尾高忠明
尾高 忠明(おたか[1] ただあき、1947年11月8日 - )は、日本の指揮者。大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督。東京芸術大学音楽学部指揮科名誉教授。 人物・来歴作曲家・指揮者である尾高尚忠の次男として神奈川県鎌倉市に生まれる。兄は作曲家尾高惇忠。妻の尾高遵子(ゆきこ)はピアニストである。父方の伯父の尾高朝雄は西田幾多郎門下の東大法学部元教授(法哲学)、同じく伯父の尾高邦雄は東大文学部元教授(労働社会学)、従兄の尾髙煌之助は一橋大学経済研究所元教授、曾祖父の尾高惇忠は富岡製糸場の初代工場長などを務めた明治期の実業家である。曾祖父惇忠の従弟で妹婿であった実業家渋沢栄一もまた忠明の曾祖父であり、作曲家諸井三郎・誠親子とも渋沢家、および従兄の会計学者諸井勝之助を通じて縁戚関係にある[2]。母方の親族では、チェリスト倉田澄子が従姉、女優・演出家長岡輝子が伯母に当たる。 桐朋学園大学で斎藤秀雄に指揮を師事する。第2回民音指揮者コンクールで第2位に入賞する。NHK交響楽団指揮研究員を経て、ウィーン国立音楽大学に留学、ハンス・スワロフスキーに師事した。NHK交響楽団と数多く共演し、大河ドラマのテーマ曲指揮も数多く担当した。渋沢栄一が主人公である2021年の大河ドラマ『青天を衝け』のテーマ曲の指揮も、曽孫である忠明が担当している[3]。30歳前後の頃は『音楽の広場』などのNHK番組にレギュラー出演、指揮だけではなく柔和なトークでお茶の間に親しまれ、クラシック音楽啓蒙にも尽力した。1974年から長年にわたり東京フィルハーモニー交響楽団常任指揮者を務め、現在は桂冠指揮者[4]。1992年からは、読売日本交響楽団常任指揮者を6年間務め、現在は名誉客演指揮者[4]。 1987年にBBCウェールズ交響楽団首席指揮者(現桂冠指揮者)に就任[4]後、エルガー、ウォルトン、ブリテンなどのイギリス音楽を数多く手がけ、大英帝国勲章、エルガーメダルなどを受章した[4]。 国内主要オーケストラへの客演をはじめ、ロンドン交響楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、BBC交響楽団、バーミンガム市交響楽団、バンベルク交響楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団、ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団等世界各地のオーケストラへ客演している。 1998年から、札幌交響楽団常任指揮者、音楽監督を務め[4]、現在は名誉音楽監督[5]。同楽団とは2002年、2011年の2度、ベートーヴェンの交響曲全曲[6][7]、2013年から3年かけてシベリウスの交響曲全曲を演奏した[8]。 その他、ブリテンのオペラ『ピーター・グライムズ』[9]、 『戦争レクイエム』[10]などの大作を手がけた。 2010年から、NHK交響楽団正指揮者を務める。2012年の中国公演(日中国交正常化40周年記念)を指揮している。2010年から2014年までは新国立劇場オペラ監督も務めたが、首の故障もあり、一度もオーケストラピットに入ることなく任期を終えている。 2017年4月から大阪フィルハーモニー交響楽団のミュージック・アドヴァイザーを務め、翌2018年4月、同楽団の音楽監督に就任[11]。 2021年から「東京国際音楽コンクール<指揮>」審査委員長を務める[12]。 経歴
日本国外では
社会的活動出演番組
ドキュメンタリー
脚注
参考文献
外部リンク |
Portal di Ensiklopedia Dunia