福岡タワー福岡タワー
福岡タワー(ふくおかタワー)は、福岡県福岡市早良区のシーサイドももち地区にあるランドマークタワー(電波塔)。高さは234mで、日本で1番高い海浜タワーでもある。 1989年のアジア太平洋博覧会(通称:よかトピア)に合わせてそのモニュメントとして、また福岡市政100周年のシンボルとして建設された。福岡市と地元有力企業との共同出資による福岡タワー株式会社が運営している。 概要1989年開催のアジア太平洋博覧会(よかトピア)のモニュメントとして建設された[1]。福岡タワー、福岡ウォーターフロントプロムナード”マリゾン”の計画の中で、福岡タワーを中心とした施設配置が1987年10月に固まった[1]。1988年1月に着工し、翌89年3月に落成、同年3月17日に営業開始[2]。 当初は21世紀へ漕ぎ出す光り輝く鏡の帆をイメージした「ミラーセイル」の愛称が公募で名付けられ[1]、博覧会期間中は一番の人気施設として評判を呼び、常に入場待ちの列が見られた。博覧会終了後は、1989年9月15日から営業を再開し、展望室をメインにした観光施設として市民に親しまれている[3]。 2006年に開始された福岡県での地上デジタルテレビジョン放送では、全ての放送局がこのタワーを送信所としている。また、民放ラジオFM局CROSS FMの親局送信所、ラブエフエム国際放送 (LOVE FM) の中継局も設置されている。 最上階の展望室はエレベーターで約70秒・高さ123mの場所にあり、展望室から福岡市の市街地を一望することができる。震度7の地震や風速63mに耐えられる設計。外観は8000枚のハーフミラーで覆われた正三角柱の形状[4]。三角柱の上部には福岡市の市章が見える。また、外観の全体像は母里太兵衛の槍「日本号」の切っ先のイメージも含まれている[1]。 例年、クリスマスや七夕の時期にはイルミネーションが施され、最上部の壁には電光掲示板で絵が点灯される。また、ゴールデンウイークと体育の日前後には非常階段を一般開放し、1階から展望室までの577段を登るというイベントが開催される。このイベントにおける最速到達3分18秒という記録は、2013年現在更新されていない。 1994年に公開された『ゴジラvsスペースゴジラ』では、タワー周辺で大規模なロケが行われ、破壊される描写がある。また、劇中では敵怪獣・スペースゴジラにとってのキーとなる建物として描かれている。 2019年開業30周年を迎えるにあたり初の全面改装を行い2月1日リニューアルオープンした。「福岡の空を楽しみ、景色で遊ぶ」をコンセプトに、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の技術を駆使した「天空の世界」で非日常の世界を味わうことができる[5]。 開業から2017年4月末までの来場者の累計は1300万人[6]。 構造地上の出入口は1階に設けられており、この直上に2階がある。116 - 123mの高さに展望階の3・4・5階(第31・32・33層)がある。2階と3階(第31層)の間は、第3 - 28層が吹き抜け、第29・30層が送信機の設置室となっており、東京タワーなど一般開放されている他の電波塔と同様に、関係者以外の立ち入りが禁じられている。
建設概要[7]
構造[7]
設計・施工事業者放送用送信設備地上デジタルテレビジョン放送
空中線電力が3kWの送信所ではERPが全国最小である(最も大きい出力でもNHK福岡Eテレの7.2kW)(1kWを超える送信所でもERPは全国最小である)。逆に空中線電力が3kWでERPが全国最大の送信所は福島の笹森山。 地上アナログテレビジョン放送1993年6月14日、以下の各局送信所から移転。2011年7月24日閉局。
また、鴻巣山に設置していたFBSとTVQのアナログテレビ放送も当初は福岡タワーへ親局を移転する予定だったが、TVQは当時開局間もなく福岡県内各地の中継局置局でさえも十分でなかったこともあり、この2局は移転を断念、デジタル放送開始時に新局として設置した。
FMラジオ放送県域放送局・外国語放送局
マルチメディア放送
備考アンテナFM FUKUOKAは中央区小笹にある鴻巣山、LOVE FM、RKBラジオおよびKBCラジオのワイドFMは九千部山(久留米・鳥栖テレビ・FM放送所)から送信している。 NHK福岡Eテレアナログは、同じチャンネルを使用していたNHK北九州総合に影響が出ないように指向性が設けられ、タワーから見て東側の地域では受信しにくい場合があった。 CROSS FMはKBCの施設を間借りしている。 受信エリアデジタルテレビ放送は、開始当初空中線電力が30W・放送区域内世帯数76万7378世帯[15]だったが、2006年11月6日早朝より出力が最大値である3kWに増力されている。
30Wから3Kwに増力された後も、季節によっては韓国から到達する電波によって混信するケースがある。 デジタルテレビ放送を受信するためには、地域によってはこれまでアナログ送信所の鴻巣山に向けていたUHFアンテナを福岡タワーに方向転換するか、または新たに福岡タワーに向けたUHFアンテナを追加設置する必要があるが、該当する地域内では比較的強力にデジタルテレビの電波が飛来しているため、それらの措置をせずに視聴できる場合がある。 LOVE FMは親局を補完する中継局の位置づけである。
i-dioは開局当初、空中線電力500W・ERP1.7kWで放送されていた[9]。2018年2月1日にそれぞれ3kW・10.5kWに増力した[10][16]。 その他デジタルテレビ放送においては、2005年末頃より順次試験電波を発射していた。
TOKYO FMなどが「ISDB-Tsbマルチメディア放送実証実験」を行うための「実験試験局」免許を2009年3月31日に九州総合通信局から交付され、同年7月から本格的に試験を開始。放送波によるIP伝送の実験や、デジタルラジオによる有料コンテンツへの課金実験などを2011年までの予定で行っていた[17]。これがi-dioに繋がっている。 マスコットキャラクター2008年5月1日に2009年3月の開業20周年を記念してマスコットキャラクター「フータくん」を発表した。名前の由来は「フ」クオカ「タ」ワーからとっており、性格は優しく恥ずかしがり屋とのこと。身長は福岡タワーが234mの高さであることにちなみ234cmである。 交通関連項目
脚注
外部リンク |