ギャプラス
『ギャプラス』 (GAPLUS) は、ナムコ(現バンダイナムコアミューズメント)から1984年4月に発表されたシューティングゲーム。1981年9月に発表された同社の『ギャラガ』の続編として登場。ゲームデザイナーは中谷始(現バンダイナムコスタジオ代表取締役)、BGM作曲は本作が実質的なデビューとなる小沢純子。のちにUGSFシリーズに組み込まれている。米国ではミッドウェイから『GAPLUS』(日本と同タイトル)と『Galaga 3』(ギャラガ3)のタイトルで販売された。 『ギャラクシアン』『ギャラガ』では、自機は画面下端で左右の2方向しか移動することができなかったが、『ギャプラス』では画面下半分の範囲を8方向に移動することができるようになり、アイテムによってさまざまな種類のパワーアップが可能となっている。また、敵キャラクターの種類やデザインも増えた。 ストーリーかつて銀河連合軍との戦いに敗れた、ギャラクシアン、ギャラガと呼ばれていたエイリアンは、第三世代となっていた。彼らは進化によって三種族に分化し争い合っていたが、第三種族が他族を圧してギャプラス帝国を築き上げたのである。三度宇宙制圧をもくろんだ彼らは、銀河連合軍に対して攻撃を開始してきた。戦闘のさなか、銀河連合軍は開発段階にある秘密兵器ブラスターヘッドをギャプラスに奪われてしまった。ブラスターヘッドの機密を守るべく、奪還命令を受けたファイターは宇宙へと飛び立ったのである。 基本的なゲーム展開自機ファイターを操り、次々に来襲してくるギャプラス編隊を倒していく。 各ステージは「PARSEC(パーセク)」と呼ばれる単位で区分されている。ギャプラス編隊が全部揃う前に自機が破壊されてしまった場合は、そのPARSECの最初からやり直しとなる。ギャプラス編隊が揃うと真っ先にボスであるQUEENが単体で攻撃を始め、続いて他の敵キャラクターも単体または編隊を組んで攻撃をしかけてくる。敵を倒したときのスコアは、待機中よりも攻撃中の方が高くなっている。QUEENはブラスターヘッドを持っていることが多く、そのQUEENを倒すことによりブラスターヘッドを入手することができ、それにより自機をパワーアップさせてギャプラス軍を迎え撃つ。ギャプラス編隊がある程度倒されると、またどこからか別のギャプラス小編隊が現れてくる。これも撃破して全てのギャプラス編隊がいなくなるとそのPARSECはクリアとなり、次のPARSECと進む。 途中、ボーナス点などを得られるチャレンジングステージがある。その次のPARSECは必ず「逆襲面」となっており、背景の星が高速に逆流し、QUEENがブラスターヘッドを持たず、ギャプラス編隊の動きなどが速くなる。PARSECが進むにつれて敵の動きが速くなり、多彩な攻撃もしかけてくることにより、難易度が上がっていく。 ファイターが敵キャラクターと衝突したり、敵弾を被弾したりすると爆発してミスとなり、残機を1機失う(ただし、チャレンジングステージではミスにならない)。すべてのファイターを失うとゲームオーバー。ループゲームであり、エンディングはない。 残機は以下のときに追加(エクステンド)される。
登場キャラクター自機
敵キャラクターギャプラス編隊のキャラクターは以下の通りで、それぞれに第1種族・第2種族・第3種族という3つの種族が存在する。ゲームの設定では、ギャプラス編隊の中では第3種族が最も知能が高く、支配力があるとされている。また、ギャプラス編隊の敵は何度も撃ち逃がして飛行させ続けると、そのうち画面外に出た際に消えていなくなる。
隠しキャラクター
自機パワーアップの種類ブラスターヘッドは、それを持った攻撃中のQUEENを撃ち倒すことにより入手ができる。QUEENは1回目の攻撃後は隊列に戻るが、2回目の攻撃後は画面横へと飛び去ってしまうため、それまでにQUEENを倒すこと。 ブラスターヘッドを獲得すると、ヘッドは回転しながら画面下へと向かってくる。この時ファイターは画面の中央に自動的に移動させられ、装着後にそれぞれのヘッドの効果が発動する。ファランクスやサイクロン装着中の自機は完全無敵状態になり、ヘッドの効果が切れた後は0.8秒間無敵時間がある。他のヘッドは装着後約3秒間の無敵時間が存在するため、装着演出時に敵にまとわりつかれていてもミスになることはない。 ブラスターヘッドによるパワーアップの種類は以下の通り。なお、括弧内はブラスターヘッドの色を示す。
出現するブラスターヘッドは、各PARSECによって決まっている。 自機・ファイターの変身前述の通り自機には2種類ある。1つはゲームスタート時のデザインのもので、発射できるビームは2連射。もう1つはコクピット左右後方に2基のエンジンが付いたデザインで、発射できるビームが3連射になり横方向の移動速度が速い。後者は通称「アブノシップ」と呼ばれる。「アブノシップ」形態は、クイーンに体当たりをする方法を行った場合の変身は、自機がミスしても有効かつ、2人交互プレイ時にも変身した状態が続く。ただしQUEENに体当たりしないで、下記で説明しているPARSEC31などの対象のブラスターヘッド装着による変身を行った場合は、その自機のみ変身となり、ミスすると変身が解けてしまう(AC版は全残機とも変身し、ミスしても変身は解けない)。 3連射できる自機に変身させるには2通り。1つはPARSEC1でスペシャルフラッグを出現させた後、QUEENに自機を体当たりさせるというもの。