ナタゴラ
ナタゴラ(Natagora)とはフランス生産の競走馬である。おもな勝ち鞍は1000ギニー、チェヴァリーパークステークスなど。2007年度カルティエ賞最優秀2歳牝馬。 経歴出自父ディヴァインライトは日本で競走生活を送り、高松宮記念2着などの成績を残したが、他に似た様な血統構成の活躍馬も多いため種牡馬としては人気が出ず、活路を求めて2003年よりフランスへと渡っていた。しかしフランスにおいても、初年度の種付け頭数はわずか8頭だった。その中から生まれてきたのがナタゴラである。ナタゴラは2006年、フランスの1歳馬市場アルカナセールに上場されたが、父は実績のない新種牡馬であり、母は1勝馬で近親にも目立った活躍馬がいなかった事から、3万ユーロ(約450万円)という安値で落札された[2]。 戦績2歳(2007年)その後ディヴァインプロポーションズやクロコルージュ等を管理したパスカル・バリーの元に入厩し、2007年5月1日、サンクルー競馬場の一般戦でデビューした。この初戦こそ2着に敗れたものの、2戦目で初勝利。そこから準重賞での勝利を経て、G3ボワ賞、G2ロベール・パパン賞と、いずれも圧倒的1番人気に応えての重賞2連勝を飾った。続いてG1初挑戦となったモルニ賞ではアイルランドから遠征してきた牡馬マイボーイチャーリーに敗れたが、次走はイギリスに遠征しG1チェヴァリーパークステークスに出走。追走するフリーティングスピリットをクビ差競り落とし、G1初勝利を挙げた。その後は翌年のクラシックに備えて休養に入る。休養中の11月14日、ヨーロッパの年度表彰カルティエ賞が発表され、2007年度の最優秀2歳牝馬に選出された。 3歳(2008年)3歳春に復帰すると、緒戦のアンプリューダーンス賞を快勝し、イギリスの牝馬クラシック競走・1000ギニーへ向かう。戦前は8ハロンの距離を不安視されながらも、オッズは1番人気に推された。レースではスタートから馬群を先導[注 1]、そのまま後続を抑えてゴールまで逃げ切り、フランス調教馬として史上15頭目・ハトゥーフ以来13年ぶりの1000ギニー優勝を果たした。次走はジョッケクルブ賞(フランスダービー)へ向かう。他厩舎と優先騎乗契約を結んでいたクリストフ・ルメールに代わり、ランフランコ・デットーリを鞍上に迎え、出走馬中ただ1頭の牝馬ながらオッズは3番人気に推された。レースでは先行策から直線で一旦先頭に立ったが、残り200メートルで後続の2頭に交わされヴィジョンデタの3着に終わった。 その後短期の休養を経て夏季に入ったが、ロートシルト賞でゴルディコヴァの3着、続くジャック・ル・マロワ賞ではフランス遠征中の武豊が騎乗し日本のファンからも注目を集めたが、タマユズから2馬身半離された2着と勝ち切れず、秋に入ってのムーラン・ド・ロンシャン賞では6着と初の大敗を喫した。その後フォレ賞2着を経て、年末には香港マイルに遠征したが、ハイペースの先行策から直線で失速し、11着と大敗した。 翌2009年も競走生活の続行が予定されていたが、1月にドバイ副首相ハムダン・ビン=ラーシド・アール=マクトゥームへの譲渡が発表され、これに伴い引退、繁殖入りとなった[4]。 その後2019年7月30日付のRacing Post紙は、詳報は不明ながらも、ナタゴラが進行性の健康問題のために人道的見地で安楽死の措置が取られたことを報じた[5][6]。 競走成績
※LRは準重賞。 その他
血統表
脚注注釈出典
外部リンク
|
Portal di Ensiklopedia Dunia