MONEY (浜田省吾の曲)
「MONEY」(マネー)は、1984年10月21日に発表された浜田省吾の楽曲。作詞・作曲:浜田省吾、編曲:町支寛二。オリジナル・バージョンは、アルバム『DOWN BY THE MAINSTREET』に収録されている。 概要シングルカットされた楽曲ではないものの、浜田省吾の楽曲の中では知名度の高い作品[1][2][3]でファンからの人気も高く、コンサートでは必ずと言っていいほど歌われている[4]。また、コンサートでは歌詞の一部を女性客が歌うことが恒例となっている。 音楽性もともと完成まで近い形のアレンジが作られていたが、町支が考えてきたイントロのギター・フレーズを聴いた瞬間、改めて一から作り直す決意をした。なお、最初のバージョンは浜田によるとジャーニーのようなポップ・ロック風のアレンジだったという[5]。 内容はタイトル通り、「金」をテーマにした楽曲[6][7]。日本の音楽シーンにおいて「金」をテーマにした歌は少なく、「金」というもの自体がネガティブに捉えられがちだが、日本がバブル経済に向かっていく空気を感じた浜田が、あえて「金が欲しい」と歌う楽曲を作るに至った[6][8][9][10][11]。また、最初の構想の段階では、ドラッグストアに強盗に入った少年が警察に追われ、橋の下に身を隠しているところから描き始めたという[12]。最終的にその部分は削られ、現在の形に落ち着いた。 歌詞の中に高級品の代名詞として『純白のメルセデス』や『ドン・ペリニヨン』が登場するが[2][3][13]、楽曲の発表当時ドン・ペリニヨン(ドンペリ)というものが一般的に知られておらず[9][13][14]、「ベッドでドン・ペリニヨン」という歌詞の文脈から、周りから「ドン・ペリニヨンってSEXの体位ですか?」などと聞かれたという[6][15]。浜田の曲に感化されたと話す[16][17]吉田栄作も『笑っていいとも!』初出演時にこのドン・ペリニヨンに関わるエピソードを話し、「意味は何だかよく分からなかったが、とにかくビッグになって、ベッドでドン・ペリニヨンしたいと思った」などと話した。この楽曲によって「ドンペリ=高級な酒」というイメージが広まった[9]。 影響多くの人が影響を受けたと話す楽曲で[11][16][17][18]、福山雅治は、2022年5月5日にTOKYO FMで放送された『JFN Special Life Time Audio 2022~My first music 14歳のプレイリスト』という特別番組で矢沢永吉と対談し、自身の「14歳のプレイリスト」として本曲を挙げ、「凄まじくお金に対する渇望が表現されていて、当時の僕にとって凄くインパクトがあった」と話し、矢沢の前で「MONEY」の歌詞をフル朗読した[19]。 カバー脚注
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