研究所
(有)いわて動物鍼灸センター
(有)バイオコクーン研究所
LLC Dr.GeoLabo.I
エリア放送
2013年 の学園祭 と[ 68] 、2014年 と2015年 のオープンキャンパス では[ 69] [ 70] 、学生が作成した映像コンテンツなどを来場者向けに情報発信することを目的として、テレビ岩手 によりホワイトスペース を利用するエリア放送 が実施された。
構内に地上一般放送局 が設置されていた[ 71] [ 72] [ 73] 。
免許人
局名
呼出符号
物理ch
周波数
空中線電力
ERP
業務区域
株式会社 テレビ岩手
テレビ岩手 エリア放送
JOXZ2CL-AREA
52ch
707.142857 MHz
10 mW
1 mW
岩手大学周辺
JOXZ2CW-AREA
JOXZ2CX-AREA
国際交流
大学間協定締結校
(この節の出典:[ 74] )
部局間協定
(この節の出典:[ 74] )
企業からの評価
人事担当者からの評価
2022年 日本経済新聞社 と日経HR が実施した企業の人事担当者から見た大学イメージ調査において、『採用を増やしたい大学』ランキングで全国1 位、総合ランキングでは全国第20 位にランクインした[ 75] 。
不祥事
2011年3月、岩手大学は硬式野球部の監督を務めていた教育学部の准教授が部員に対して暴力行為を行っていたと公表した。大学の調査によると、准教授は2008年から2010年にかけて、少なくとも5人の部員に対し、プレーや態度を理由に平手打ちなどの暴力を加え、口を切るなどのけがをさせていた。この問題は2010年12月に外部からの情報提供で発覚した。准教授は1994年から監督を務めており、暴力行為を「体罰だった」と認めている。岩手大学は既に准教授の部長職を解任し、3月中に監督職も解任する方針を示した。また、懲戒審査委員会で処分を検討中であることを明らかにした[ 76] 。
2015年10月、岩手大学は工学部の助教が英国への出張中にノートパソコンを紛失したと発表した。このパソコンには、学生のべ1,526人分の個人情報や2016年度入学試験の問題案などが保存されていた[ 77] 。助教が地元の警察とタクシー会社に問い合わせたところ、かばんの中に入れていたパスポートは近くのショッピングセンターで発見されたものの、それ以外は見つかっていないという。岩手大学は、学生らに謝罪するとともに入試の問題の内容を差し替えることとした[ 78] 。
2021年9月、岩手大学は農学部の男性講師による研究費の不正受給 を公表した。講師は2014年度から2020年度までの7年間にわたり、カラ出張や架空の業務を通じて合計約168万円の研究費を不正に取得していた。この中には科研費約134万円も含まれていた。大学の調査に対し、講師は不正受給した研究費を研究室の運営に充てたと述べ、私的流用を否定した。大学は講師を停職6か月の懲戒処分とし、不正受給額の全額返還を求めた[ 79] 。
2022年9月、岩手大学は理工学部教授による経費の不正使用を公表した。教授は学生に架空の謝金請求を行わせ、現金を還流させてプール金を作っていた。約97万円の不正使用が5年間にわたって行われ、一部は私的流用されていた。大学は教授を停職11ヶ月の懲戒処分とし、不正使用額の返還を求めた[ 80] 。
2023年9月、岩手大学は理工学部元特任准教授による研究不正を公表した。元准教授は学生の卒業論文のデータを無断で流用し、単著論文として投稿していた。大学は調査の結果、盗用および不適切なオーサーシップと認定した。元准教授は既に退職していたが、論文の取り下げを勧告された[ 81] 。
脚注
注釈
^ この期間は学長事務取扱として就任した。
^ この期間は植村定次郎逝去に伴い学長事務取扱として就任した。
^ 堺茂樹は2014年11月16日に逝去したため、学長不在の状況が続き、2015年3月16日までは学長代行として西谷泰昭が就任した。
^ 人文社会科学部のホームページ[1] によると、2年次末に主専修と副専修を決定。なお、副専修専用のプログラムとして、「グローバル・地域人材育成」がある。
^ 2015年度入学生用の大学案内[2] 、2015年入学生用の学生募集要項[3] によると、コース分けは2年次末。
^ a b 2015年度入学生用の大学案内、2015年入学生用の学生募集要項によると、コース分けは1年次末。
^ 2015年入学生用の学生募集要項によると、学校教育教員養成課程学校教育コースの学生は、1年次後期からサブコースに所属。サブコースは、国語、社会、数学、理科、技術、家庭、英語、音楽、美術、保健体育、教育学、心理学、教育実践学、特別支援教育の14分野。なお、国語、社会、数学、理科、技術、家庭、英語サブコースの学生は、小学校教育専修(小学校教員免許取得を主とする)、または中学校教育専修(中学校教員免許取得を主とする)に所属することになるが、音楽、美術、保健体育、教育学、心理学、教育実践学、特別支援教育サブコースの学生が所属できるのは、小学校教育専修のみ。
^ 表面・エネルギー化学分野、有機・高分子化学分野、物性化学・化学システム分野という3つの教育研究分野がある[4] 。
^ 生体機能分野、細胞工学分野、再生医療工学分野、生命分子システム分野がある[5] 。
^ 物理科学分野、数理科学分野がある[6] 。
^ 金属生産工学分野、機能材料理工学分野がある[7] 。
^ 通信・電子システム分野、電子デバイス分野、電気エネルギー分野がある[8] 。
^ 知能情報工学分野、メディア情報工学分野のほか、2分野で共通に学ぶコンピュータ・ネットワーク基礎がある[9] 。
