ACOUSTIC 俺の太陽
『ACOUSTIC 俺の太陽』(アコースティック・おれのたいよう)は、日本のミュージシャン、長渕剛のセルフカバーアルバムである。 それまでに発表された代表曲を選出し、ギター弾き語り形式による全編アコースティックなサウンドで再録音されている。 背景前作『SAMURAI』(1998年)を10月14日にリリース後、長渕は11月25日の大阪城ホールより1998年12月23日の奄美大島名瀬市体育館に至るまで、全国6都市全9公演におよぶライブツアー「LIVE'98 SAMURAI」を開催した[1][2]。ツアー中の11月26日にはアルバム『SAMURAI』より「猿一匹、唄えば侍」をシングルカットとして自身初のマキシシングルでリリースした。また、本来であれば翌1999年にも「LIVE'98 - '99 SAMURAI」と題して5月3日の東京国際フォーラムから7月7日の沖縄コンベンションセンターまで継続してツアーが開催される予定であったが、長渕が筋力トレーニング中に右肘でサンドバッグを殴打したところ、傷口より細菌が侵入し右腕が腫れ上がったため緊急入院する事態となり、全国ツアー及び映画『英二』(1999年)の舞台あいさつの中止が発表された[3]。 1999年には映画『ウォータームーン』(1989年)以来、およそ10年ぶりとなる主演映画『英二』が5月1日に公開された。長渕はこの映画に注力しており、製作発表の記者会見において、「僕のこれからの人生はもう、2つでいいと。ひとつはライブ、それともうひとつは僕の分身というか、小川英二をやっていくっていう事です」と語った。しかしこの映画は配給収入が約2.5億円[4]と『ウォータームーン』を下回る結果となり、続編が製作される事はなく、以後長渕は映画には一切出演していない。 さらに同年10月2日から6日にかけて、「長渕剛 第一回詩画展『俺の太陽』」が東京銀座日動画廊にて開催された。このイベントではおよそ27000人を動員し、 約250点の詩画、各100枚のシルクスクリーン、5,000部の詩画集全てが完売する事となった[5]。後に長渕は、詩画を始めるきっかけとなったのは僧侶の西村公朝との出会いであると語っている[6]。以後、この詩画展は不定期で開催され続ける事となった。 音楽性文芸雑誌『文藝別冊 長渕剛 民衆の怒りと祈りの歌』では、「長渕の吐息、ブレス、ため息、声の掠れ具合までが生々しく聴き取ることのできるミキシングが施され、長渕の"声の芸術"の輪郭をくっきりと浮き彫りにしている」、「『勇次』のような語りかける歌唱にしろ、トム・ウェイツを彷彿させる『RUN』にしろ、巻き舌で激しく咆哮する『俺の太陽』にしろ、どこまでも長渕の声そのものに焦点が絞られている」と表記されている[7]。 リリース1999年12月22日にフォーライフ・レコードよりリリースされた。 また、本作と同時にシングルカットとして「涙のセレナーデ」がリリースされている。 プロモーション本作に関連するテレビ出演は、1999年10月17日にフジテレビ系音楽番組『ミュージックフェア』(1969年 - )に出演、「とんぼ」、「巡恋歌」、「HOLD YOUR LAST CHANCE」、「乾杯」を演奏、10月18日にはフジテレビ系音楽番組『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』(1994年 - 2012年)に出演、お笑いコンビのダウンタウンと2度目の共演を果たしトーク中に空手の板割りを披露した上、「とんぼ」、「STAY DREAM」を演奏した[8]。また、10月23日にはNHK衛星第2テレビジョンにて『人間じゃ』が放送され、音楽グループのゆずがゲストとして参加し、長渕とセッションを行った。 アートワーク本作の歌詞カードには、レコーディングスタジオ内での長渕の写真が多数使用されており、曲ごとに使用されたギターの機種もクレジットされている。また、『Captain of the Ship』(1993年)より前作まであった著名人によるライナーノーツが本作では採用されていない。 ツアー本作リリース後は全国ツアーは開催されず、「LIVE ONLY 2X2 -an unplugged-」と題したイベントライブが2000年5月10日、11日に大阪城ホールで、5月16日、17日に日本武道館で行われた[1]。また、このライブの模様を収録したライブビデオ『LIVE ONLY 2×2 an unplugged』が同年7月26日にリリースされた。 批評
チャート成績オリコンチャートでは最高位5位、登場回数8回となり、売り上げ枚数は約24万枚となった。 収録曲
曲解説
スタッフ・クレジット参加ミュージシャン
スタッフ
脚注
外部リンク
|
Portal di Ensiklopedia Dunia