野球オーストラリア代表は、国際大会に出場するオーストラリアの野球ナショナルチームである。
経歴
ナショナルチームは1897年に初めて結成され、アメリカ遠征で14試合で10勝を挙げたという記録が残っている。
1971年より国際大会(アジア野球選手権大会)に参加。
1995年以降はオセアニア選手権に参加。
1996年にはアトランタオリンピックに参加。
2000年は地元開催のシドニーオリンピックで6位の成績を記録した。
2004年のアテネオリンピックでは、予選で日本に勝利し、準決勝でも日本に勝利し、決勝戦ではキューバに敗れたものの銀メダルを獲得した。
2006年は第1回WBCに出場した。この大会では、1次ラウンドで敗退した。
2007年11月には、日本の福岡県で日本代表と「日豪親善 野球日本代表最終強化試合」が開催された[1]。
2009年は第2回WBCに出場した。この大会でも1次ラウンドで敗退した。
2012年10月26日、27日、28日にシドニーのブラックタウン・ベースボールスタジアムで第3回WBCを見据えてオーストラリア・シリーズという強化試合が開催された[2]。
2013年3月に行われた第3回WBCに出場したが、1次ラウンドで全敗し最下位となったため、次大会は予選からの出場となった。
2014年3月20日・21日にシドニーのシドニー・クリケット・グラウンドで、オーストラリア代表とMLB史上初のオーストラリアでの開幕戦を開催したロサンゼルス・ドジャースとアリゾナ・ダイヤモンドバックスが、開幕戦前に開催した親善試合であるオーストラリアン・チャレンジが開催された。
2015年8月から9月にかけて2015 WBSC U-18ワールドカップに出場した。また、クイーンズランド州ゴールドコーストでカナダ代表と強化試合も行った。
2016年2月に開催された第4回WBC予選では、決勝で南アフリカを下して本戦出場を決めた[3]。
10月から11月にかけて第1回WBSC U-23ワールドカップに出場し準優勝した[4]。
2017年3月には第4回WBC本戦に出場し、4大会連続の1次ラウンド敗退となった[5]。3月28日に同年の世界ランクが発表され[6]、今までの過去最高位だった2010年の9位を更新し、過去最高の8位にランクインした[7]。
2018年3月に日本代表との強化試合が開催された[8]。
2022年11月に札幌ドームで日本代表と強化試合を開催した[9]。
2023年3月には第5回WBC本戦に出場し、B組2位として初の準々決勝進出を果たした[10][11]。
国際大会
ワールド・ベースボール・クラシック
オリンピック
WBSCプレミア12
ワールドカップ
インターコンチネンタルカップ
アジア野球選手権
主な代表選手
オリンピック
ワールド・ベースボール・クラシック
WBSCプレミア12
アジアプロ野球チャンピオンシップ
その他
毎年冬季にオーストラリアン・ベースボールリーグ(ABL)とABLオールスターゲームを行っている。
代表を管轄するオーストラリア野球連盟(英語版)は、2018年1月に東京都の府中市との間で2020年東京オリンピック・パラリンピックなどに関する事前キャンプの覚書を締結[12]。同年2月には同市がオーストラリアのホストタウンとなったほか、2023年2月には再び覚書の締結を行った[13][14]。東京五輪については、代表が野球競技の最終予選への出場を辞退したことから事前キャンプは実施されなかったものの、2018年の侍ジャパンシリーズ、2019年のプレミア12、2023年のWBCおよびアジアプロ野球チャンピオンシップ、2024年のプレミア12において、同市内での代表チームの事前キャンプを実施している[15][16][17][18][19]。
鳴り物を使った応援文化が無いがために、アジア圏の強豪チームと対戦する際に相手の応援が木霊する一方で、オーストラリアの攻撃中は静かであることも多かったが、2023年のWBCではティム・ケネリー(英語版)の娘が父の打席中に「レッツゴーダディ」など[注 1]と叫んでいたのが話題となった[20][21]。また、同年に行われたアジアプロ野球チャンピオンシップの3位決定戦では、代表公式Xにて日本人に向けてオーストラリア方式のチャントと中日ドラゴンズのかつての応援歌である「狙い撃ち」を使っての応援を要望したところ[22]、有志が集まり応援団が自然発生[23]。Xで要望された「狙い撃ち」を始め、多くのNPBの応援歌が大合唱されるなどした[24][25]。
脚注
注釈
- ^ ダリル・ジョージへの声援である、「レッツゴージョージ」もあり、そちらが先にメディアに取り上げられた。
出典
- ^ 日豪親善 野球日本代表最終強化試合 開催概要 日本野球機構オフィシャルサイト 2015年6月5日閲覧
- ^ Australia opens 2013 WBC Preparations with Series in Sydney IBAF (英語) 2015年10月27日閲覧 [リンク切れ]
- ^ World Baseball Classic - Here we come Baseball Australia (英語) (2016年2月14日) 2016年2月17日閲覧
- ^ WBSC reveals Groups, Official Look for U-23 Baseball World Cup 2016 Monterrey WBSC | World Baseball Softball Confederation (英語) (2016年9月16日) 2016年10月2日閲覧
