君の友だち

君の友だち
キャロル・キング楽曲
収録アルバムつづれおり
リリース1971年2月10日
録音1971年1月
ジャンルフォークポップ
時間5分9秒
作詞者キャロル・キング
プロデュースルー・アドラー
つづれおり収録順
「ウェイ・オーヴァー・ヨンダー」
(6)
君の友だち
(7)
「地の果てまでも」
(8)
ミュージックビデオ
「You've Got a Friend」 - YouTube
「きみの友だち」
ジェームス・テイラーシングル
初出アルバム『マッド・スライド・スリム
リリース
規格 シングル
ジャンル フォークロック
時間
レーベル ワーナー・ブラザース・レコード
作詞・作曲 キャロル・キング
プロデュース ピーター・アッシャー
チャート最高順位
1位(アメリカ)/ 4位(イギリス
ジェームス・テイラー シングル 年表
「カントリー・ロード」
(1971年)
きみの友だち
(1971年)
「遠い昔」
(1971年)
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君の友だち」(きみのともだち、You've Got a Friend)は、アメリカ合衆国シンガーソングライターキャロル・キングが1971年に発表した楽曲。1972年のグラミー賞最優秀楽曲賞を獲得しており、多数のアーティストにカバーされた。

オリジナル

君の友だち」は、キャロル・キングが1971年1月に自身のアルバム『つづれおり』とジェームス・テイラーのアルバム『マッド・スライド・スリム』のレコーディング・セッションで書いた曲である。キングは「この曲は、今までに経験したことのない純粋なインスピレーションに近いものだった。曲自身が曲を書いたの。私以外の何者かが、私を通じて作曲させたのよ。」と語っている[1] 。またテイラーによると、キングはこの曲がテイラーの楽曲「ファイアー・アンド・レイン」で繰り返される "I've seen lonely times when I could not find a friend "(友達を見つけられない寂しい時期があった)という一節に対する返歌だと証言している[2][3]。キングのアルバムとテイラーのアルバムは同時並行で録音されており、キング、ダニー・コーチマージョニ・ミッチェルの3人が両方に参加している。この曲は両方のアルバムに収録されているが、キングは1972年のインタビューで「ジェームスや誰かを特別に意識して書いたわけではないの。しかし、それを聞いたジェームスはとても気に入り、レコーディングしたいと言った」と語っている[4]。テイラーはこの曲をシングルカットしたが、キングは「イッツ・トゥー・レイト」をリリースした[注 1]

ジェームス・テイラーによるカバー

ジェームス・テイラーとキャロル・キングによる「君の友だち」の共演(2010年)

1971年のアルバム『マッド・スライド・スリム』に収録されたテイラーのバージョンは、シングルとして成功しており、ビルボード・ホット100では7月31日付で1位を獲得[5]全英シングルチャートでは4位を記録している[6]。また、イージー・リスニング・チャートでも1位を記録している[7]。なお、この曲によって、1972年グラミー賞でテイラーは最優秀男性ポップボーカル賞、ソングライターのキングは最優秀楽曲賞を受賞している[注 2]

ロバータ・フラック&ダニー・ハサウェイのバージョン

「きみの友だち」
ロバータ・フラック&ダニー・ハサウェイシングル
初出アルバム『ロバータ・フラック&ダニー・ハサウェイ
B面 ゴーン・アウェイ
リリース
規格 7インチ・シングル
ジャンル R&Bソウル
時間
レーベル アトランティック・レコード
作詞・作曲 キャロル・キング
プロデュース ジョエル・ドーンアリフ・マーディン
チャート最高順位
29位(アメリカ
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ロバータ・フラックダニー・ハサウェイは、1971年に連名でシングルとして発表し[8]ビルボード・ホット100では29位を、R&Bチャートでは8位を記録している[9][10]。シングルのB面に収録された「ゴーン・アウェイ」はフラック名義のアルバム『第2章』(1970年)からの曲で、ハサウェイがピアノやバッキング・ボーカル等で参加している。このカバーは、1972年4月にリリースされたアルバム『ロバータ・フラック&ダニー・ハサウェイ』にも収録された[11]

また、ハサウェイはライヴにおいても歌い、ソウルフルなゴスペル風のライヴ・バージョンは、1972年のアルバム『ライヴ[12]と没後リリースのアルバム『ソングス・フォー・ユー LIVE!』に収録された。

ブラン・ニュー・ヘヴィーズのバージョン

「きみの友だち」
ブラン・ニュー・ヘヴィーズシングル
初出アルバム『シェルター』
リリース
規格 CDシングル
録音 1997年
ジャンル アシッドジャズ
作詞・作曲 キャロル・キング
チャート最高順位
9位(イギリス
ブラン・ニュー・ヘヴィーズ シングル 年表
「ユー・アー・ザ・ユニヴァース」
(1997年)
きみの友だち
(1997年)
「シェルター」
(1997年)
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イギリスアシッドジャズグループであるブラン・ニュー・ヘヴィーズとボーカルのサイーダ・ギャレットは、1997年にこの曲をカバーした。このバージョンは、全英シングルチャートで9位を記録した[13]。なお、この曲はアメリカ発売版のアルバム『シェルター』には収録されていない。

