ヴィクトリーギャロップ (Victory Gallop) [2][3]とは、カナダ生産の競走馬、種牡馬。主な勝ち鞍に、1998年のベルモントステークス、1999年のホイットニーハンデキャップなど。1999年のエクリプス賞最優秀古牡馬。
2010年にカナダ競馬殿堂に選出された[4]。
経歴
- 特記事項なき場合、本節の出典はEQUIBASE[1]
1997年7月20日、デラウェアパーク競馬場でのメイドン競走でデビューし、5着。2戦目で初勝利を挙げ、リステッド競走を連勝して3連勝とし、初重賞出走のローレルフューチュリティーステークス(英語版)でも2着に入る。1988年の初戦、2月のレベルステークス(英語版)を制して重賞初制覇。続くアーカンソーダービーも勝ち上がってアメリカクラシック三冠路線に向かう。1戦目のケンタッキーダービーはリアルクワイエットから半馬身差の2着、二冠目のプリークネスステークスでもリアルクワイエットに2馬身4分の1差離されての2着で二冠を許したが、三冠最終戦のベルモントステークスではリアルクワイエットにハナ差先着してリアルクワイエットの三冠制覇を阻み、G1競走初勝利を挙げた[5]。このあと、ハスケルインビテーショナルハンデキャップとトラヴァーズステークスはともにコロナドズクエストの2着に終わり、ブリーダーズカップ・クラシックではオーサムアゲインの4着に入って3歳時を終える。1999年、初戦のガルフストリームパーク競馬場のアローワンス競走を勝ってドバイに向かい、ドバイワールドカップではアルムタワケルの3着。帰国後は初戦のスティーブンフォスターハンデキャップ、2戦目のホイットニーハンデキャップを連勝したが、以降はレースに出走せず引退。引退後、1999年のエクリプス賞最優秀古牡馬に選ばれた[6]。
競走成績
以下の内容は、EQIBASE[1]の情報および記載法に基づく。
出走日 |
競馬場 |
競走名 |
格 |
距離 |
頭数 |
枠番 (PP) |
馬番 (Pgm) |
着順 |
騎手 |
斤量(lb./kg換算) |
タイム |
着差/タイム差 |
勝ち馬/(2着)馬
|
1997.07.20
|
デラウェアパーク
|
メイドン
|
|
ダ5f
|
8
|
8
|
8
|
5着
|
J. ヴェラスケス
|
118/53.5
|
|
(9馬身3/4)
|
Carreras
|
0000.08.02
|
ローレルパーク
|
メイドン
|
|
ダ7f
|
8
|
8
|
8
|
1着
|
E. プラード
|
120/54.5
|
1:26.87
|
8馬身3/4
|
(Essential)
|
0000.09.01
|
コロニアルダウンズ
|
ニューケントS
|
LR
|
ダ7f
|
9
|
4
|
4
|
1着
|
M. ジョンストン
|
114/51.5
|
1:22.74
|
2馬身
|
(Unreal Madness)
|
0000.10.11
|
コロニアルダウンズ
|
シェレニーS
|
LR
|
ダ8f
|
8
|
5
|
5
|
1着
|
M. ジョンストン
|
119/54
|
1:36.81
|
3/4馬身
|
(Fight for M'lady)
|
0000.11.01
|
ローレルパーク
|
ローレルフューチュリティ
|
G3
|
ダ9f
|
6
|
3
|
3
|
2着
|
M. ジョンストン
|
122/55.5
|
|
(1馬身3/4)
|
Fight for M'lady
|
1998.03.21
|
オークローンパーク
|
レベルS
|
G3
|
ダ8.5f
|
10
|
7
|
8
|
1着
|
E. コーア
|
119/54
|
1:44.72
|
アタマ
|
(Robinwould)
|
0000.04.11
|
オークローンパーク
|
アーカンソーダービー
|
G2
|
ダ9f
|
9
|
5
|
5
|
1着
|
A. ソリス
|
122/55.5
|
1:49.86
|
アタマ
|
(Hanuman Highway)
|
0000.05.02
|
チャーチルダウンズ
|
ケンタッキーダービー
|
G1
|
ダ10f
|
15
|
13
|
12
|
2着
|
A. ソリス
|
126/57
|
|
(1/2馬身)
|
Real Quiet
|
0000.05.16
