シンエンペラー
シンエンペラー(欧字名:Shin Emperor、2021年4月30日 - )は、フランス生産、日本調教の競走馬[1]。2023年の京都2歳ステークスの勝ち馬である。 馬名の意味は、真の皇帝、新しい皇帝[4]。 経歴デビュー前2021年4月30日、フランスのEcurie Des Monceauxで誕生。2022年アルカナオーガストイヤリングセールで210万ユーロ(約2億9400万円)で矢作芳人調教師によって落札された。この落札額はセール開催初日、2日目を通じての最高落札額であった[5]。 セール直後のインタビューでは、どのオーナーによる代理落札であるかは伏せられており、「新しい日本人オーナー」とのみ発表されていたが[5]、2022年11月に矢作芳人調教師がゲスト出演したABEMAの競輪番組にて、所有するオーナーが藤田晋であることが判明した[要出典]。 本馬は外国産馬であるが、育成先はノーザンファーム早来の小笠原厩舎が担当した[6]。 2歳(2023年)距離は2000m以上欲しいという見解で、かつマル外が出走可能なレースへの出走が模索されていたが、急遽11月4日東京芝1800mの2歳新馬戦に出走することが決定[要出典]。2番人気に推されるなか、好スタートを切りつつも3番手控えると、直線で早めに抜け出し鞍上の横山武史のステッキに応えて急加速。2着馬に3馬身差をつけて勝利した[7]。レース後、年内あと1走することが明言されると、京都2歳ステークスへ鞍上にジョアン・モレイラを迎えて中2週で出走することが決定した[8]。 11月25日に行われた京都2歳ステークスでは、出遅れから後方追走となり、馬群に包まれる展開となるも、最終直線で馬群を突き抜ける加速力と勝負根性を見せてゴール前で差し切り、無傷での重賞初制覇を達成した。なお、レース前日には本馬の母であり、ソットサスやシスターチャーリーなどを輩出した名牝スターレッツシスターが疝痛のため14歳で亡くなったと報道されており、天国にいる母へ捧げる勝利にもなった[9]。フランス産のJRA重賞勝利はダイワカーリアンの富士ステークス以来23年ぶりとなる[10]。加えて、ヌレイエフ系のJRA重賞制覇は14年ぶりとなった。また、フランス産のJRA2歳重賞制覇自体も初である他[要出典]、シユーニ産駒のJRA重賞初制覇であり[11]、ポーラーファルコン系のJRA重賞も初制覇となった[要出典]。 続く12月28日に行われたホープフルステークスで初G1挑戦、最終直線で好位から抜け出して一旦先頭立ったものの、ゴール前に後方から追い込んできたレガレイラに差されて惜しくも2着で終わった[12] 3歳(2024年)2024年最初のレースに陣営が選んだのは、クラシック初戦である皐月賞と同舞台、同距離の前哨戦である弥生賞。鞍上に新たに川田将雅を迎えての出走であった。レース当日は新馬戦、1勝クラスと中山芝2000mを連勝していたトロヴァトーレ、新馬戦、アイビーステークスと連勝していたダノンエアズロックに次ぐ3番人気に推された。スタートで不利がありつつも中団にポジションをとりつつ追走していた。3コーナーあたりから進出をはじめ、逃げていたシリウスコルトは捉えたものの、レース中盤に捲って進出していたM.デムーロ騎乗のコスモキュランダを捉えることはできず1と1/4馬身差の2着となった。[13] 賞金的にも余裕があり、かつ弥生賞で優先出走権を得たことから、次走はクラシック初戦の皐月賞とされた。ここからは鞍上に坂井瑠星とし、レースに臨んでいくことになった。[14]レース当日は5番人気となり有力馬の1頭としての出走であった。レースはメイショウタバルが前半1000m通過が57.5秒というハイペースどころではない超ハイペースで逃げを打ち、まったく息の入らないラップが続いた。シンエンペラーは中団にポジションをとり、鞍上が懸命に追い直線4番手まで上がってきたが、最後に外から伸びてきたアーバンシックに交わされての5着となった。[15]レースはジャスティンミラノが1:57.1という2017年にアルアインが記録したレコードを0.7秒も更新する大レコードとなり7着のエコロヴァルツがレコードタイのタイムをマークするなどタイム的にはかなりのレベルのレースとなった。[16] その後は引き続きクラシック第2戦である東京優駿への出走を表明。鞍上は引き続き坂井瑠星とされた。[17]レース当日は血統面からの高速馬場への適応、上がり勝負となった際の末脚を不安視され7番人気と評価を落とした。レースは逃げを打つと予想されていたメイショウタバルが出走取り消しとなり逃げ馬不在。エコロヴァルツが大外から積極策でスローペースに持ち込み上がり決着となった。シンエンペラーは中団にポジションをとり直線に向いたときは後方にいたが他馬の間を縫うように末脚を伸ばした。しかし前目につけてレースを運んでいたダノンデサイル、皐月賞馬のジャスティンミラノには届かず、勝ち馬のダノンデサイルから3と1/4馬身離された3着であった。[18]しかし、血統面から不安視されていた上がり勝負であっても上がり2位の末脚を使って3着であったことから陣営の評価は高かった。[19]陣営から秋は欧州遠征を行い、愛チャンピオンステークスをステップレースとし、生まれ故郷であるフランスの凱旋門賞を大目標とするとされた。この矢作師の発言に対し馬主の藤田晋氏はXにて「もちろん行きますよ」と反応した。[20][21] 競走成績以下の内容は、JBISサーチ[22]、netkeiba.com[23]、JRA-VAN Ver.World[24]、およびRacing Post[25]に基づく。
血統表
脚注注釈出典
外部リンク
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