1998 VH1 Divas version

「君の友だち」
セリーヌ・ディオンシャナイア・トゥエイングロリア・エステファンキャロル・キングシングル
初出アルバム『世紀のライヴ、女神たちの競演~ディーヴァズ・ライヴ』
リリース
ジャンル ポップス
時間
作詞・作曲 キャロル・キング
セリーヌ・ディオンのシングル 年表
「ゾラは微笑む」
(1998年)
君の友だち
(1998年)
アイム・ユア・エンジェル
(1998年)
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1998年4月14日、『世紀のライヴ、女神たちの競演~ディーヴァズ・ライヴ』でセリーヌ・ディオンシャナイア・トゥエイングロリア・エステファンキャロル・キングが「君の友だち」を競演した。このイベントはニューヨークのビーコン・シアターで行われた。コンサートの模様は1998年10月6日にCD、DVDで発売された。マライア・キャリーアレサ・フランクリンも、このイベントには参加していた。[14]

「君の友だち」は『世紀のライヴ、女神たちの競演~ディーヴァズ・ライヴ』からの「ナチュラル・ウーマン」に続く2枚目のラジオ・シングルとなった。このバージョンは、ベルギーのエアプレイ・チャートで74位を記録した[15]

その他のカバー

外国
日本

脚注

注釈

  1. ^ 結局「君の友だち」は、後に北欧とイタリアでシングルカットされたが、米英でリリースされることはなかった。
  2. ^ ちなみにこの年キャロル・キングは『つづれおり』で最優秀アルバム賞を、シングル「イッツ・トゥー・レイト」で最優秀レコード賞も受賞している。

出典

  1. ^ Magazine, Various Mojo (November 2007). “Tapestry”. The Mojo Collection (4th ed.). ISBN 9781847676436. https://books.google.com/books?id=AVQbF9lTBwgC&q=%22smackwater+jack%22&pg=PA229 
  2. ^ Greene, Andy (August 13, 2015). “James Taylor: My Life in 15 Songs”. Rolling Stone. https://www.jamestaylor.com/rollingstone-com-james-taylor-my-life-in-15-songs/ August 23, 2021閲覧。 
  3. ^ White, T. (August 4, 2015). “James Taylor Looks Back on His Classics”. Easy 93.1 FM. 2015年8月10日閲覧。
  4. ^ Harvey Kubernik (2008年). “Troubadours - Carole King's Monumental Tapestry Album | American Masters | PBS”. pbs.org. 20 March 2013閲覧。
  5. ^ James Taylor - AllMusic”. Awards. 2012年6月30日閲覧。
  6. ^ ChartArchive - James Taylor - All About You/You've Got A Friend”. 2012年6月30日閲覧。
  7. ^ Whitburn, Joel (2002). Top Adult Contemporary: 1961-2001. Record Research. p. 239 
  8. ^ Roberta Flack & Donny Hathaway - You've Got A Friend / Gone Away (Vinyl) at Discogs
  9. ^ Roberta Flack - AllMusic”. Charts. 2013年12月19日閲覧。
  10. ^ Donny Hathaway - AllMusic”. Charts. 2012年6月30日閲覧。
  11. ^ Roberta Flack & Donny Hathaway - Roberta Flack - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  12. ^ Live - Donny Hathaway - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  13. ^ ChartArchive - The Brand New Heavies - You've Got A Friend”. 2012年6月30日閲覧。
  14. ^ Glatzer, Jenna (2005). Céline Dion: For Keeps. Andrews McMeel Publishing. ISBN 0-7407-5559-5 
  15. ^ Jaspers, Sam (2006). Ultratop 1995-2005. Book & Media Publishing. ISBN 90-5720-232-8 
  16. ^ Love Takes a Lot of My Time - Skeeter Davis - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  17. ^ How Can I Unlove You - Lynn Anderson - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  18. ^ You've Got a Friend - Johnny Mathis - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  19. ^ Barbra Joan Streisand - Barbra Streisand - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  20. ^ Talk It Over in The Morning - Anne Murray - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  21. ^ Got to Be There - Michael Jackson - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  22. ^ Amazing Grace - Aretha Franklin - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  23. ^ Live in London - Petula Clark - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  24. ^ Ella in London - Ella Fitzgerald - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  25. ^ Soul Survivor - Al Green - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  26. ^ Scott Grimes - Scott Grimes - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  27. ^ Ofra Haza - Ofra Haza - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  28. ^ Tapestry - Bob Belden - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  29. ^ Humanitarian - Jimmy Cliff - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  30. ^ ...Sings the Ballads - Tom Jones - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  31. ^ All the Hits Plus More - Acker Bilk - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  32. ^ Turn Japanese - Me First and the Gimme Gimmes - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  33. ^ Wanted - Cliff Richard - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  34. ^ Got You Covered - Eric Marienthal - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  35. ^ ChartArchive - McFly - All About You/You've Got A Friend”. 2012年6月30日閲覧。
  36. ^ Reason to Believe - Aled Jones - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  37. ^ Home at Last - Billy Ray Cyrus - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。
  38. ^ Duets”. ORICON STYLE. オリコン. 2020年9月26日閲覧。
  39. ^ Soul & Bossa - Lisa Ono - AllMusic”. 2012年6月30日閲覧。

関連項目

先代
ザ・レイダース
「嘆きのインディアン」
Billboard Hot 100 ナンバーワンシングル
(ジェームズ・テイラー・バージョン)

1971年7月31日(1週)
次代
ビージーズ
傷心の日々