西武総合企画
株式会社西武総合企画(せいぶそうごうきかく)は、埼玉県所沢市に本社を置く西武グループのバス会社。西武バスの100%子会社である。本社・本店はそれぞれ、西武バスの本社・本店と同位置に所在する。特定バス専業事業者であり、西武バスの特定バス事業を分社化するため設立された。 本項では西武総合企画から分社化された、清掃業・ビルメンテナンス事業・警備事業を行う株式会社西武SCCAT(せいぶスキャット)についても記述する。 概要→「西武バス § 沿革」も参照
埼玉県南西部における特定旅客自動車輸送の需要の高まりを受け、西武バスからの分社化により、1983年9月1日に西武自動車株式会社(2代目)として設立。翌1984年より特定旅客自動車運送事業を始める。 1995年よりビルメンテナンス・清掃業を始めたほか、西武バスが警備会社へ委託してきた沿線のバス誘導を当社の受託に切り替えるため、1996年に警備事業を始める。その結果、自動車運送専業ではなくなり、社名と実際の事業を合わせるため、1998年に株式会社西武総合企画(旧法人)へ社名変更した[2]。 2010年11月時点では、15の学校と18の団体に送迎バスを運行していた[3][リンク切れ]。 2012年に会社分割により、旧法人の西武総合企画を「株式会社西武SCCAT」に社名変更して警備・清掃・ビルメンテナンスの業務を分離した。同時に新たに現法人の株式会社西武総合企画を設立し、特定旅客自動車運送事業を新法人へ移管した。 沿革
営業所2021年現在、都内1か所、埼玉県内5か所の計6か所に営業所を設置する[4]。
かつて存在した営業所
車両概説→「西武バス § 車両」も参照
2019年1月現在、特定車両226両が在籍している[4]。かつては親会社の西武バス同様、日産ディーゼル(現:UDトラックス)製の車両が多かったが、そのほか国産ディーゼル4メーカーの車両すべてが在籍する。契約先の自家用バスから転入した車両もあり、西武バスでは少数派の日野自動車製の車両も在籍する。 日産ディーゼル車は、親会社の西武バスと同様に富士重工製の車体で導入していたが[17]、富士重工のバスボディ製造事業撤退後は、西武バスと同様に西日本車体工業(西工)製の車体で導入した[12]。 小型車は日野・リエッセが在籍する[18]。リエッセは路線仕様(ステップリフトバス)と観光仕様(トップドア)があり、西武バスからの中古移籍車と自社発注車が在籍する。 マイクロバスは日産・シビリアンが多いが[12][18]、日野・リエッセIIや三菱ふそう・ローザ、トヨタ・ハイエースコミューターも在籍する[18]。 2007年時点の在籍車両は、全171台中3分の2にあたる113台が日産ディーゼル車であった。2010年6月30日時点では、2007年より5台増車し176台が在籍していた[19][リンク切れ]。車両のバリアフリー化にも取り組んでおり、2007年5月には立教大学のスクールバス用にノンステップバスを導入した[20]。その後、早稲田大学や星野学園などのスクールバスにおいてもノンステップバスが導入されている。 メーカー・車種
一部の車両は直接新車で投入され、各特定輸送先ごとの専用塗装になっている(早稲田大学所沢キャンパス送迎、西武文理学園送迎など)。しかし多くの車両は、親会社の西武バス各営業所(新座・滝山・上石神井・練馬など多岐にわたる)や、西武グループの西武観光バスから転入しており、車種はバラエティ豊富である。路線バスからの転用車はその多くが料金箱・出入口表記等が撤去され、社番が変更されるなどの手が加えられているものの、一般路線用の車両と同様の「笹カラー」と呼ばれる西武バスグループ独特の塗装のまま使用されており、側面には各特定輸送先の略称が入っている。輸送力の大きいワンステップバスが多く在籍しているが、バリアフリー対応や新車納入までの補填としてしばしばノンステップバスが移籍する事例もある。 かつてはツーステップバスも所属していたが、東部工業会で使用していたいすゞ・エルガのツーステップ車が引退したため、西武バスからの移籍車のツーステップ車は現存しない。2014年度から西日本車体工業(西工)製の日産ディーゼル(現:UDトラックス)の車両の転入が始まり、西武バスからの移籍車の一大勢力となった。しかし、2017年度から日産ディーゼル・スペースランナーAやいすゞ・エルガのワンステップ車が転入し始めたため、西工ボディの大型車両が減少している。2019年度には西武バス練馬営業所から日野・ブルーリボンシティハイブリッドが移籍し、西武総合企画では初のハイブリッドバスとなった。 各営業所に1台もしくは数台の共通予備車が存在し、本務車が何らかの理由で運用できない場合に備えて配置されている。予備車は基本的に西武バスからの移籍車で、側面に契約先の表記がなく運用時に契約先が記されたマグネットを貼ることで対応している。 2016年4月1日からは、川越営業所に衝突被害軽減ブレーキ(PCS)やアクティブセーフティシステムを備えたトイレ付き車両を2台配備し、星野学園小学校・中学校・高等学校へのスクールバスとして運行している。同学校へのスクールバス路線としては比較的長距離の運行となる、JR高崎線宮原駅(約45分)・JR宇都宮線東大宮駅(約60分)と学校を結ぶ路線に各1台が充当されている[21]。なお、このバスは星野学園の運営する川越東高等学校へのスクールバスとして利用されることもある。川越東高等学校のスクールバスの多くは関東自動車が運行しているが、一部を西武総合企画が運行している[22]。車種はいすゞ・ガーラ (QTG-RU1ASCJ) である。埼玉女子短期大学向けにもいすゞ・ガーラが登場し、桶川駅発着の便で使用されている。
西武SCCAT西武SCCAT(せいぶスキャット)は、西武グループ各社における警備業務、清掃業務を請け負うほか、ビルメンテナンス業、病院内の清掃・消毒業務、運輸に関する受託業務、冠婚葬祭場など貸会場の経営を行う企業である。 社名は「安全安心な快適環境」を意味する「Safety Care Comfort ATmosphere」の頭文字を取ったものである[23]。 1995年6月、西武バスの車両と営業所の清掃を旧・西武総合企画が受託し、清掃事業を開始する。翌1996年5月、西武バスが警備会社に外注してきた沿線のバス誘導を当社に受託させるため、警備業務も開始した。 西武グループ各社施設の警備・清掃を請け負っており、警備員数は2010年時点で約500名を擁する。経費節減と合理化のため、他社に外注していた警備業をグループ会社化したことにより、警備事業の2009年度の売上高は16億円を超え、当社の事業に占める割合は最大のものとなった。 大宮アルシェや軽井沢・プリンスショッピングプラザ、那須ガーデンアウトレットの警備・清掃を受託する[3]。2011年1月現在、西武鉄道沿線の駅や、ほとんどのプリンスホテルの警備を受託している。 2012年10月1日、旧・西武総合企画が会社分割により「株式会社西武SCCAT」に変更され、プリンスホテルのグループ会社となった。 会社概要2021年3月31日現在[24]。
公益社団法人全国ビルメンテナンス協会・東京ビルメンテナンス協会会員。一般社団法人東京都警備業協会・埼玉県警備業協会・北海道警備業協会会員。 脚注
参考文献
関連項目外部リンク |
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