ヒナノキンチャク
ヒナノキンチャク(雛の巾着、小扁豆[2]、学名:Polygala tatarinowii Regel[1])は、マメ目ヒメハギ科ヒメハギ属に分類される一年草の1種[3][4]。 和名は、小さくて可愛らしい果実の形態を巾着に見立てたことに由来する[3][5]。 特徴茎は基部から分岐し隆起線があり[5]、高さは7-15 cmで無毛[3]、全草でほとんど無毛[5]。葉は薄く、1-2対の側脈があり[4]、長さ1-3 cmで縁に鋸歯はなく、毛がある[3][5]。卵円形または楕円形で、先が尖るものから丸いまのまであり、基部は急に細まり、葉柄は長さ2-8 mm[5]。総状花序で[3]、多数の花が茎および枝に頂生し、花軸とともに長さ8 cm[5]。花は黄色がかった薄紫色で長さ約2 mm[5]。側萼片は楕円形で花弁状、花弁は3個、下方の1個は先が房状[5]。花期は7-10月[5]。蒴果は片側につき、直径約3 mmの楕円形で翼はない[5]。種子は黒色、長さ約1mmの楕円形、表面に微毛があり[5]、先端に小型の仮種皮が付きアリにより散布される[6]。
分布と生育環境東アジア(中国、朝鮮半島、日本)、東南アジア、インド、ヒマラヤ、シベリア東部[5]の暖帯から熱帯の地域に分布する[3]。 日本では本州、四国、九州に分布する[3]。福島県田村市滝根町のあぶくま洞では、2014年9月に総計1,000-2,000個体の大規模な個体群が確認されている[6]。
種の保全状況評価日本では、環境省による第4次レッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)で、絶滅危惧IB類(EN)の指定を受けている[8]。 絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリスト) [8]以下の多数の都道府県でレッドリストの指定を受けていて、絶滅が危惧されている種である。国立公園と国定公園の特別地域の指定種に選定されていて、その区域での採集が禁止されている[9][10]。
脚注
参考文献
関連項目外部リンク
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