ジョーダン・アレクサンダー・ラブ(Jordan Alexander Love, 1998年11月6日 - )はアメリカ合衆国カリフォルニア州ベーカーズフィールド出身のアメリカンフットボール選手。ポジションはクォーターバック(QB)。NFLのグリーンベイ・パッカーズに所属している。2020年のNFLドラフトにて全体26位指名をされ、パッカーズに入団した。カレッジフットボールではユタ州立大学でプレーしていた。
経歴
幼少期から高校時代
1998年11月2日にカリフォルニア州ベーカーズフィールドで生まれる。ラブが14歳のときに、父親が自殺で亡くなった[1]。
ベーカーズフィールドにあるリバティー高校に進学し、アメリカンフットボールをプレーするが、1年生のときにはクォーターバックができないと言われていた。しかし3年生になるとスターターに任命され、3年生のシーズンでは、パスで2,148ヤード、24タッチダウン、ラッシングで806ヤード、8タッチダウンを記録した。その後、ユタ州立大学への進学を決めた。
大学時代
ユタ州立大学に入学し、カレッジフットボールをプレーした。その後、2020年のNFLドラフトにてグリーンベイ・パッカーズから全体26位で指名を受け入団した。
大学時代の通算成績
年度
|
チーム
|
パス
|
ラン
|
成功 |
試投 |
成功 確率 |
獲得 ヤード |
平均 獲得 ヤード |
TD |
Int |
レイテ ィング |
回数 |
獲得 ヤード |
平均 獲得 ヤード |
TD
|
2017
|
ユタ州立大学
|
129
|
235
|
54.9
|
1,631
|
6.9
|
8
|
6
|
119.3
|
46
|
165
|
3.6
|
2
|
2018
|
267
|
417
|
64.0
|
3,567
|
8.6
|
32
|
6
|
158.3
|
43
|
63
|
1.5
|
7
|
2019
|
293
|
473
|
61.9
|
3,402
|
7.2
|
20
|
17
|
129.1
|
81
|
175
|
2.2
|
0
|
通算[2]
|
689
|
1125
|
61.2
|
8,600
|
7.6
|
60
|
29
|
137.9
|
170
|
403
|
2.4
|
9
|
グリーンベイ・パッカーズ
プレドラフト測定結果
身長 |
体重 |
腕 の 長 さ |
手 の 大 き さ |
40Yrd ダ ッ シ ュ |
10Yrd ス プ リ ッ ト |
20Yrd ス プ リ ッ ト |
20Yrd シ ャ ト ル |
3 コ 丨 ン ド リ ル |
垂 直 跳 び |
立 ち 幅 跳 び |
ワ ン ダ 丨 リ ッ ク
|
6 ft 3+3⁄4 in (192 cm)
|
224 lb (102 kg)
|
32+5⁄8 in (83 cm)
|
10+1⁄2 in (27 cm) |
4.74 s |
1.65 s |
2.75 s |
4.52 s |
7.21 s |
35.5 in (90 cm) |
9 ft 10 in (3.00 m) |
27
|
All values from NFL Combine [3]
|
2020年のNFLドラフトで、1巡全体26位でグリーンベイ・パッカーズに指名された。これによりラブは、カレッジフットボールのカンファレンスの一つである、グループ5カンファレンスの中で最初に指名された選手となった。パッカーズはこの指名権獲得のために、当初持っていた1巡目指名権(全体30位)と4巡目指名権(全体136位)をマイアミ・ドルフィンズにトレードし、指名権のトレードアップを行なった[4]。パッカーズには長年フランチャイズQBを務め、スーパーボウルMVP獲得や7度のプロボウル選出、さらにはこのドラフトの前年のシーズンMVPも獲得したアーロン・ロジャースがいたため、1巡目でQBを指名したことはドラフトアナリストやニュースメディアに衝撃を与えた。また、ロジャースもこのドラフトに対して不満を抱いていることを表明した。これに対し、パッカーズGMのブライアン・ギュートカンスト(英語版)は、ラブがチームの会議の中で最も上位に残った選手であることを説明し、1巡目の指名で「他に取りたいと思える選手がいなかった」と述べた [5]。
2020年7月1日、ラブは4年1200万ドル、契約ボーナス650万ドルの完全保証のルーキー契約を結んだ。新人の給与体系が変更されてから、クォーターバックが完全保証の契約を受けたのは初めてのことだった[6]。
2020年
パッカーズは2020年シーズンを13勝3敗で終え、NFCの第1シードを獲得し、NFCチャンピオンシップゲームまで勝ち進んだが、トム・ブレイディ率いるタンパベイ・バッカニアーズに敗れシーズンを終わらせた。ラブはこのシーズン、レギュラーシーズン、ポストシーズンともに全試合で出場はなかった[7]。
2021年
2021年シーズン開幕前に、ラブはアーロン・ロジャースの控えクォーターバックとなった。彼はプレシーズンゲームのヒューストン・テキサンズ戦とバッファロー・ビルズ戦でプレーした。同年9月12日のニューオーリンズ・セインツ戦、パッカーズが大幅にリードされた第4クォーターに途中出場し、パス7回中5回成功、68ヤードを獲得、ファンブルで1回ボールを失った[8][9]。NFLでの最初のパス成功は、ルーキーレシーバーアマリ・ロジャース(英語版)への19ヤードパスであった[10]。
ロジャースがCOVID-19陽性となり、プレーできなくなった同年11月7日のカンザスシティ・チーフス戦で初先発を果たした[11]。この試合でパス34回中19回成功、1タッチダウン、1インターセプトの成績を残し、チームは7-13で敗れた。彼はこの試合でアレン・ラザード(英語版)にプロ初のタッチダウンパスを通した[12]。
同年12月6日に、ラブはリザーブ/COVID-19リストに掲載された[13]。
2022年
2022年シーズンもラブはロジャースの控えとなり、4試合の途中出場にとどまった。
2023年
2023年シーズンはロジャースがニューヨーク・ジェッツにトレードで去り、ラブが先発QBに固定されてレギュラーシーズン全17試合で先発し、チームを最終戦でシード7位でプレーオフ出場に導いた。
2024年
2024年シーズンもラブが先発となり、チームをワイルドカードでのプレーオフ出場に導いた。
詳細情報
年度別成績
レギュラーシーズン
年度 |
チーム |
試合 |
パス |
ラン |
被QBサック |
ファンブル
|
出場 |
先発 |
W-L |
成功 回数 |
試投 回数 |
成功 確率 |
獲得 ヤード |
平均 獲得 ヤード |
最長 獲得 ヤード |
TD |
Int |
レイテ ィング |
試行 回数 |
獲得 ヤード |
平均 獲得 ヤード |
最長 獲得 ヤード |
TD |
回数 |
損失ヤード |
回数 |
損失ヤード
|
2020 |
GB
|
0 |
0 |
— |
DNP
|
2021 |
GB
|
6 |
1 |
0–1 |
36 |
62 |
58.1 |
