亀田駅
亀田駅(かめだえき)は、新潟県新潟市江南区東船場一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)信越本線の駅である[2][3]。 歴史
駅舎の変遷整備に至る経緯1928年(昭和3年)完成の旧西口駅舎は老朽化が進んで手狭になりつつあった。当駅周辺では1970年代中盤から駅東側でも宅地化が進められ、1974年(昭和49年)には向陽(現・亀田向陽)地内に新潟県立新潟向陽高等学校が開校し[9][10]、1980年代には亀田町(当時)が整備した都市公園「亀田公園」が竣工[11]。 さらに1990年代には福祉施設「新潟ふれ愛プラザ」の建設計画や、当時新潟市川岸町(現・中央区)に校舎があった新潟明訓高等学校の移転計画も具体化した。また周辺住民や向陽高校の通学者が、駅近くの踏切や線路内で無理な横断を試みて事故に遭遇するケースが頻発する等、東側に出入口が無い駅構造上の問題もあって、次第に駅東西の歩行者の往来に不便が生じつつあった。また西口の駅前通りである一般県道亀田停車場線も道幅がやや狭隘な単車線の道路で、特に朝夕のラッシュ時など、利用者の多い時間帯には歩行者・自動車が往来する上で大きなネックとなっていた。 このような状況からJR新潟支社や亀田町には、1980年代以降「亀田駅に東口を設けて欲しい」「駅前通りを拡幅して欲しい」等と言った町民や利用者からの請願が度々寄せられていた。当時、JR新潟支社と町は将来的に駅舎を改築する意向を示していたが、周辺の地盤が軟弱であることなどから、駅東側の都市基盤整備・宅地開発と一体的に整備を進める方針であったため、着手時期は未定とされた。 東口新設1999年(平成11年)6月、前述の駅舎改築の前提として東口駅舎の暫定供用を開始[12]。跨線橋を東側へ延伸し、線路横の町道に面する形で駅舎が設けられた[13][14]。これに伴い、駅東側の利用者の便は若干ながら改善された。しかし従来の跨線橋を延伸しただけで自由通路は新設されていなかったため、駅構内で東西を自由に往来することは出来ず、またエレベーターやエスカレータ新設等と言ったバリアフリー対策も取られなかったため、車椅子利用者は階段を昇降する際、駅社員の介助が必要であった。 橋上化および周辺整備その後、JR新潟支社と新潟県、亀田町は老朽化した駅舎建替えとバリアフリー化を目指し、国土交通省から「まちづくり交付金」の給付を受けて駅舎改築と駅周辺地区整備事業に本格着手し[15][16]、2004年(平成16年)4月より駅舎と県道改修に着工した。その後亀田町は2005年(平成17年)3月21日に新潟市へ編入され、整備事業は市が継承。さらに2007年(平成19年)4月1日の政令指定都市移行に伴い、県道の改修事業も県から市へ継承された。なお駅舎改築前のホーム配置は、西側から相対式の1番線、島式の2・3番線の2面3線となっていた。このうち待避ホームの2番線は待避・折り返し列車をなくし、使用を停止した。旧西口駅舎は5月22日限りで使用を停止し、撤去。西口にはプレハブ造の仮駅舎が設けられた。その後、橋上部と東西双方のエントランス部を建設し、2005年(平成17年)10月1日に現駅舎の仮供用を開始した[7]。この際、旧2・3番ホームは2番線を撤去して拡幅。1番線と3番線に挟まれた島式ホームとし、現在のホーム配置となった。 さらにこの整備事業の一環として西口駅前に、新潟市が建設事業を進めていた「亀田駅前地域交流センター」が2007年(平成19年)4月1日に開設された。1・2階が立体駐輪場で、3階にはギャラリー、会議室等を備える「地域交流センター」と、住民基本台帳・戸籍・納税関連等と言った市の証明書発行手続きの一部が行える「江南区役所亀田行政サービスコーナー」が設けられている(サービスコーナーは4月16日開設)。この3階フロアが駅舎2階の東西自由通路とペデストリアンデッキによって接続しており、駅からそのまま入館することが可能[17]。 駅舎竣工後も東西駅前広場の整備、東口側の市道及びロータリー新設、西口側の県道拡幅(亀田駅西土地区画整理事業[18])等の基盤整備が行われ、2008年(平成20年)には東口・西口の駅前広場が相次いで竣工した[19]。その後西口側では引き続き県道の改修が行われ、2009年(平成21年)冬に全面竣工した。 駅構造新潟駅管理の業務委託駅(JR東日本新潟シティクリエイト(JENIC)受諾)。 駅舎2階に設けられたコンコースの改札口には自動改札機が4通路設置されており、全通路で交通系iCカードが利用可能。なお、1通路はiCカード専用。 改札口周辺には有人改札とみどりの窓口・タッチパネル式自動券売機(2台)・コンビニエンスストアがある。 バリアフリー対策として、改札内コンコースとホーム間には連絡用エレベーターと上りエスカレーター各1基が設置されているほか、多目的化粧室が併設されている。 自由通路(亀田駅東西自由通路)は新潟市江南区建設課が管理しており、駅舎は自由通路に面して設置されている。元々出入口は西口側のみだったが、1999年(平成11年)の東口開設を経て、2005年(平成17年)に現駅舎が竣工し[7]、自由通路が新設された。バリアフリー対策として、西口・東口共に出入口にはエレベーター1基とエスカレーター上下各1基が設置されている他、改札口正面には周辺地図が設置されている。 双方の駅前広場のうち東口側は2008年(平成20年)春、西口側は2009年(平成21年)冬に竣工した。 改札・ホーム上には発車標がホームごとに設置されている。 亀田駅前地域交流センター西口2階南側は自由通路と直結されたペデストリアンデッキによって、新潟市江南区の交流施設「新潟市亀田駅前地域交流センター」と連絡している[2]。デッキで連絡しているセンター3階には、江南区役所亀田行政サービスコーナー(取扱時間 平日9時00分 - 19時00分、取扱書類によって17時30分締切り)[20]と、ギャラリーや多目的ホール等を備えた公民館施設(開館時間 9時00分 - 22時00分、毎月第2火曜日と12月29日 - 1月3日は定期休館)[21]、トイレ(前述)等がある。センター下層部の1・2階は無料の立体駐輪場となっており[21]、1階にはトイレ(前述)と江南警察署亀田駅前交番がある。センターでは放置自転車を再利用した無料の「江南区まちなか回遊レンタサイクル」も取扱っている[21]。 のりば
(出典:JR東日本:駅構内図)
利用状況JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は4,921人である[利用客数 1]。 2000年度(平成12年度)以降の推移は以下の通り。
駅周辺西口駅前交差点から西方向へ伸びる新潟県道16号新潟亀田内野線(通称:亀田大通り)沿いにはロードサイド店舗が立ち並ぶ。 同交差点から南方向へ延びる新潟県道5号新潟新津線沿いは古くからの商店街が形成されている。 東口新潟県立新潟向陽高等学校、新潟明訓中学校・高等学校、新潟県立高等養護学校といった教育機関や亀田公園[11]のほか、福祉施設が集中している。前述の#橋上化および周辺整備も参照。 バス路線2019年5月現在、駅東西双方のロータリー内から区バス・住民バスが発着している他、新潟交通グループ(同社と新潟交通観光バス)の停留所も西口ロータリー内に設置されている。 市・区が運行する茅野山・曽野木・新潟市民病院方面のコミュニティバス「■ 江南区区バス」と茅野山・早通方面のコミュニティバス(乗合タクシー)「■ カナリア号」は西口、横越地区方面の住民バス「■ 横バス」は東口を発着する。 新潟交通グループの全路線と区バスでは、運賃精算にICカード「りゅーと」とSuicaほか全国10種類の交通系ICカードが利用できる[注釈 1]。一方カナリア号・横バスでは、りゅーと・バスカード・各種ICカード共に利用出来ないが、それぞれ独自の回数券を発行している(いずれも11枚綴り・大人2000円、下記リンク参照)。 以下の表に2019年5月現在の運行路線を示す。各路線の路線図や時刻表、詳細な情報は下記リンクを参照。 西口いずれも西口ロータリー内から発着する。なおカナリア号のみバス停の名称が異なる。
東口
横越地区で運行している住民バス「横バス」は、亀田駅東口と区役所横越出張所を基点に、横越・大江山地区の住宅地や集落を巡回するルートで運行している。亀田駅と地区北部を結ぶ「北ルート」と、横越出張所・荻川駅と地区南部を結ぶ循環線の「南ルート」の2系統があり、両者は原則として「横越出張所」で連絡をとる。なお、乗り換えの際の追加運賃は必要ない。平日・土曜のみの運行であり、休日と年末年始は全便運休となる。 当駅からは北ルートが発着する。バス停は東口ロータリー内に設置されている。
隣の駅脚注記事本文注釈出典
利用状況
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