PARSEC1で変身する場合はQUEENに体当たりするときに得点が100点以外だったり、ブラスターヘッドに体当たりしてしまったり、スペシャルフラッグを取ってしまうと「失敗」となる。もう1つはPARSEC31以降でブラスターヘッドを装着するというもの。PARSEC31以降15毎に出現するブラスターヘッド(エレファント)を入手することにより変身ができる。ただし、変身状態になるのはその自機のみ(AC版は全残機とも変身)。PARSEC31以降の1桁目が1のPARSECではギャプラス編隊の動きが異常に速いので難易度が高い。PARSEC1の方法だと自機を1機失ってしまうものの弾を撃たずに待ちよけいなことをせずスペシャルフラッグを出現させクイーンに体当たりすることで安定して行え、また初心者もそれを見て簡単に習得することができるため多くのプレイヤーがPARSEC1の方法を実践していた。逆に上級者はどちらのファイターのプレイングでも問題無いため、自機減らし行為は行わずPARSEC31以降の変身を選択していた。 3連射バージョンの3発目の弾は貫通弾になっており、射線軸上の敵は全滅させることができる。貫通弾は通常弾が画面内に2発存在するときにボタンを押すと発射される。貫通弾を発射する前に先に発射した通常弾が(敵にヒットするなどして)1発でも消えると、次の発射されるのは通常弾である。チャレンジング・ステージでは、貫通弾は敵をうまく弾けないので、画面内に3発目の弾が出ないように、自機に引き付けて撃つなどの工夫が必要。 3連射のほうの自機は、『スターイクシオン』では、「オウガヘッダー」という名前で登場している。ブラスターヘッド装着も可能。 PARSEC(パーセク)・ステージギャプラスでのステージの単位はPARSEC(パーセク)と呼び、PARSEC開始時に現在のPARSEC数が表示される。例外としてチャレンジングステージはPARSECは表示されないが、内部的にカウントされている(例 PARSEC2の次がチャレンジングステージの場合は、それをクリアするとPARSEC4が始まる)。PARSECが進むにつれて敵の動きが速くなり、多彩な攻撃もしかけてくることにより、難易度が上がっていく。
チャレンジングステージの次のPARSECは必ず「逆襲面」となっている。音楽が通常のステージと異なり、背景の星が高速に逆流し、ブラスターヘッドを持たないQUEENが登場する。
パーセクは1 - 99で表示される。パーセク100の桁は無いので、パーセク100、パーセク200はパーセク1の表示に戻る(内部で数がカウントされているので、スタート時のパーセク1の内容に戻るわけではない)。また、パーセク数258(256ステージ)をクリアすると、オーバーフローによって、スタート時と全く同じパーセク1に戻る。 チャレンジングステージ最初はPARSEC2の後、その後は3つ・4つのPARSECをクリアする毎に「チャレンジングステージ」が登場する。ギャラガと異なるのは、「敵をいくつ倒したか」ではなく「敵に何発弾を当てることができたか」で得点が増えるということである。敵は攻撃してこないし、敵に当たってもミスにはならない。 最初、1〜4匹の第3種族のZAKOがゆっくり飛来してくる。チャレンジングステージによっては、変則的な動きをして飛来してくるものもある。あとは「お手玉」の要領で左右にはじき飛ばされる敵に弾を当てていく。何度か弾を当てているとだんだんと敵の動きも速くなってくる。一定量の弾を受けた敵は画面右へ高速で逃げ去っていくが、その右へ逃げていくのを追いかけながら、さらに連射で撃ち続けると、また初回のスピードに戻り、また加速していき、これを繰り返すプログラムになっている。ブラスターヘッドの「ファランクス」で自機の攻撃範囲を広めておけば有利になる。なお、「お手玉」の有効回数は最大165回で、それ以上は得点に反映されない。 アーケード版、アーケードアーカイブス版は、シンクロ連射と呼ばれる秒間30発の連射を利用時は、ZAKOをギリギリまで引き付けてシンクロ連射攻撃をすることで、敵がお手玉のように弾かれずに固定されたままになり、ZAKO1体でチャレンジングステージを満点にすることが可能となる。 敵に弾を当てると画面に文字が出てくる。文字を完成させると、その分得点が加算されたり、様々なイベントも発生することがある。文字の種類と文字完成時の効果を以下で紹介する。
「EXTEND」まで進むと次はまた「BONUS」に戻り、以降それが繰り返される。 ネームエントリーネームエントリーでは、名前3文字のみ入力できた当時のほかのナムコ作品と異なり、名前をアルファベット6文字分入力できるほか、年齢(任意の数字とスペースから2文字)と血液型(「A」「B」「O」「?」とスペースから2文字)も入力できる。ただし、海外版『GAPLUS』、『Galaga 3』では名前入力は3文字のみとなっている。 名前を「JHIMYJ」、年齢を「00」、血液型を「OO」と入力すると、以降電源を切るまで、残機8機を持ってゲームスタートできる。また、名前を「JNIWAR」、年齢を「28」、血液型を「OO」と入力すると、開発者からの隠しメッセージが表示される。この画面を表示するとここから動かなくなるため、次のゲームを開始するには電源を入れ直す必要がある。 移植作品
その他・エピソードなど
関連項目
脚注
外部リンク |
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