Edubuntu
Edubuntuは学校内の教室、家庭、および共同体での使用向けに設計されたUbuntuオペレーティングシステムの公式派生版である[1]。Ubuntu Education Editionという名前であった時期もある。 Edubuntuは複数の国の教師や教育学者が共同で開発した。EdubuntuはUbuntuをベースにビルドされ、LTSPシンクライアントアーキテクチャや教育関連アプリケーションを取り込み、6-18歳の年代を対象としている。Edubuntuは、インストールと継続的なシステムメンテナンスが簡単に行えるよう設計されている。 特徴EdubuntuにはLinux Terminal Server Projectや、GCompris、KDE Edutainment Suite、Sabayon Profile Manager、Pessulus Lockdown Editor、Edubuntu Menueditor、LibreOffice、Gnome NannyやiTalcなどの教育関連アプリケーションが多数含まれている。以前はShipitサービスを介してEdubuntuのCDを無料で利用できたが、バージョン8.10(2008年)以降はDVD形式のダウンロードしか利用できない。 リリース23.04におけるEdubuntuのデフォルトGUIはGNOMEである[2]。リリース12.04から14.04までにおけるEdubuntuのデフォルトGUIはUnityとなっていたが、それらのバージョンでも12.04以前からのデフォルトであるGNOMEも利用できた[3]。リリース7.10からはKDEもEdubuntu KDEとして利用できる。2010年、EdubuntuとQimo 4 KidsプロジェクトはEdubuntu内でQimoを提供する作業に取り組んだが[4]、CDに収録しきれないため達成されなかった[5]。 プロジェクトの目標Edubuntuの一番の目標は、技術的知識やスキルが乏しい教育者がコンピュータラボやオンラインの学習環境を1時間以内に構築し、その環境をうまく管理できるようにすることであった。 Edubuntuの最も重要な設計目標は、構成、ユーザーおよびプロセスを、教室内の共同作業施設と連携して中央管理することであった。これと同じくらい重要なこととして、教育用自由ソフトウェアとデジタル教材の内、最良の物を可能な限り集めることがあった。Edubuntuの公式サイトに書かれた目標声明には、「私たちの目的は、教育現場で利用可能な最高のフリーソフトが全て含まれたシステムを構築し、インストールとメンテナンスを容易にすることです」と記されている[6]。 さらに低予算な環境でも入手できる(古い)機器を、最大限利用できるようにすることも目標としている。 バージョンEdubuntuの最初のリリースは、2005年10月13日にBreezy Badgerというコードネームが付けられたUbuntu 5.10のリリースと同時であった。Edubuntuは8.04 Hardy Heronと同時に、Ubuntu Education Editionという名前に変更され[7]、インストールもできるLiveCDから標準Ubuntuインストールへのアドオンへと変更された。バージョン9.10より、EdubuntuはアドオンCDからフルシステムDVDによる提供へと変更された[8]。Edubuntuは、Ubuntuの公式リポジトリを使用する全てのディストリビューション(主にUbuntuとKubuntu)用の "edubuntu" パッケージを選択してインストールすることも可能である[9]。 14.04以降、EdubuntuはLTS専用になった[10]。Edubuntuは16.04 LTSのアップデートをスキップし、コントリビューター不足のため14.04にとどまる予定であることを発表した[11]。その後、何年か中断したものの、2023年4月にこのディストロは公式フレーバーとして復活した。
関連項目
脚注
外部リンク
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