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「ミツウロコ」はこの項目へ転送されています。家紋については「三つ鱗」をご覧ください。 |
株式会社ミツウロコグループホールディングス(英: Mitsuuroko Group Holdings Co.,Ltd.)は東京都中央区京橋に本社を置き、石油製品・LPガス・固形燃料など家庭用燃料商社のミツウロコグループの持株会社である。旧社名は株式会社ミツウロコ。東証スタンダード市場の上場企業。
概要
創業者の田島達策会社の設立に3社の運送店が関わっていたことから、「三社」の「三」と、魚介類の運送を主に扱っていたことから「鱗」とし、三鱗社→ミツウロコという名称の由来としている。
日本でいち早く大正期から、豆炭や練炭を商業ベースで販売開始した老舗であり、燃料関係のほか、近年は電力やミネラルウォーター事業など、インフラストラクチャーに関わる分野に力を入れており、テレビCMの放映も盛んに行なっている。2011年4月よりテレビアニメ『ちびまる子ちゃん』のスポンサーを務めており、番組内では限定のコラボレーションCMを放送している[注 1]。
社章が明治屋、および茨城県にある水産加工のミツウロコ食品と似ているが、いずれも一切関連がない。三菱鉛筆の前身で、真崎鉛筆製造所の社章(真崎家の家紋)であるミツウロコとも無関係である。また、任天堂のゼルダの伝説シリーズに登場するトライフォースもミツウロコの社章と同じであり、ミツウロコの子会社にもトライフォースという企業があるが、任天堂や同ゲームソフトとも無関係である。
沿革
参照:[1]
- 1886年(明治19年)- 田島達策が高崎線新町駅前にカネイチ運送店を開業。
- 1892年(明治25年)- 三鱗社に改称、東京進出。
- 1895年(明治28年)- 三鱗合資会社に改称。
- 1919年(大正8年)- 三鱗石炭(現:三鱗事業(グループ外))を設立。
- 1926年(大正15年)5月10日[2]- 三鱗石炭と(旧)三井物産が共同で、三鱗煉炭原料株式会社を設立。
- 1933年(昭和8年)3月 - 旧社名の三鱗煉炭原料から、三鱗無煙炭株式会社に変更。
- 1948年(昭和23年)3月 - 過度経済力集中排除法の適用を受け、解体された三井財閥との資本関係が消滅。
- 1953年(昭和28年)3月 - 石油製品の取扱いを開始。
- 1958年(昭和33年)1月 - 東京都千代田区外神田に本社ビル完成、不動産賃貸業を開始。
- 1959年(昭和34年)11月 - LPガスの全社的取扱いを開始。
- 1961年(昭和36年)6月 - 東京煉炭、横浜煉炭、栃木三鱗、永沼燃料、湘南燃料を吸収合併のうえ、初代株式会社ミツウロコに社名変更。
- 1962年(昭和37年)8月[3]- 東証第二部市場に新規上場。
- 1967年(昭和42年)4月 - サービスステーション部門を、ミツウロコ石油(現:ミツウロコドライヴ)として分社化。
- 1967年(昭和42年)5月 - 東京都中央区日本橋室町に本社移転。
- 1970年(昭和46年)6月 - レジャー事業子会社として、ハマボール(現:ハマエステート)を設立。
- 1972年(昭和47年)8月 - 東証第一部市場に銘柄指定替え。
- 1974年(昭和49年)12月 - 物流子会社として、千葉流通(現:ミツウロコヴェッセル)を設立。
- 1977年(昭和52年)7月 - リース子会社として、サンアンドキュー(現:ミツウロコリース)を設立。
- 1978年(昭和53年)9月 - 東京都中央区日本橋本町に本社移転。
- 1983年(昭和58年)6月 - コンピュータ等の情報機器販売を開始。
- 1985年(昭和60年)10月 - 事務処理等の子会社として、アイコン(現:ミツウロコクリエイティブソリューションズ)を設立。
ミツウロコ石油のサービスステーション
- 1998年(平成10年)10月 - ゼネラル石油とエッソ石油(いずれも現在のENEOSの前身)の小売部門を譲受け、関西への進出。
- 2000年(平成12年)3月 - 風力発電の関連会社として、エムアンドディーグリーンエネルギー(現:ミツウロコグリーンエネルギー)を設立。
- 2003年(平成15年)8月 - ミネラルウォーター事業を開始。
- 2006年(平成18年)2月 - 東京都千代田区外神田に本社移転。
- 2009年(平成21年)3月30日 - 省エネ厨房機器の補助金を不正受給[4]。
- 2010年(平成22年)4月 - 関東地区の物流機能をロジトライ関東に、東北地区の物流機能をロジトライ東北にそれぞれ統合。
- 2011年(平成23年)1月31日 - バイオマス発電の岩国ウッドパワーの全株式を取得[5]。
- 2011年(平成23年)10月1日 - 純粋持株会社体制に移行。旧商号の初代ミツウロコから、株式会社ミツウロコグループホールディングスに変更[6][7]。
- 1. エネルギー事業を、2代目ミツウロコ(旧商号のミツウロコ分割準備会社より変更)として分社化。
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- 2. 不動産賃貸・アミューズメント事業を、トライフォースとして分社化。
