『リターン・オブ・ザ・ブレッカー・ブラザーズ 』(Return of the Brecker Brothers)は、アメリカ合衆国 のフュージョン ・バンド 、ブレッカー・ブラザーズ が1992年 に発表した6作目のスタジオ・アルバム 。
背景
ランディ・ブレッカー とマイケル・ブレッカー の兄弟は、1982年にブレッカー・ブラザーズ名義での活動を停止し、本作は約10年ぶりの復帰作に当たる[ 4] 。「ソング・フォー・バリー」は、トロンボーン奏者のバリー・ロジャース (英語版 ) に捧げられた曲で、ロジャースがエディ・パルミエリ のアルバム『ザ・サン・オブ・ラテン・ミュージック』収録曲「Un Dia Bonito」で演奏したソロからの抜粋が含まれている[ 5] 。
反響・評価
アメリカでは、総合アルバム・チャートのBillboard 200 入りは逃したが、『ビルボード 』のコンテンポラリー・ジャズ・アルバム・チャートでは5位に達した[ 6] 。第35回グラミー賞 では、本作が最優秀コンテンポラリー・ジャズ・パフォーマンス賞(インストゥルメンタル)にノミネート、収録曲「ビッグ・アイディア」が最優秀R&Bインストゥルメンタル・パフォーマンス賞にノミネートされ、ランディは個人として「アバヴ・アンド・ビロウ」の演奏で最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・ソロ賞にノミネートされた[ 7] 。
Thom Jurekはオールミュージック において5点満点中3.5点を付け「すぐに古臭くなるような、プログラムによる大仰なビートも含まれているが、デニス・チェンバース のドラムスと力強いホーンは、それを補う以上の効果があり、ブレッカー兄弟が個々に、あるいは二人で共作した曲の品質は、時代を超えると言っていい」「創造性に関してもサウンドに関しても、1990年代のスムーズジャズ のお洒落な路線を取り入れておらず、ブレッカー・ブラザーズの復帰作にふさわしい内容となった」と評している[ 1] 。
トラック・リスト
特記なき楽曲はランディ・ブレッカー 作。
# タイトル 作詞 作曲・編曲 時間 1. 「ソング・フォー・バリー - Song for Barry」(Michael Brecker ) 5:08 2. 「キング・オブ・ザ・ロビー - King of the Lobby」(M. Brecker) 5:21 3. 「ビッグ・アイディア - Big Idea」(Randy Brecker, M. Brecker, Mary Kessler, Robbie Kilgore) 4:20 4. 「アバヴ・アンド・ビロウ - Above & Below」 7:05 5. 「ザッツ・オール・ゼア・イズ・トゥ・イット - That's All There Is to Do」 5:29 6. 「ワカリア(ホワッツ・アップ?) - Wakaria (What's Up?)」(M. Brecker) 5:27 7. 「オン・ザ・バックサイド - On the Backside」(R. Brecker, M. Brecker) 6:26 8. 「ソズィーニョ(アローン) - Sozinho (Alone)」 7:38 9. 「スフィリカル - Spherical」(M. Brecker) 5:58 10. 「グッド・グレイシャス - Good Gracious」 5:13 11. 「ROPPONGI - Roppongi」 4:58
パーソネル
ランディ・ブレッカー - トランペット 、フリューゲルホルン 、ボーカル
マイケル・ブレッカー – テナー・サクソフォーン 、ソプラノ・サクソフォーン、AKAI EWI 、キーボード 、シンセサイザー ・プログラミング
デイヴィッド・サンボーン - アルト・サクソフォーン(on #2)
マイク・スターン - ギター (on #1, #2, #4, #8, #9, #10, #11)
ディーン・ブラウン - ギター(on #2, #5, #11)
ジョージ・ウィッティ - キーボード(on #1, #2, #4, #5, #6, #8, #9, #10, #11)、ローズ・ピアノ (on #3)、ピアノ (on #7)、プログラミング(on #7, #9, #11)
メアリー・ケスラー - キーボード、ドラム・プログラミング(on #3, #7)
ロビー・キルゴア - ローズ・ピアノ(on #3)、ピアノ(on #7)、シンセベース (on #3, #7)
アルマンド・サバル=レッコ - ベース (on #1, #5, #6)、ピッコロ・ベース(on #1, #6)、ドラムス (on #6)、パーカッション (on #6)、ボーカル(on #1, #6)
ジェイムス・ジナス - ベース(on #4, #8, #10, #11)、アコースティック・ベース (#7, #8)
ウィル・リー - ベース(on #9)、ボイス(on #5)
マックス・ライゼンフーヴァー - プログラミング(on #1, #2, #6)、シンバル (on #6, #8)
デニス・チェンバース - ドラムス(on #4, #5, #6, #8, #9, #10, #11)
ドン・アライアス - パーカッション(on #1, #8, #9, #11)
バシリ・ジョンソン (英語版 ) - パーカッション(on #4)
ヴィーラ - ボイス(on#2, #3)
マルコム・ポラック - ボイス(on #5)
脚注
外部リンク