トゥー・ブロックス・フロム・ジ・エッジ
『トゥー・ブロックス・フロム・ジ・エッジ』(Two Blocks from the Edge)は、アメリカ合衆国のジャズ・サクソフォーン奏者、マイケル・ブレッカーが1998年に発表した、単独リーダー作としては5作目のスタジオ・アルバム。日本で先行発売された[3]。 背景ブレッカーの当時のレギュラー・グループに、ドン・アライアスを加えた編成で録音された[4]。ブレッカーは本作に関して「自分のバンドのライヴで新曲を練り上げてから制作した、初めてのアルバム」「私にとって最も自然発生的なアルバム」と語っている[5]。アルバム・タイトルは、長年にわたりブレッカーと共演してきたドン・グロルニック(1996年死去)の口癖が元になっており、本作自体もグロルニックに捧げられた[5]。 「ジ・インペイラー」は、ジェフ・テイン・ワッツがリーダー・アルバム『Megawatts』(1991年)で発表した曲の再演で、ワッツは1998年録音・1999年発表のリーダー・アルバム『シティズン・テイン』でも同曲をリメイクした[6]。 反響・評価アメリカの『ビルボード』では、ジャズ・アルバム・チャートで5位に達した[7]。 スコット・ヤナウはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「冒頭を飾るミディアム・テンポのブルース"Madame Toulouse"や、キャッチーな"Bye George"(まるでホレス・シルヴァーが書いたかのような曲である)から、最後を飾るファンキーで茶目っ気に満ちた"Delta City Blues"に至るまで、実に強力な作品だ」「推薦盤である」と評している[8]。また、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「ブレッカーは全編でストレートアヘッドなインプロヴィゼーションに全力で挑み、成功をおさめた。真に迫った演奏が心を揺さぶる」と評されている[1]。 トラック・リスト特記なき楽曲はマイケル・ブレッカー作。「スカイラーク」はインターナショナル盤ボーナス・トラックで、アメリカ盤には収録されていない。なお、日本初回盤CD (MVCI-24008)および2007年再発CD (UCCV-9319)では、「デルタ・シティ・ブルース」はイントロと本編の2トラックに分割されているが、アメリカ盤CD (IMPD-260)およびヨーロッパ盤CD (IMP-12612)では1トラックとして扱われている。
パーソネル
脚注
外部リンク
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