サイレントデバッガーズ
『サイレントデバッガーズ』 (Silent Debuggers) は、1991年3月29日に日本のデータイーストから発売されたPCエンジン用アクションシューティングゲーム。 主人公を操作し、無人の大型貨物ステーション「ゲイン」の謎を解くために相棒の「レオン」と共に現地へ向かう内容となっている。音で敵を探知して捜索し倒していくというシステムを特徴としており、戦闘はファーストパーソン・シューティングゲームのような画面で行われる。 開発はデータイーストが行い、プロデューサーはファミリーコンピュータ用ソフト『ヘラクレスの栄光II タイタンの滅亡』(1989年)を手掛けた兼安時紀が担当、プログラムはメガドライブ用ソフト『ダーウィン4081』(1990年)を手掛けた笹本浩司が担当、音楽は酒井省吾、高濱祐輔の他、『ヘラクレスの栄光II タイタンの滅亡』を手掛けた岩崎正明、『探偵 神宮寺三郎 時の過ぎゆくままに…』(1990年)を手掛けた三浦孝史および鈴木雄司が担当している。 2007年にWii用ソフトとしてバーチャルコンソールにて配信された他、2017年にWindows用ソフトとしてプロジェクトEGGにて配信された。 ゲーム内容システム基本的にプレイ画面は主人公の一人称視点であり、用意された様々な銃器やアイテムを駆使して、敵を発見して攻撃するという、ファーストパーソン・シューティングゲームである。発売時期を考慮すればかなり先進的なシステムであり、また本作の大きな特徴として音により敵を探知して見つけて倒していくという独特のシステムがある。 ゲームクリア条件は、各階層にいるモンスターを全て倒す事となっており、それによって次の階層に進める。プレイヤーのエネルギーは2本のバッテリー・パックがあり、敵の攻撃を受けたりジャンプ・コマンドを使用すると消費する。現在装備中のバッテリーのゲージが無くなるとやられてしまい、やり直す度に時間が10分経過するペナルティがあるコンティニュー制である。 2層以降は、ストーリー上の関係で全階層を100分以内にクリアしなければならないという時間制限が設けられる[1]。コンティニューのシステムによりやられても即ゲームオーバーにはならないが、繰り返しやられることで2回目以降のプレイではさらに緊迫感が増すというシステムになっている。 エンディングには続編への伏線を想起させる内容があったが続編は作られていない。 音による敵の感知本作の最大の特徴は、音を使った索敵システムである。 サウンド・センサーは、ステレオの左右の音と強弱で距離と位置を測り、カラーセンサーがこれに連動して距離が近くなるにつれて青→黄→赤と点滅する。敵が有視界距離まで近づくと左右はサイド・アラートが、後ろはバックアラートが点滅と音で警告する[1]。センサーの反応は敵との距離に比例してだんだん音の間隔が小さくなり、センサーの反応が警告音に変わると異形のエイリアンが奇声を発しながら襲い掛かってくる[1]。モノラル環境でもプレイ可能だが左右の判別はできなくなる。 こうした音による恐怖感の演出は、後に斬新と言われ「音で探知」システムで高い評価を受けた『エネミー・ゼロ』(1996年)よりも5年ほど先行していた。 その他パスワード入力画面で「ワタ?イシ」と打ち込むと全ての敵が見えなくなり目視で確認ができなくなるというハードモードで遊べる。 設定ストーリー外宇宙に進出した人類。高度に発展した法秩序をコンピュータの「システム」に例え、そこに生じた「バグ」を駆除し秩序を保つため、「デバッガー」と呼ばれる便利屋が存在していた。新人デバッガーである主人公は、様々な噂が取り巻く無人の大型貨物ステーション「ゲイン」の謎の解明に、相棒のレオンとともに向かう。 舞台舞台は無人の貨物宇宙ステーションという無機質な施設内であり、基本的にステーション内を探索中は探知音と移動時の足音の効果音のみでBGMなどは流れない。これにより探知時の静と発見後の動の対比が恐怖を大きく演出している。貨物ステーションであるゲイン内部構造は、縦に1~6の階層になっており、中央にステーション全てを制御するコア・ブロックがエレベーターで上下に移動して各階層に繋がるシステムになっている。
移植版
スタッフ
評価
脚注
関連作品
外部リンク
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