『PROMISED LAND 〜約束の地 』(プロミスド・ランド やくそくのち)は、1982年 11月21日 に発売された、浜田省吾 の8枚目のアルバム 。
英語表記は『THE GATE OF THE PROMISED LAND 』(ザ・ゲート・オブ・ザ・プロミスド・ランド)。
背景
本作は『Home Bound 』(1980年 )と『愛の世代の前に 』(1981年 )から続く3部作の完結作で、「マイホームタウン 」や「僕と彼女と週末に」に象徴される社会派(所謂プロテストソング )としての色合いが濃い作品となっており、『FLAMMABLE 』と書かれた核弾頭 の前に佇む浜田の姿が示すように、反核 の思想が強く表現されている。「約束の地」というタイトルは地球 を意味している。
浜田がホリプロ 在籍時代に発表した最後のアルバム で、浜田本人が「父親の棺 の中に入れたアルバム 」と語るほどの自信作であった。アルバム発表時には観念的になりすぎたことを危惧していたが、時が経って冷静に聴くようになってからは自分でも評価できるようになったという[ 注釈 1] 。
本作から浜田のアルバム はCD 盤も発売されている。1999年 にリマスタリングされ再発された。その際、ジャケット写真が縮小され、それによって生まれた上下の空白部分にオリジナル盤にはなかったタイトルの表記が追加されている。
エピソード
当時、来日公演中だったブルース・スプリングスティーン が、プロモーター にドライブ に連れられた際、車の中にあったこのアルバムを聴いて「声がいい」と語ったという[ 2] 。
記録
1996年時点での累計売上は484,483枚(アナログ盤・CD・カセットを合わせた総計)[ 3] 。
「僕と彼女と週末に」語り部分
11曲目「僕と彼女と週末に」には、語り部分がある。
浜田は公害 時代を過ごした子どもの頃、川 に魚 が浮かぶのを見たのに加えて、新聞 で魚が打ち上げられた記事を読んだ。それらのイメージに重ねて「恋人 たちが土曜日 にドライブ に行って、何気なく真っ黒な海 で泳いで、次の日帰ってみると吐き気がしたシーン 」を歌おうと思った。このシーンはメロディに乗せるには長すぎたが、そのシーンを省きたくなかったため、語りとして反映させることになった。この恋人同士は架空の人物像であり、浜田は「このふたりの恋人たちというのは、ひょっとしたら次の日から入院して何年かして発癌 して死んじゃうかも知れないんだけど、そういう、あるワン・シーン」と解説する[ 4] 。また語りの中で、J・D・サリンジャー について言及されている。
2010年 発売のベスト・アルバム 『The Best of Shogo Hamada vol.3 The Last Weekend 』収録曲のリメイク・ヴァージョンでは台詞の一部が変わったが、大まかなストーリー自体は変わっていない。
収録曲
LP盤
A面 全作詞: 浜田省吾 、全編曲: 水谷公生 。 # タイトル 作詞 作曲 時間 1. 「OCEAN BEAUTY 」 浜田省吾 浜田省吾・水谷公生 2:00 2. 「マイホームタウン 」(MY HOMETOWN) 浜田省吾 浜田省吾 4:54 3. 「パーキング・メーターに気をつけろ! 」(PARKING METER) 浜田省吾 浜田省吾 4:33 4. 「ロマンスブルー 」(ROMANCE BLUE) 浜田省吾 浜田省吾 4:50 5. 「恋に落ちたら 」(WHEN YOU FALL IN LOVE) 浜田省吾 浜田省吾 4:10 6. 「愛しい人へ 」(TO MY LOVER) 浜田省吾 浜田省吾 5:34 合計時間:
26:01
B面 全作詞・作曲: 浜田省吾、全編曲: 水谷公生。 # タイトル 作詞 作曲・編曲 時間 1. 「DJお願い! 」(HELP ME,DJ) 浜田省吾 浜田省吾 1:35 2. 「バックシート・ラブ 」(BACKSEAT LOVE) 浜田省吾 浜田省吾 2:14 3. 「さよならスウィート・ホーム 」(GOODBYE SWEET HOME) 浜田省吾 浜田省吾 3:39 4. 「凱旋門 」(TRIUPPHAL ARCH) 浜田省吾 浜田省吾 5:33 5. 「僕と彼女と週末に 」(IN THE WEEKEND) 浜田省吾 浜田省吾 8:59 合計時間:
22:00
CD盤
全作詞: 浜田省吾、全編曲: 水谷公生。 # タイトル 作詞 作曲 時間 1. 「OCEAN BEAUTY 」 浜田省吾 浜田省吾・水谷公生 2:00 2. 「マイホームタウン 」(MY HOMETOWN) 浜田省吾 浜田省吾 4:54 3. 「パーキング・メーターに気をつけろ! 」(PARKING METER) 浜田省吾 浜田省吾 4:33 4. 「ロマンスブルー 」(ROMANCE BLUE) 浜田省吾 浜田省吾 4:50 5. 「恋に落ちたら 」(WHEN YOU FALL IN LOVE) 浜田省吾 浜田省吾 4:10 6. 「愛しい人へ 」(TO MY LOVER) 浜田省吾 浜田省吾 5:34 7. 「DJお願い! 」(HELP ME,DJ) 浜田省吾 浜田省吾 1:35 8. 「バックシート・ラブ 」(BACKSEAT LOVE) 浜田省吾 浜田省吾 2:14 9. 「さよならスウィート・ホーム 」(GOODBYE SWEET HOME) 浜田省吾 浜田省吾 3:39 10. 「凱旋門 」(TRIUPPHAL ARCH) 浜田省吾 浜田省吾 5:33 11. 「僕と彼女と週末に 」(IN THE WEEKEND) 浜田省吾 浜田省吾 8:59 合計時間:
48:01
楽曲解説
OCEAN BEAUTY
マイホームタウン
本アルバムでは、前曲の最後の部分に本曲の冒頭のドラム ソロが重なる形で始まる。「希望ヶ丘ニュータウン 」を舞台にしたメッセージ・ソング。
パーキング・メーターに気をつけろ!
「マイホームタウン」の歌詞に出てくるワンシーン(女性がナイフで襲われる場面)を切り取って、さらに拡大して歌われている。
ロマンスブルー
恋に落ちたら
愛しい人へ
DJお願い!
バックシート・ラブ
さよならスウィート・ホーム
7〜9の3曲はひとつのストーリーとして繋がっている。高校生 のカップル が付き合い始めて、やがて結婚 するも擦れ違い別れていく様子を描いている。
凱旋門
2019年 に、ファンクラブコンサート『Welcome back to The 80's Part-1 ALL FOR RUN』と連動したメモリアルシングルとしてリメイクされた上でシングルカット された[ 5] 。
僕と彼女と週末に
参加ミュージシャン
Drums:菊地丈夫
Bass:岡沢茂
Guitars:水谷公生 and 町支寛二
Keyboards:佐藤準 and 中西康晴
Percussion:石井宏太郎
Strings:New Chamber Strings
Horn Session:Jake H. Concepcion , 村岡建, 新井英治, 岸義和 and 中沢健次
Chorus:町支寛二 and 浜田省吾
脚注
注釈
出典
外部リンク
シングル
アルバム
オリジナル ミニ ベスト コンピレーション セルフカバー カバー ライブ ストリングス ボックス その他
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