渡辺為太郎

渡辺 為太郎（わたなべ ためたろう、1872年9月23日（明治5年8月21日[1]）- 1925年（大正14年）4月8日[1]）は、日本の陸軍軍人。最終階級は陸軍中将。

経歴

旧桑名藩士・渡辺誠発の長男[2][3]として岐阜県[4]で生まれる[注 1]。1893年7月25日、陸軍士官学校（4期）を卒業し、1894年3月7日、陸軍騎兵少尉に任官[5]、騎兵第1大隊附となる[6]。日清戦争に出征[1]。1899年12月21日、陸軍大学校（13期）を卒業[7]。

以後、参謀本部部員、皇族附武官を経て、日露戦争に第2師団参謀として出征した[1][3][8]。1909年、軍事研究のためヨーロッパに派遣され1911年に帰国[1][2][4]。陸軍騎兵実施学校教官、清国駐屯軍司令部附、騎兵第13連隊長、第16師団参謀長、侍従武官兼軍事参議院幹事などを歴任[3][4][9]。

1918年8月6日、陸軍少将、1922年8月15日、陸軍中将に進み軍馬補充部本部長に就任[5][8]。同年10月20日から1923年3月31日まで馬政長官を兼任し、1924年12月15日に待命となり、同年同月20日、予備役に編入された[5][8]。翌年4月8日卒去。

栄典

• 1894年（明治27年）5月1日 - 正八位[10]
• 1922年（大正11年）9月11日 - 従四位[11]
• 1925年（大正14年）1月21日 - 正四位[12]

脚注

注釈

1. 本籍は東京府。『人事興信録』第6版、わ26頁。

出典

1. ^ 『20世紀日本人名事典 そ-わ』2806頁。
2. ^ 『幕末明治海外渡航者総覧 第2巻』503頁。
3. ^ 『人事興信録』第6版、わ26頁。
4. ^ 『日本人名大事典』第6巻、565頁。
5. ^ 『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』106、108頁。
6. 『官報』第3207号、明治27年3月12日。
7. 『日本陸海軍総合事典』第2版、549頁。
8. ^ 『日本陸軍将官辞典』549頁。
9. 『大正過去帳』318頁。
10. 『官報』第3258号「叙任及辞令」1894年5月12日。
11. 『官報』第3035号「叙任及辞令」1922年9月12日。
12. 『官報』第3723号「叙任及辞令」1925年1月22日

参考文献

• 『20世紀日本人名事典 そ-わ』日外アソシエーツ、2004年。
• 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
• 福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
• 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
• 手塚晃・国立教育会館編『幕末明治海外渡航者総覧 第2巻 (人物情報編)』柏書房、1992年。
• 『日本人名大事典』第6巻、平凡社、1979年（『新撰大人名辞典』（昭和13年刊）の改題複製）。
• 『大正過去帳 物故人名辞典』東京美術、1973年。
• 人事興信所編『人事興信録』第6版、1921年。