トキオリアリティー(Tokio Reality、1994年5月25日 - 不明)[1]は、日本の競走馬、繁殖牝馬。競走馬としては条件戦を3勝するに留まったが、繁殖牝馬としてリアルインパクト、ネオリアリズムなどの活躍馬を送り出した[2]。
経歴
競走馬時代
1994年5月25日にアメリカ合衆国で誕生。1996年2月にファシグティプトン・フロリダ2歳トレーニングセールに上場され、ノーザンファーム代表の吉田勝己によって15万ドルで落札される[3]。
セール後は日本に輸入され、「トキオ」冠の坂田時雄の所有馬となる。美浦・古賀史生厩舎に入厩した[4]。
1996年10月12日の新馬戦(東京芝1400m)でデビューして初戦はスピードワールドの5着に敗れた[5]。ダート替わりの2戦目を5馬身差の圧勝で初勝利を挙げる[6]。その後も芝、ダートを問わず短距離で走り続け[7]、1997年12月に2勝目[8]、1998年3月に3勝目を挙げ、準オープンまで昇格した[9]。1998年5月の春嶺ステークス3着を最後に現役を引退した[10]。
繁殖牝馬時代
現役引退後は北海道早来町(現:安平町)のノーザンファームで繁殖入りした。第3仔のアイルラヴァゲイン(父エルコンドルパサー)がオーシャンステークスなど7勝を挙げ、G1でも2度3着に入るなど、短距離路線で息長い活躍を見せた[2]。
2011年には第9仔のリアルインパクト(父ディープインパクト)がスウヰイスー以来59年ぶりの3歳での安田記念制覇を達成し、母の名声を一挙に高めた。リアルインパクトは2015年に豪G1ジョージライダーステークスを制し、2ヶ国G1制覇を果たしている[2]。
2017年には第11仔のネオリアリズム(父ネオユニヴァース)がクイーンエリザベス2世カップを制し、産駒2頭目のG1馬となった[11]。
この他にも5勝を挙げた第12仔レアリスタ(父ステイゴールド)、4勝を挙げた第8仔ウィルパワー(父キングカメハメハ)など配合相手を問わず堅実に走る産駒を送り出し、日本有数の名繁殖牝馬と呼ばれるまでに至った[2]。
2015年に新冠町の長浜牧場に移り、父ゼンノロブロイの牝馬(デルニエリアリテ)を出産。同年からの2年間は不受胎が続き、2016年7月25日に用途変更となっている[12]。自身が重賞競争を勝利していないため引退名馬繋養展示事業の助成対象にはなれず、その後の動向は分かっていない[要出典]。
日本とオーストラリアでシャトル種牡馬として供用されているリアルインパクトに加え[13]、ネオリアリズムもオーストラリアで種牡馬入りしたことで[14]、トキオリアリティーの血は海を超えて拡大しつつある[要出典]。また、活躍は自身の直仔にとどまらず[15]、ウィルパワーの仔インディチャンプ(父ステイゴールド)が2019年の安田記念とマイルチャンピオンシップを[16]、アウィルアウェイ(父ジャスタウェイ)が2020年のシルクロードステークスをそれぞれ制している[17]。
競走成績
以下の内容はnetkeiba.comの情報[4]に基づく。
競走日 |
競馬場 |
競走名 |
格 |
距離(馬場) |
頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 |
タイム (上がり3F) |
着差 |
騎手 |
斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) |
馬体重 [kg]
|
1996.10.12
|
東京
|
3歳新馬
|
|
芝1400m(良)
|
11
|
7
|
9
|
011.20(6人)
|
05着
|
R1:23.2(35.5)
|
-0.8
|
0蛯名正義
|
53
|
スピードワールド
|
476
|
0000.10.26
|
東京
|
3歳新馬
|
|
ダ1400m(良)
|
9
|
8
|
8
|
004.00(2人)
|
01着
|
R1:26.9(39.3)
|
-0.8
|
0吉田豊
|
52
|
(スギノフェアリー)
|
472
|
0000.11.23
|
東京
|
3歳500万下
|
|
ダ1400m(稍)
|
13
|
5
|
7
|
004.00(3人)
|
05着
|
R1:26.8(38.7)
|
-1.1
|
0蛯名正義
|
53
|
ダストワール
|
470
|