- ^ Heartbreak: Australia eliminated from World Baseball Classic Baseball Australia Southern Thunder (英語) (2017年3月10日) 2017年5月1日閲覧
- ^ New WBSC World Rankings revealed following World Baseball Classic 2017 The official site of World Baseball Softball Confederation (英語) (2017年3月28日) 2017年5月1日閲覧
- ^ Australia breaks new ground in world rankings Baseball Australia (英語) (2017年3月29日) 2017年5月1日閲覧
- ^ Team Australia heads back to Japan in 2018 Baseball Australia (2017年11月19日) 2017年11月20日閲覧
- ^ Team Australia Opens 2022 Campaign Against Samurai Japan Baseball Australia (2022年7月28日) 2023年3月13日閲覧
- ^ Australia Adavances To First World Baseball Classic Quarterfinal After Win Over Czech Republic Baseball Australia(英語) (2023年3月13日) 2023年3月13日閲覧
- ^ Michael Clair (2023年3月13日). “Australia books first trip to Classic quarterfinals” (英語). WBC. 2023年3月13日閲覧。
- ^ “府中市とオーストラリア野球連盟 東京2020オリンピック等に関する事前キャンプの覚書を締結しました!”. 府中市 (2018年1月28日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ “オーストラリアのホストタウンに決定しました!”. 府中市 (2018年3月1日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ “「府中市とオーストラリア野球連盟との連携に係る覚書」を締結しました”. 府中市 (2023年2月9日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ “野球オーストラリア代表チームが市内で事前キャンプを行いました”. 府中市 (2018年3月2日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ “野球オーストラリア代表チームが市内で事前キャンプを行いました”. 府中市 (2019年11月7日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ “【2月26日 時間変更】野球オーストラリア代表事前キャンプを開催します”. 府中市 (2023年2月25日). 2023年11月13日閲覧。
- ^ Team Australia [@TeamAusBaseball] (13 November 2023). “WE ARE IN JAPAN!”. X(旧Twitter)より2023年11月13日閲覧.
- ^ “野球オーストラリア代表事前キャンプを開催します”. 府中市 (2024年10月19日). 2024年10月23日閲覧。
- ^ “オーストラリア 9回最後の“レッツゴージョージ”に球場沸いた!8強敗退で「もう聞けないのが残念…」 - スポニチ Sponichi Annex 野球”. スポニチ Sponichi Annex. 2023年11月19日閲覧。
- ^ “ネットで話題…「レッツゴージョージ」 豪州代表の“応援団長”は3歳の女の子”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2023年3月15日). 2023年11月19日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/TeamAusBaseball/status/1725990044673122766”. X (formerly Twitter). 2023年11月19日閲覧。
- ^ “オーストラリア代表、即席日本人応援団に感謝「応援してくれて力になった」 応援歌「狙い撃ち」で声援”. スポーツ報知 (2023年11月19日). 2023年11月19日閲覧。
- ^ “国境越えた声援に豪州代表が感激「これは信じられません」台湾との3決で日本ファンが「狙い撃ち」など応援歌大熱唱 Xでの呼びかけに応じ/デイリースポーツ online”. デイリースポーツ online (2023年11月19日). 2023年11月19日閲覧。
- ^ “豪州代表に日本語で「お前が打たなきゃ誰が打つ」 異例の“異国応援”が実現”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2023年11月19日). 2023年11月19日閲覧。
関連項目
外部リンク
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