洗骨 (映画)
主演は奥田瑛二、監督・脚本はガレッジセールのゴリが本名の「照屋年之」名義で担当した[3]。 概要一定期間の風葬後に遺骨を洗い清め、改めて納骨するという沖縄県の離島・粟国島に伝わっていた風習を通して、生命の連鎖を感じ、家族の絆を紡いでいく姿を描くドラマ[2]。2016年に照屋が発表した短編映画『born、bone、墓音。』を原案とする[3]。 第40回モスクワ国際映画祭正式出品[4]。 第12回JAPAN CUTS 観客賞受賞[5]。また、同作をもって、監督の照屋が同業者の映画監督が選ぶ第60回日本映画監督協会新人賞に選出されており[6]、同賞の上映記念シンポジウムで照屋は選考委員5人の内、締切ギリギリまで選出に手を挙げなかった最後の1人がゲスト出演した中村義洋だった事を、出席直前(同日)に中村と行われたトークイベント中に知ったと明かしている[注 1][7]。 あらすじ沖縄諸島の粟国島では新城信綱の妻の恵美子が亡くなり、東京の大企業に勤める息子の剛、名古屋の美容院で働く娘の優子が島に駆け付け、伯母の信子と共に葬儀を済ませる。それから4年、洗骨のため再び親族が集まる。 洗骨とは、遺体を棺のままホコラに納めて風葬し、数年後に白骨化した骨を海水で洗い清め、死者との命の繋がりを確認し改めてあの世へ送り出す、沖縄の一部の島に残る風習である。 一人暮らしの信綱は未だに妻の死が受け入れられず、酒浸りの生活を送っていて、そこへ臨月間近の優子と、妻子を東京に置いて来た剛が訪れる。 早速、優子のお腹の子の話が近隣の話題になり、優子は「勤務する美容室店長との子で、シングルマザーで育てるつもり」と宣言する。剛は怒り、信綱は黙っているだけだ。そこへお腹の子の父である店長の神山が謝罪と挨拶に訪れる。 その夜更け、一人で酒を飲んでいた信綱が酔い潰れて、割れた瓶で怪我をして病院に運ばれるという事故が起きる。帰り際に剛は「自分だけ辛いと思うな」と信綱を責めた。 ある日、スクという小魚の群れがやって来たという知らせがあり、男たちは海に入り網を操り、力を合わせてスクの水揚げに成功する。その帰り、剛は妻と離婚したことを皆に打ち明ける。 洗骨の日、新城家の親族は恵美子が風葬されている浜へと向かい、4年ぶりに棺の蓋を開け、風化した恵美子の骨を取り出す。皆で恵美子の骨を海水で洗い清め、再び埋葬しようとしたその時、急に優子の陣痛が始まり、彼女を助けようとした信子がぎっくり腰で動けなくなってしまう。 それでも信子は横になったまま優子を励まし、信綱に指示をして、その場で優子の出産を無事終える。信綱は恵美子の頭蓋骨を赤ん坊の近くに寄せた。 キャスト
スタッフ
脚注注釈出典
関連項目外部リンク
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