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- 2013年(平成25年)10月 - 東京都中央区京橋に本社移転。
- 2014年(平成26年)12月19日 - 米国の高級ハンバーガーチェーンのCarl's Jr. Restaurants LLCと業務提携[8][9]。
- 1. ミツウロコグループHD子会社のハマボールイアスを、カールスジュニアジャパンに改称。
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- 2. カールスジュニアジャパンがCarl’s Jr. Restaurants LLCと、「カールスジュニア」のFC契約を締結。
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- 2015年(平成27年)1月5日 - 連結子会社のミツウロコビバレッジが、飲料水メーカーの2代目勝水[注 2]の全株式を取得[10]。
- 2015年(平成27年)4月1日 - 連結子会社のミツウロコビバレッジが大手飲料販売のコカ・コーライーストジャパン(現:コカ・コーラボトラーズジャパン)より、小売事業と飲食事業の一部をそれぞれ譲受け[11]。
- 2015年(平成27年)4月1日 - 物流事業を再編[12]。
- 1. ミツウロコグループHDが2代目ミツウロコより、ロジトライの全株式を取得。
- 3. ロジトライを、物流事業の中核に位置付け。
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- 2. ロジトライ(旧商号のロジトライ関東より変更)の一部事業を、ロジトライ関西、ロジトライ中部、ロジトライ東北に吸収分割。
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1. エネルギー事業[17]
- ① 2代目ミツウロコの小売事業を山梨ミツウロコ、ミツウロコヴェッセル(MV)、MV東北、MV中部、MV関西に分割。
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- ② ミツウロコグループHDが、MVの全株式を取得。同時に、MVがMV東北、MV中部、MV関西の全株式をそれぞれ取得。
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2. 飲食店事業[18]
- ① ミツウロコグループHDが中間持株会社として、ミツウロコヴォイジャーズ(現:ミツウロコフーズ)を設立。
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- ② ミツウロコヴォイジャーズが2代目ミツウロコビバレッジ、スイートスタイル、ミツウロコプロビジョンズの全株式をそれぞれ取得。
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- 2018年(平成30年)5月28日 - 連結子会社のミツウロコヴェッセルが、電気機械器具小売業のサンユウの全株式を取得[19]。
- 2018年(平成30年)10月1日 - エネルギー事業と、物流事業の再編をそれぞれ実施。
1. エネルギー事業(ミツウロコヴェッセル(MV)を、総合エネルギー企業に)[20][21][22][23]
- ① MVが、2代目ミツウロコのエネルギー卸売部門(その連結子会社の株式を含む)を吸収。同事業部門のうち、東北・中部・関西の地域事業を、各地域子会社に吸収分割。
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- ② 2代目ミツウロコがトライフォースを吸収合併のうえ、事業内容を「不動産事業」に変更。また2代目ミツウロコの印刷部門を、2代目トライフォースとして分社化。
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2. 物流事業(関東地域の共同事業化)[24]
- ① 中間持株会社として、ロジトライホールディングスを設立。ロジトライHDがロジトライ、ロジトライ東北、ロジトライ中部、ロジトライ関西の全株式をそれぞれ取得。
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- ② ジャパンエナジック(旧商号のロジトライより変更)の株式を、ロジトライHD、ミライフ、三ッ輪産業、三愛石油、橋本ホールディングスの5社が20.0%ずつ保有する体制に移行。
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- 2019年(平成31年)3月1日 - 連結子会社のミツウロコプロビジョンズが、ミツウロコグローサリーを吸収合併[25]。
- 2019年(平成31年)3月8日 - 連結子会社のミツウロコヴェッセルが東京電力エナジーパートナーと、都市ガスサービスで業務提携[26]。
- 2019年(令和元年)6月18日 - タイの大手LPガスのSiamgas & Petrochemicals PCLと資本業務提携で合意[27]。
- 2020年(令和2年)10月1日 - 海外事業の統括会社として、シンガポールにTRIFORCE Investments Pte. Ltd.を設立[28]。
- 2021年(令和3年)3月19日 - 連結子会社のサンユウで、顧客情報の取扱いに不備があったことを発表[29]。
- 2021年(令和3年)4月1日 - 連結子会社のミツウロコヴェッセルが、ミツウロコエナジーフォースを吸収合併[30]。
- 2021年(令和3年)10月1日 - 食品メーカーのデルソーレと、「元町珈琲」を共同事業化[31]。
- 1. 元町珈琲(旧商号のミツウロコヴォイジャーズ分割準備会社より変更)が、スイートスタイルの「元町珈琲」事業を吸収。
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- 2. ミツウロコヴォイジャーズは元町珈琲の株式20.0%を、デルソーレに売却。
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- 2021年(令和3年)11月1日 - 連結子会社のミツウロコビバレッジがJA静岡経済連とJAしみずより、清涼飲料水受託製造の静岡ジェイエイフーズ(現:静岡ミツウロコフーズ)の全株式を取得[32]。
- 2021年(令和3年)12月 - シンガポール法人のTRIFORCE Investments Pte. Ltd.が現地投資会社のSingPost Investments Pte. Ltd.より、セルフストレージサービス[注 3]のGeneral Storage Company Pte. Ltd.の全株式を取得[28]。
- 2022年(令和4年)4月 - 東証の市場区分見直しに伴い、スタンダード市場に移行。
- 2022年(令和4年)5月10日 - 連結子会社の2代目ミツウロコが、家具サブスクのソーシャルインテリアとの協業を発表[33]。
- 2022年(令和4年)12月1日 - 連結子会社のミツウロコヴェッセルより、建設業子会社のミツウロコテック(旧商号のミツウロコエンジニアリングより変更)の全株式を取得[34]。
- 2023年(令和5年)11月1日 - 連結子会社のミツウロコグリーンエネルギーが、電気自動車向け充電スタンドのユアスタンドと資本業務提携[35]。
- 2023年(令和5年)12月1日 - 連結子会社の2代目ミツウロコより、スポーツ事業のミツウロコスポーツの全株式を取得[36]。
- 2024年(令和6年)4月1日 - 飲食店事業の再編を実施[37]。
- 1. ミツウロコプロビジョンズが、スイートスタイルを吸収合併。
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- 2. ミツウロコプロビジョンズが、元町珈琲(現:ミツウロコパートナーズ)を完全子会社化。
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- 2024年(令和6年)6月24日 - カールスジュニアジャパンの全事業を、北海道を中心にハンバーグレストランチェーン「びっくりドンキー」を展開するアレフに譲渡[38]。
- 2025年(令和7年)3月3日 - 基礎化粧品メーカーのイービーエムと共同で、女性専用サウナのミツウロコEBMを設立[39]。
- 2025年(令和7年)3月27日 - 休眠会社となっていたカールスジュニアジャパンの清算結了[40]。
- 2025年(令和7年)4月10日 - シンガポール法人のTRIFORCE Investments Pte. Ltd.が、現地最大の太陽光発電のSunPro Energies Pte. Ltd.と資本業務提携[41]。
主要関連会社
エネルギー事業
株式会社ミツウロコヴェッセル(「MV」、ミツウロコグループHD 100.0%)- 大手総合エネルギー商社
【地域販売会社】
- 株式会社ミツウロコヴェッセル東北(MV 100.0%)
- 株式会社ミツウロコヴェッセル関西(MV 100.0%)
- 株式会社ミツウロコヴェッセル北海道(MV 100.0%)
- 株式会社ミツウロコヴェッセル草津(MV 100.0%)
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- 株式会社ミツウロコヴェッセル中部(MV 100.0%)
- 株式会社ミツウロコヴェッセル四国(MV 100.0%)
- 株式会社ミツウロコヴェッセル山梨(MV 100.0%)
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【ガス・石油】
- ミツウロコドライヴ株式会社(MV 100.0%)- ガソリンスタンドの運営、自動車整備、中古車買取
- 株式会社第一ガス(MV 100.0%)- 都市ガスの販売等
- 入間ガス株式会社(MV 25.8%)- 各種ガスの供給等
- 株式会社丹野商店(MV 26.7%)- 燃料供給業、住宅設備機器の販売
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- 株式会社サンユウ(MV 100.0%)- オール電化工事、太陽光発電設備の設置工事等
- ミツウロコアーバンガス株式会社(MV 99.9%)- 都市ガスの販売等
- 大城エネルギー株式会社(MV 30.1%)- LPガス等の燃料供給業
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新潟サンリン株式会社(ミツウロコグループHD 35.0%、サンリン 35.5%、新潟サンリン従業員持株会 29.5%)- 燃料供給等
株式会社ロジトライホールディングス(ミツウロコグループHD 100.0%)- 物流事業を統括する中間持株会社
- ロジトライ東北株式会社(ロジトライHD 90.0%)
- ロジトライ関西株式会社(ロジトライHD 100.0%)
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- ロジトライ中部株式会社(ロジトライHD 100.0%)
- ジャパンエナジック株式会社(ロジトライHD 20.0%)
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株式会社ミツウロコテック(ミツウロコグループHD 100.0%)- エネルギー関連の総合エンジニアリング
電力事業
ミツウロコグリーンエネルギー株式会社(「ミツウロコGE」、ミツウロコグループHD 100.0%)- 神栖風力発電所の運営等
- 株式会社的山大島風力発電所(ミツウロコGE 74.9%、平戸市 25.1%)- 風力発電所の運営(第三セクター)
- 株式会社水郷潮来ソーラー(ミツウロコGE 32.0%、レノバ 68.0%)- メガソーラーの運営
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- 株式会社ミツウロコ岩国発電所(ミツウロコGE 100.0%)- バイオマス発電所の運営
- 株式会社富津ソーラー(ミツウロコGE 49.0%、レノバ 51.0%)- メガソーラーの運営
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フード事業
株式会社ミツウロコフーズ(ミツウロコグループHD 100.0%)- フード事業を統括する中間持株会社
- 株式会社ミツウロコビバレッジ(ミツウロコフーズ 100.0%)- 清涼飲料水メーカー
- 静岡ミツウロコフーズ株式会社(ミツウロコビバレッジ 100.0%)- 飲料水のOEM等
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リビング&ウェルネス事業
株式会社ミツウロコ(ミツウロコグループHD 100.0%)- 不動産賃貸業、複合商業施設の運営等
- 株式会社 ハマエステート(ミツウロコ 100.0%)- 不動産関連事業
株式会社ミツウロコスポーツ(ミツウロコグループHD 100.0%)- スポーツ事業(ボウリング場の運営)、ウェルネス事業(温泉施設の運営等)
株式会社ミツウロコEBM(ミツウロコグループHD 70.0%、イービーエム 30.0%)- 女性専用サウナの運営(2025年中に東京都内で営業開始予定)
海外事業
TRIFORCE Investments Pte. Ltd.(ミツウロコグループHD 100.0%)- 海外事業の統括、投資業
- General Storage Company Pte.Ltd.(TRIFORCE Investments 100.0%)- シンガポールを中心としたセルフストレージサービス
- Lock+Store (Chai Chee) Pte. Ltd.(GCS 100.0%)
- Lock+Store (Tanjong Pagar) Pte. Ltd.(GCS 100.0%)
- Lock And Store (Glenmarie) Sdn. Bhd.(GCS 100.0%)
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- Lock+Store (Ayer Rajah) Pte. Ltd.(GCS 100.0%)
- L+S Self Storage Pte. Ltd.(GCS 100.0%)
- The Store House Limited(GCS 100.0%)
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- SunPro Energies Pte. Ltd.(TRIFORCE Investments 30.0%)- シンガポール最大の太陽光発電事業
その他事業
リース業
株式会社ミツウロコリース(ミツウロコグループHD 100.0%)- 総合リース業、融資業務
保険代理店
株式会社三鱗(ミツウロコグループHD 100.0%)- 保険代理店(自動車保険・バイク保険、火災保険、医療保険等)業務
印刷
株式会社トライフォース(ミツウロコグループHD 100.0%)- 印刷業、デジタルマーケティング事業、EC事業
コーポレート
株式会社ミツウロコクリエイティブソリューションズ(ミツウロコグループHD 100.0%)- シェアードサービス
脚注
注
- ^ フジテレビにおける各種不祥事・疑惑の影響により、2025年1月26日はACジャパンに差し替え、同年2月2日以降は提供休止
- ^ 初代勝水(福島県)の全額出資により設立。同時に、初代法人の事業を譲り受け。
- ^ レンタル収納スペースの個人向けレンタルサービス全般を指す
出典
外部リンク