アライヘルメット
株式会社アライヘルメット(英: ARAI HELMET LTD.)は、埼玉県さいたま市に本社を置くヘルメットメーカーである。 概要1937年、新井廣武(現社長の父)が大宮に工場を竣工し、作業用保護帽の製造を開始。 1950年に株式会社 新井廣武商店に法人改組。また新井自身がオートバイライダーだったこともあり、オートバイ用ヘルメットを自作し、後に乗用車用ヘルメットの製造へ移行してゆく。のちにモータースポーツの人気の高まりと共に、アライの知名度も世界に広まった。なお同社は、1976年に子会社として設立させたアライヘルメットが、1986年に株式会社 新井廣武からヘルメット事業を継承する形で現在に至っている。 主にオートバイ、自動車競技用の乗用ヘルメットのメーカーとして知られるが、元々は公営競技のヘルメットを生産開発の中心に据えており、一時は圧倒的なシェアを誇っていた。2009年現在は競輪およびオートレースにおいて他社製の使用が認められているが競馬とボートレース(競艇)においては独占状態が続いている。 1970年代よりモータースポーツで活躍するレーサーにヘルメットを提供している。剛性と軽量化のバランスが評価されたことからシェアを拡大、フォーミュラ1(F1)、ロードレース世界選手権(MotoGP)など国際格式のレースに出場する選手の多くが採用する状況にある。2010年シーズン開幕時のMotoGP(4/17、2位は3/17のSUOMY)とF1(12/24、2位は8/24のベル)ではシェアナンバー1を誇っていた。ただし「プロモーションのための莫大な契約金を払ってまで被ってもらうぐらいなら、その分をさらに護れるヘルメットのための開発費に回す」をポリシーとしているため[1]、近年はF1でのシェアが減少傾向にあり、2021年にはユーザは3人(20人中)に減少。2023年は角田裕毅1人だけとなった。またMotoGPでも、2023年現在ユーザは2人(マーベリック・ビニャーレス、中上貴晶)となっている。 なお「保護帽の規格」に適合するものとして防火帽(消防用ヘルメット)の製造を現在も行っている[2]。 製品の特徴とりわけ、フルフェイス型ヘルメットに力を入れており、ヘルメット販売の主力となっている。バイク走行中の風圧を利用して、ヘルメット内部に空気を取り込む「ベンチレーション機構」が充実しており、夏でも快適に利用できる数々の工夫が成されている。またJISは元よりSNELL規格、さらにSNELL規格を確実に達成するための独自規格「アライ規格」を採用し、より高度な安全性を追求している。国際自動車連盟(FIA)が2018年に定めた安全規格「FIA 8860-2018-ABP」の策定に参加した4社のうちの1社でもある(他はベル、シューベルト、スティーロ)[3]。 また、FIMが26年に向けて新たに定めた耐衝撃基準である、FRHPhe-02に唯一適合している。[4] なお、アライは安全上の理由によりハーフ型ヘルメット(半ヘルとも呼ばれる)は一般向けには製造しておらず、製造しているのは競馬用および郵便配達員用の特定業種向け品に限られる。 その他1984年に4輪の星野一義、2輪の平忠彦を起用しテレビCMが制作・放映された。近年の広告出稿は車・オートバイ専門誌における記事や広告を中心としている。 またロールプレイングゲームの『魔界塔士Sa・Ga』及び『Sa・Ga2 秘宝伝説』(共にスクウェア(現:スクウェア・エニックス)のゲームボーイ用ソフト)では、プレイヤーキャラクターの装備品として「アライのメット」という頭用防具が登場する。 2024年からは、スーパーフォーミュラにて前述の「FIA 8860-2018-ABP」規格のヘルメットを装着する義務が課せられたことに伴い、同シリーズのプロモーションパートナーとなった[5]。 ラインナップフルフェイス
オープンフェイス(ジェット)
オフロード・トライアル
四輪用
※2012年6月現在 主なユーザー(過去の使用も含む)四輪
二輪
モータージャーナリスト架空の作品脚注
外部リンク
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