|
ピムリコ
|
プリークネスS
|
G1
|
ダ9.5f
|
10
|
9
|
10
|
2着
|
G. スティーヴンス
|
126/57
|
|
(2馬身1/4)
|
Real Quiet
|
0000.06.06
|
ベルモントパーク
|
ベルモントS
|
G1
|
ダ12f
|
11
|
9
|
11
|
1着
|
G. スティーヴンス
|
126/57
|
2:29.16
|
ハナ
|
(Real Quiet)
|
0000.08.09
|
サラトガ
|
ハスケル招待H
|
G1
|
ダ9f
|
6
|
5
|
5
|
2着
|
G. スティーヴンス
|
125/56.5
|
|
(1馬身1/4)
|
Coronado's Quest
|
0000.08.29
|
サラトガ
|
トラヴァーズS
|
G1
|
ダ10f
|
7
|
7
|
1
|
2着
|
A. ソリス
|
126/57
|
|
(ハナ)
|
Coronado's Quest
|
0000.11.07
|
チャーチルダウンズ
|
ブリーダーズカップ・クラシック
|
G1
|
ダ10f
|
10
|
1
|
2
|
4着
|
A. ソリス
|
122/55.5
|
|
(1馬身)
|
Awesome Again
|
1999.03.03
|
ガルフストリームパーク
|
アローワンス
|
|
ダ8.5f
|
5
|
1
|
1
|
1着
|
J. ベイリー
|
119/54
|
1:43.99
|
2馬身3/4
|
(Delay of Game)
|
0000.03.28
|
ナドアルシバ
|
ドバイワールドC
|
G1
|
ダ10f
|
8
|
4
|
8
|
3着
|
J. ベイリー
|
126/57
|
|
(1馬身1/2)
|
Almutawakel
|
0000.06.12
|
チャーチルダウンズ
|
スティーブンフォスターH
|
G2
|
ダ9f
|
7
|
1
|
1
|
1着
|
J. ベイリー
|
120/54.5
|
1:47.28
|
5馬身
|
(Nite Dreamer)
|
0000.08.01
|
サラトガ
|
ホイットニーH
|
G1
|
ダ9f
|
8
|
2
|
1a
|
1着
|
J. ベイリー
|
123/55.5
|
1:48.66
|
ハナ
|
(Behrens)
|
引退後
引退後はアメリカ・ケンタッキー州のウインスターファームで種牡馬となり、チリへのシャトル種牡馬としても供用された[7]。のちにトルコに輸出され、2008年シーズンからトルコナショナルスタッドで繋養されている[8]。
トルコでは28歳になった2023年現在も現役の種牡馬であり[9]、産駒の通算勝利数・総獲得賞金ともにサラブレッド種における歴代1位の成功を収めている[10]。
主な産駒
- 2002年産
- 2007年産
- 2008年産
- 2010年産
- Willpower(2013年カラデニズ賞)[15]
- 2011年産
- Hot Chocolate(2015年イュルドゥルム・バヤズィト賞)[16]
- 2012年産
- Ballıkaya(2015年・2016年スラト賞)[17]
- 2013年産
- Cooger(2018年イュルドゥルム・バヤズィト賞)[18]
- Oğlum Berat(2016年バイアリーターク賞、2017年トルコ大統領賞)[19]
- Victory Is Ours(2016年アンカラ賞)[20]
- 2014年産
- 2015年産
- El Nino(2019年地中海ダービー)[22]
- 2017年産
- Call to Victory(2019年カライェル賞、チャルディラン賞、2020年エルケック・タイ・デネメ(トルコ2000ギニー)、ガジ賞(トルコダービー)、2021年ファーティフ・スルタン・メフメット賞、トプカプトロフィー)[23]
- Prior(2020年クスラック賞(トルコオークス))[24]
- 2018年産
- Anadolu Aslanı(2021年エルケック・タイ・デネメ(トルコ2000ギニー))[25]
- Vincitore(2021年アナファルタラル賞、2023年5月19日賞、バイアリーターク賞)[26]
ブルードメアサイアーとしての主な産駒
血統表
脚注
外部リンク