^ 航空宇宙分野、バイオ・ロボティクス分野、システムデザイン分野がある[10] 。
^ 環境工学分野、建設工学分野、防災工学分野がある[11] 。
^ 2015年入学生用の学生募集要項によると、1年次後期から各コースに分かれる。
^ 2015年度入学生用の大学案内、2015年入学生用の学生募集要項によると、2年次後期から各コースに分かれる。
^ 2015年度入学生用の大学案内、2015年入学生用の学生募集要項によると、2年次前期から各コースに分かれる。
^ 専攻、コース、分野の構成、2015年入学生用の大学案内による。なお、2014年度版の大学概要(概略編)では、分野の記載はない。
^ 2015年入学生用の学生募集要項[12] によると、コース発展科目は、学校実践分野、学校臨床分野、生活自立力開発分野、分野共通に分かれている。
^ 2015年入学生用の学生募集要項によると、分野には、特別支援教育学、特別支援心理学、特別支援保健学があるとされているが、コース発展科目は分野別に分かれていない。
^ 2015年入学生用の学生募集要項によると、分野には、国語科教育学、国語学、国文学、漢文学、書道があるとされているが、専門科目は分野別に分かれていない。
^ 2015年入学生用の学生募集要項によると、分野には、社会科教育学、歴史学、地理学、法学、経済学、社会学、倫理学、考古学があるとされているが、専門科目は分野別に分かれていない。
^ 2015年入学生用の学生募集要項によると、分野には、数学科教育学、代数学、幾何学、解析学があるとされているが、専門科目は分野別に分かれていない。
^ 2015年入学生用の学生募集要項によると、分野には、理科教育学、物理学、化学、生物学、地学があるとされているが、専門科目は分野別に分かれていない。
^ a b 2015年入学生用の学生募集要項によると、分野には、音楽科教育学、声楽、器楽、音楽学、作曲があるとされているが、専門科目は分野別に分かれていない。
^ 2015年入学生用の学生募集要項によると、分野には、保健体育科教育学、学校保健、運動学があるとされているが、専門科目は分野別に分かれていない。
^ 2015年入学生用の学生募集要項によると、分野には、英語科教育学、英語学、英語圏文学があるとされているが、専門科目は分野別に分かれていない。
^ 2015年入学生用の学生募集要項[13] の「別表」によると、専門分野として、作物学、蔬菜花卉園芸学、果樹園芸学、植物育種学、生物環境科学、農作業システム学、農産工学、農畜産環境科学、農業経済学、農業技術学が挙げられている。
^ 2015年入学生用の学生募集要項の「別表」によると、専門分野として、栄養化学、食品科学、食品化学工学、ケミカルバイオロジー、生化学、応用微生物学、植物栄養生理学、土壌学が挙げられている。
^ 2015年入学生用の学生募集要項の「別表」によると、専門分野として、森林環境資源管理学、森林工学、木材利用科学、地域計画学、農業水工学、森林山村政策学、自然環境共生学、土壌工学、地域資源管理学が挙げられている。
^ 2015年入学生用の学生募集要項の「別表」によると、専門分野として、動物栄養学、動物遺伝育種学、家畜繁殖学、動物資源利用学、動物管理学、動物生理学が挙げられている。
^ 2015年入学生用の学生募集要項の「別表」によると、専門分野として、応用昆虫学、動物病理学、植物病理学、分子生物学、植物分子生理学、細胞生物学、植物分子遺伝学が挙げられている。
出典
関連文献
岩手大学創立50周年記念誌編集委員会,岩手大学,『岩手大学五十年史』,2000年
岩手大学地域と大学研究会,『岩手大学三十年資料』,1980年
玉真之介, 岩手大学, 大学教育総合センター, 『岩手大学「学びの銀河」物語 』,2006年
岩手大学農学部百年史編集委員会,『岩手大学農学部百年史』,2002年
岩手大学農学部,『回顧六十年』,1962年
30周年記念誌編集委員会編,『岩手大学工学部一祐会30年史』,1973年
岩手大学復興活動記録誌編集委員会,『東日本大震災で大学はどう動いたか1 地震発生から現在までの記録』,2019年
岩手大学復興活動記録誌編集委員会,『東日本大震災で大学はどう動いたか2 復興支援と研究・教育の取り組み』,2019年
関連項目
外部リンク
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大槌商工会
公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会 掲載リストに基づく(2020年7月1日 時点)
臨床心理士指定大学院 (第1種指定校)
全157校 (大学院修了後、直近の臨床心理士資格審査の受験可) 北海道・東北
関東・東京
群馬県 栃木県 茨城県 埼玉県 東京都 千葉県 神奈川県 山梨県
北信越・東海
新潟県 石川県 富山県 福井県 静岡県 長野県 愛知県 岐阜県 三重県
近 畿
中国・四国
岡山県 広島県 鳥取県 島根県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県
九州・沖縄
福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県
臨床心理士指定大学院(第2種指定校)
全8校 (大学院修了後、実務経験1年以上で臨床心理士資格審査の受験)
臨床心理士指定大学院(専門職大学院)
全5校 (修了後、直近の臨床心理士資格審査の受験可および一次試験の小論文が免除)
スクールカウンセラー ・予備自衛官(衛生職)(衛生(甲))