火口のふたり
『火口のふたり』(かこうのふたり)は、白石一文の小説。2012年11月12日に単行本が河出書房新社より刊行され[1]、2015年6月8日に文庫化された[2]。 本作は2011年に起きた東日本大震災をきっかけに白石が生きることの意味を見つめ直して書き上げた作品であり、数年ぶりに出会ったいとこ同士の男女が互いに抑えきれない感情の深みに堕ちていく危険な関係性を描いている[3]。 2019年に柄本佑と瀧内公美のダブル主演で映画化された[4]。 登場人物
評価作家の田口ランディは「この『火口のふたり』という物語は現代の神話ではないかと思う」とした上で、「何処となく頼りがいがなくて不安に駆られている主人公を憎むことができないし、火口付近で性行為をする2人の姿が言い様もなく切ない」と評した[1]。作家の窪美澄は著者の白石について「「生きるとは何か」を常に誠心誠意問い詰めてきた作家であると思う」とした上で、「特に東日本大震災で発生した原発事故によりその取り組み方や描き出す作品に凄みが増してきたような感じがする」と評した[1]。 書籍情報単行本2012年11月12日発売、河出書房新社、ISBN 978-4-309-02142-3 文庫本2015年6月8日発売、河出文庫、ISBN 978-4-309-41375-4 映画
2019年8月23日に公開[4]。荒井晴彦監督。柄本佑と瀧内公美のダブル主演で、出演者もこの2人のみとなっている[3]。撮影は2018年夏に10日間行われ、舞台を原作にある福岡県から秋田県に原作者の白石の許可を得た上で変更された[4]。R18+指定[5]。 キャストスタッフ
挿入歌
受賞
関連作品
脚注
外部リンク
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