411 |
6.6 |
62 |
2 |
3 |
68.7 |
12 |
27 |
2.3 |
10 |
0 |
3 |
23 |
3 |
1
|
2022 |
GB
|
4 |
0 |
— |
14 |
21 |
66.7 |
195 |
9.3 |
63 |
1 |
0 |
112.2 |
1 |
−1 |
−1.0 |
−1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0
|
2023 |
GB
|
17 |
17 |
9–8 |
372 |
579 |
64.2 |
4,159 |
7.2 |
77 |
32 |
11 |
96.1 |
50 |
247 |
4.9 |
37 |
4 |
30 |
242 |
9 |
3
|
2024 |
GB
|
10 |
10 |
7–3 |
194 |
308 |
63.0 |
2,518 |
8.2 |
70 |
20 |
11 |
95.4 |
18 |
48 |
2.7 |
13 |
1 |
10 |
70 |
4 |
0
|
NFL |
37 |
28 |
16–12 |
616 |
970 |
63.5 |
7,283 |
7.5 |
77 |
55 |
25 |
94.5 |
81 |
321 |
4.0 |
37 |
5 |
43 |
335 |
16 |
4
|
Source: Pro-Football-Reference.com
|
ポストシーズン
脚注
- ^ “The story of Jordan Love”. National Football League. 2021年8月26日閲覧。
- ^ “Player Bio: Aaron Rodgers”. The University of California Official Athletic Site. July 27, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月20日閲覧。
- ^ “Jordan Love Combine Profile”. National Football League. March 2, 2020閲覧。
- ^ “2020 NFL Draft: Packers select Utah State QB Jordan Love in first round, No. 26 overall”. packers.com. 2021年8月26日閲覧。
- ^ Chavez, Chris. “Packers GM Explains Jordan Love Draft Selection” (英語). Sports Illustrated. 2021年8月26日閲覧。
- ^ Shook, Nick (July 1, 2020). “Packers sign QB Jordan Love to fully guaranteed rookie deal”. National Football League. 2021年8月26日閲覧。
- ^ Demovsky, Rob (May 24, 2021). “Source: QB Aaron Rodgers not at Green Bay Packers OTAs”. ESPN. 2021年8月26日閲覧。
- ^ Smith, Michael David (September 12, 2021). “Packers pull Aaron Rodgers, Jordan Love makes his debut as Saints obliterate Packers”. ProFootballTalk. September 12, 2021閲覧。
- ^ Benjamin, Cody (September 12, 2021). “Packers bench Aaron Rodgers for Jordan Love as Jameis Winston torches Green Bay in Week 1” (英語). CBSSports.com. September 13, 2021閲覧。
- ^ “Jordan Love's first NFL pass is 19-yard floater to Amari Rodgers”. NFL.com (12 September 2021). 7 November 2021閲覧。
- ^ “Packers QB Aaron Rodgers tests positive for COVID-19, will not play in Week 9 against the Kansas City Chiefs”. NFL.com. 3 November 2021閲覧。
- ^ “Without Aaron Rodgers, Packers and Jordan Love manage just one TD in loss to Chiefs”. Yahoo! Sports (7 November 2021). 7 November 2021閲覧。
- ^ “Packers place QB Jordan Love on reserve/COVID-19 list”. packers.com. December 6, 2021閲覧。
外部リンク
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クォーターバック
ランニングバック
ワイドレシーバー
タイトエンド
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オフェンシブライン
ディフェンシブライン
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ラインバッカー
ディフェンスバック
スペシャルチーム
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1920年代 | |
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1930年代 | |
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1940年代 | |
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1950年代 | |
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1960年代 | |
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1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 | |
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年代の分類は初先発のシーズンによる |