0000.12.15
|
中山
|
ひいらぎ賞
|
500万下
|
芝1600m(良)
|
15
|
8
|
15
|
030.10(7人)
|
04着
|
R1.37.0(37.3)
|
-0.8
|
0蛯名正義
|
53
|
スピードワールド
|
462
|
1997.01.12
|
中山
|
フローラS
|
OP
|
芝1200m(良)
|
9
|
8
|
9
|
009.70(5人)
|
02着
|
R1:10.7(36.7)
|
-0.1
|
0蛯名正義
|
53
|
ビクタートウショウ
|
466
|
0000.01.25
|
東京
|
カトレア賞
|
500万下
|
ダ1600m(不)
|
8
|
4
|
4
|
007.20(4人)
|
06着
|
R1:39.3(39.3)
|
-2.1
|
0蛯名正義
|
53
|
ショウナンナンバー
|
468
|
0000.02.23
|
中山
|
きんせんか賞
|
500万下
|
芝1200m(良)
|
14
|
5
|
7
|
003.40(2人)
|
04着
|
R1:10.2(35.9)
|
-0.3
|
0蛯名正義
|
53
|
ロイヤルブルー
|
470
|
0000.03.15
|
中京
|
はなのき賞
|
500万下
|
芝1200m(稍)
|
16
|
7
|
13
|
007.10(4人)
|
04着
|
R1.11.4(36.6)
|
-0.3
|
0菊沢隆徳
|
53
|
ライトバウア
|
460
|
0000.11.06
|
福島
|
4歳上500万下
|
|
ダ1000m(稍)
|
12
|
5
|
5
|
012.90(6人)
|
04着
|
R1:00.3(37.1)
|
-0.8
|
0大西直宏
|
53
|
ヨシコスミック
|
480
|
0000.12.07
|
中京
|
4歳上500万下
|
|
芝1200m(良)
|
16
|
4
|
8
|
007.70(4人)
|
01着
|
R1:09.4(35.2)
|
-0.8
|
0吉田豊
|
53
|
(エイシンフージン)
|
490
|
0000.12.20
|
中山
|
4歳上900万下
|
|
ダ1200m(良)
|
15
|
5
|
9
|
009.60(4人)
|
02着
|
R1:11.2(37.3)
|
-0.1
|
0蛯名正義
|
53
|
ジェットアラウンド
|
490
|
1998.01.31
|
東京
|
青梅特別
|
900万下
|
ダ1200m(良)
|
15
|
8
|
16
|
007.10(3人)
|
13着
|
R1:15.6(40.6)
|
-2.8
|
0蛯名正義
|
53
|
オーサカヅキ
|
498
|
0000.03.07
|
中京
|
鈴鹿特別
|
900万下
|
芝1200m(良)
|
16
|
5
|
10
|
005.50(3人)
|
01着
|
R1:09.6(35.8)
|
-0.2
|
0大西直宏
|
54
|
(シンメイライコウ)
|
488
|
0000.03.28
|
中山
|
船橋S
|
1600万下
|
芝1200m(良)
|
9
|
6
|
6
|
004.40(3人)
|
07着
|
R1:10.4(35.1)
|
-0.7
|
0大西直宏
|
54
|
カイシュウニシキ
|
494
|
0000.04.19
|
中山
|
卯月S
|
OP
|
芝1200m(良)
|
12
|
3
|
3
|
026.90(7人)
|
08着
|
R1:10.8(36.2)
|
-1.2
|
0大西直宏
|
52
|
コクトジュリアン
|
490
|
0000.05.10
|
新潟
|
春嶺S
|
1600万下
|
芝1200m(良)
|
14
|
5
|
8
|
013.90(7人)
|
03着
|
R1.09.3(34.2)
|
-0.1
|
0大西直宏
|
52
|
ジョープロテクター
|
482
|
繁殖成績
血統表
- 父メドウレイクは3戦3勝。主な勝ち鞍はアーリントンワシントンフューチュリティ(米G1、ダート6.5ハロン)。代表産駒には1990年のアメリカ2歳牝馬チャンピオンのメドウスター(Meadow Star)がいる[32]。
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク