リチャード・キルティ
リチャード・キルティ(Richard Kilty、1989年9月2日 ‐ )は、イギリスの陸上競技選手。専門は短距離走。100mで10秒01、200mで20秒34、室内60mで6秒49の自己ベストを持つ。2014年ソポト世界室内選手権男子60mの金メダリストである。 経歴小さい頃からスプリンターとして活躍。2001年には200mで11歳イギリス記録保持者、2002年には室内50mと60mでU13イギリス記録保持者となった[1]。2006年と2007年には英国学校選手権の100mを連覇した。 2012年6月に英国選手権男子200mで決勝に進出するも、ハムストリングスが痙攣した影響で8位に終わり、ロンドンオリンピック男子200mの参加標準記録A(20秒55)を突破していながらイギリス代表の座を逃した[2]。 2013年7月7日に200mで20秒34(-0.1)の自己ベストおよびモスクワ世界選手権男子200mの参加標準記録A(20秒52)を突破すると、1週間後の英国選手権男子200mは20秒50(+2.4)で2位に入った。この結果、モスクワ世界選手権男子4×100mリレーのイギリス代表に選出された[3]。8月のモスクワ世界選手権では、男子4×100mリレー予選でイギリスチーム(キルティ、ハリー・アイキネス=アリエティ、ジェームズ・エリントン、ドウェイン・チェンバース)の1走を務め、38秒12をマークしての決勝進出に貢献した(キルティは予選だけの出場。決勝のイギリスはオーバーゾーンで失格)[4]。 2014年![]() 3月にソポト世界室内選手権男子60mに出場。大会前までの自己ベストは6秒53だったが、予選を全体1位の6秒53[5]、準決勝を全体2位の6秒52で突破し[6]、両レースで自己ベストをマークして決勝に進出した。迎えた決勝では白人歴代2位の記録となる6秒49をマークし[注 1]、マーヴィン・ブレイシー(6秒51)やフェミ・オグノデ(6秒52)らを破り金メダルを獲得した[8]。 2015年3月のヨーロッパ室内選手権男子60m決勝を6秒51で制し、世界室内選手権とヨーロッパ室内選手権の男子60mで金メダルを獲得した史上3人目のイギリス人選手となった[9][10]。5月17日にイタリアで行われたガヴァルド・ミーティング男子100mで自身初の10秒0台となる10秒09(+0.6)をマークすると[11]、6月7日に地元イギリスで行われたダイヤモンドリーグ・バーミンガムグランプリ男子100mでは自己ベストを0秒04更新する10秒05(+2.0)をマーク[12]。その後、怪我のため7月の英国選手権は欠場した[13]。 8月の北京世界選手権は男子100mと4×100mリレーに出場。個人種目初出場となった100mは予選で10秒12(-0.3)をマークし、タイムで拾われて準決勝に進出したが[14]、準決勝は10秒20(-0.4)の組8着で敗退した[15]。前回大会に続いて出場した4×100mリレーは予選と決勝の両方でイギリスチームの1走を務めたが、決勝のイギリスチーム(キルティ、ダニエル・タルボット、ジェームズ・エリントン、チジンドゥ・ウジャ)はアンカーにバトンが渡る直前までメダル圏内だったものの、バトンが渡らず途中棄権に終わった[16]。 2016年5月29日のガヴァルド・ミーティング男子100mで9秒92(+4.4)をマークし、追い風参考記録ながら初めて10秒の壁を突破した[17]。6月25日の英国選手権男子100m決勝は10秒05(+3.0)の6位に終わったが[18]、最終的にリオデジャネイロオリンピック男子4×100mリレーのイギリス代表に選出された[19]。7月のヨーロッパ選手権では初の個人種目出場となった男子100mで決勝に進出するも、8日の決勝はフライングを侵して失格に終わった[20]。7月16日にはヘクサムで開催された大会の100mで10秒01(+1.9)の自己ベストをマークし、9秒台に肉薄した[21]。初のオリンピック出場となった8月のリオデジャネイロオリンピックでは、男子4×100mリレーの予選と決勝でイギリスチームの1走を務めたが、決勝のイギリスチーム(キルティ、ハリー・アイキネス=アリエティ、ジェームズ・エリントン、アダム・ジェミリ)は37秒98の5位に終わった[22]。 2017年3月のヨーロッパ室内選手権男子60m決勝を今季ヨーロッパ最高記録の6秒54で制して連覇を達成した[23]。 人物・エピソード
自己ベスト
主要大会成績
世界室内ツアー
脚注注釈出典
外部リンク
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