ヤスカ・W・ラーチカイネン (Jaska W. Raatikainen 、本名:ヤスカ・イルマリ・ラーティカイネン (Jaska Ilmari Raatikainen )、1979年 7月18日 - )は、フィンランド のヘヴィメタル ミュージシャン (ドラマー )。メロディックデスメタル バンド 、チルドレン・オブ・ボドム の元ドラマーとして著名。
略歴
フィンランド 南東の都市、ラッペーンランタ で生まれる。その後、エスポー に移っている。最初に始めた楽器はピアノ で、9歳の頃からフレンチホルン を演奏するようになった[ 1] 。この頃、後にチルドレン・オブ・ボドムでともに活動するアレクザンダー・クオファラ に出会っている。12歳でドラムス を演奏するようになった。
そして、12歳か13歳の頃に学校でアレキシ・ライホ と出会う[ 1] 。アレキシとはその後、コピーバンド を結成し活動を始める。当時は、ガンズ・アンド・ローゼズ などのメタル 系バンドの曲を主に演奏していた[ 1] 。それから2年ほど後に、オリジナル曲を書き始める。1993年 に、アレキシらとインアースド (Inearthed )を結成。1994年 には、1stデモ『Ubiquitous Absence of Remission』をリリースしているが、同デモではキーボード も担当していた。インアースドは、後にチルドレン・オブ・ボドム (Children Of Bodom )へバンド名を改名し、デビューする。同バンドでは、ドラマー を務め、現在に至っている。 チルドレン・オブ・ボドムでの活動は、同バンドの項を参照。2019年12月15日のヘルシンキでのライブを最後にヘンカ・ブラックスミス、ヤンネ・ウィルマンと共にバンドを脱退した[ 2] 。脱退する3名は、第一線を退き、生活の方向性を変えるとのことである[ 2] 。
チルドレン・オブ・ボドムの2ndアルバム 、『Hatebreeder 』のレコーディング 後、シンバル をセイビアン 、ドラム をソナー とエンドーズ契約した。その後、ソナーとのエンドーズ契約は失効し、別のドラムを使っていた。2003年 に、パール と新たにエンドーズ契約を行っている。また、ドラムスティック はプロマーク のcustom Millennium IIで、ヤスカの名前が刻印されている。
チルドレン・オブ・ボドム以外のバンドでも活動しており、ドラマーを必要とするバンドのヘルプを行うこともある。2000年 に、アレキシの参加するシナジー のドラマー、トミー・リルマン が足の怪我でツアーに参加できなくなった際、その代役を務めた。トミーの怪我は、ツアー開始の3日前に起こったことで、ヤスカは3日の間にシナジーの楽曲10曲をマスターする必要があったが、ヤスカはそれをやり遂げ、ツアーも成功を収めた。
また、ヴァーチュオシティ (Virtuocity )とイヴマスター (Evemaster )というスタジオバンドでは、セッションドラマーとしてアルバムに参加している。ヴァーチュオシティでは、1stアルバム『Secret Visions』に参加した。イヴマスターは、バトルロー で活動するトミ・ミッカネン が中心のバンドで、2ndアルバム『Wither』と1stアルバムのリレコーディング盤『MMIV Lacrimae Mundi』でヤスカはドラムを演奏している。チルドレン・オブ・ボドムのライブ DVD 『Chaos Ridden Years - Stockholm Knockout Live』のメンバー写真でヤスカはイヴマスターのバンドロゴが入ったTシャツ を着ている。
若き日のヤスカ (2002年)
チルドレン・オブ・ボドム - ドイツ公演 (2016年)
2002年 には、デスメタル を代表するバンド (プロジェクト)の一つ、デス のチャック・シュルディナー のトリビュート で、ノーサー と2曲のカバーを演奏した。ヤスカはデスのファンでもある。2003年に前述のノーサーのギタリスト 、クリスティアン・ランタ とサイドプロジェクトとしてパワーメタル バンド、ガスハウス・ガーデン (Gashouse Garden )を結成。同バンドには、ヤスカ、クリスティアンに加えて現ストラトヴァリウス のベーシスト 、ラウリ・ポラー も参加していた。しかし、同プロジェクトは2003年にデモを1枚リリースしたのみで、2006年 には活動を停止している。
2020年 8月、ドゥームメタル バンドのマーキュリー・サークル (Mercury Circle )に加入した[ 3] 。同バンドは、スワロー・ザ・サン で活動するヤーニ・ペウフ (Vo, G, Syn)が中心のバンドで、他にトゥー/ダイ/フォー のユッペ・ステラ (G)、ハンギング・ガーデン のユッシ・ハマライネン (G, Syn、Back Vo)、リュトミハイリオのアンデ・キースキ (B)がメンバーである。
更に、音楽活動以外に俳優 活動を行ったこともある。2000年にはフィンランドのソープ・オペラ (Siamin Tyttö )のディレクター に依頼されて、ドラマのスペシャル・パートに出演した。ヤスカが演じたのは、ラウリ (Rauli )というキャラクターで、そのキャラクターが死ぬまでの3つのエピソード出演した。ヤスカによると、俳優業に夢はあるが、現在は俳優として活動する予定はないという。
家族には、ヤスカの他にもミュージシャンがいる。実兄のユッシ・ラーチカイネン は、メロディックデス /パワーメタル バンド、エクセクレイタス (Exsecratus)のドラマーとして活動している。同バンドの、1stアルバム『Tainted Dreams』は日本盤もリリースされている。また、実弟のユリウス・ラーチカイネン は、メロディックデスメタルバンド、カウナ (Kauna)でドラマーとして活動している。つまり、兄弟3人がメロディックデスメタルバンドでドラマーとして活動している。
ディスコグラフィー
チルドレン・オブ・ボドム
アルバム
EP
2004年 Trashed, Lost & Strungout
ライブ・アルバム
1999年 Tokyo Warhearts - Live In Japan 1999
2006年 Chaos Ridden Years
ベスト・アルバム
コンピレーション
2009年 Skeletons In The Closet
映像作品
2006年 Chaos Ridden Years - Stockholm Knockout Live
その他
2002年 Virtuocity - Secret Visions
2003年 Evemaster - Wither
2005年 Evemaster - MMIV Lacrimae Mundi
脚注
外部リンク
スタジオ・アルバム ライヴ・アルバム コンピレーション・アルバム EP 関連項目