この項目では、日本の出版社について説明しています。その他の用法については「アスキー 」をご覧ください。
アスキー (企業)
正式名称
アスキー 英文名称
ASCII 前身
株式会社アスキー 種類
角川アスキー総合研究所のブランド 設立日
1977年 テンプレートを表示
関連会社の統廃合図
アスキー (ASCII )は、かつて存在したコンピュータ 関連の雑誌 ・書籍 を出版する日本 の出版社 。現在はKADOKAWA グループに吸収され、株式会社角川アスキー総合研究所 (かどかわアスキーそうごうけんきゅうじょ、KADOKAWA ASCII Research Laboratories, Inc. )の事業ブランド となっている。
概要
1977年 、コンピュータ雑誌『I/O(アイオー) 』の編集者 であった西和彦 、郡司明郎 、塚本慶一郎 らが独立しアスキー出版 (アスキーしゅっぱん)として設立。『月刊アスキー 』などのコンピュータ雑誌を発行していた。1980年代 には、アスキーはマイクロソフト 極東 総代理店 の地位にあった。
日本ソフトバンク(後のソフトバンクグループ )に対抗すべく、アスキーは1986年 に三井物産 などの出資によりパソコンソフト 等の卸売 会社「ソフトウィング」を設立したが、同社は1994年 にカテナ へ吸収合併された。
1991年 には、半導体 や衛星通信 といった新規分野への出資を積極的に行う西に対して、郡司と塚本が出版を主軸とした慎重経営を主張し、両者は決裂して郡司と塚本は退社した。翌年、塚本はインプレス を設立し、郡司はインプレスへ出資した。
また1996年 には、『週刊ファミ通 』や『ログイン 』を発行する稼ぎ頭の第二編集統括本部を統括していた常務取締役の小島文隆 、宮崎秀規、塩崎剛三 、小笠原直樹の4役員が、西の経営方針との対立から退任し、ゲーム関連の雑誌や書籍を出版するアクセラ を設立[ 1] 。同調する従業員約60人がアクセラに移籍した。
相次ぐ内紛と、経営の多角化に失敗から財務が悪化して、1998年 にCSK [ 2] 、2001年 には投資会社 ユニゾン・キャピタル などの経済的支援を受ける。再建後は創業当初の出版業のみに事業を縮小していた。
2002年 、当時の子会社だったアストロアーツが商号を変更しアスキーとなる。その前の株式会社アスキーはメディアリーヴス と社名変更され、主にコンピュータ関連の出版事業を引き継いだ。
角川書店 グループの角川グループホールディングス の傘下にあって、他のグループ会社と違い、関連会社のエンターブレイン も含めて独自の営業部が存在し、注文受託も自ら行うのが特徴だった。メディアワークス との合併後は独自の営業部は廃止され、販売も角川グループパブリッシング に委託される形となった。
2008年 4月1日 付で同じ角川グループ傘下のメディアワークスに吸収合併され、アスキー・メディアワークス となった。
2010年 10月1日 にメディアリーヴスも子会社のエンターブレインに吸収合併されたことで、旧法人も消滅した。
沿革
株式会社アスキー(初代)
株式会社アスキー(2代目)
1991年 (平成3年)6月24日 - 株式会社アスキーの子会社として株式会社アストロアーツ を設立。
2002年 (平成14年)11月18日 - 株式会社アストロアーツが株式会社メディアリーヴスから営業を引き継ぎ、商号を株式会社アスキー(2代目) に変更。
2008年 (平成20年)4月1日 - 株式会社メディアワークスを存続会社として株式会社アスキー(2代目)を吸収合併、社名が「アスキー・メディアワークス 」となった。
株式会社アスキー・メディアワークス
株式会社KADOKAWA アスキー・メディアワークス
2013年 (平成25年)10月1日 - 株式会社KADOKAWA に吸収合併され「アスキー・メディアワークス」はブランドカンパニー の一つとなる。
2014年 (平成26年)12月 - アスキーブランドでIT技術書などを手がけてきたハイエンド書籍編集部を株式会社ドワンゴ が継承し、ドワンゴとKADOKAWAの共同技術書出版レーベルとして「アスキードワンゴ 」(ASCII DWANGO )を設立[ 3] 。
2015年 (平成27年)
4月 - ブランドカンパニー制を廃止し、アスキー・メディアワークス事業局となる。
同年内 - パソコン雑誌「週刊アスキー 」が5月26日 発売の2015年6月9日号(1030号)にて印刷版の刊行を停止し、ネット/デジタルに完全移行。
2018年 (平成30年)4月1日 - アスキー事業を株式会社角川アスキー総合研究所に移管。
株式会社角川アスキー総合研究所
2000年 (平成12年)2月24日 - 株式会社角川デジックス (かどがわデジックス)を設立。
2013年(平成25年)
2月1日 - 株式会社アスキー・メディアワークスの一部門である角川アスキー総合研究所を分離し、株式会社角川アスキー総合研究所 を設立[ 6] 。
7月1日 - 株式会社角川デジックスが株式会社角川アスキー総合研究所を吸収合併し、株式会社角川アスキー総合研究所に商号変更。
2018年(平成30年)4月1日 - 株式会社KADOKAWAからアスキー・メディアワークス事業局のアスキー事業を譲受[ 7] [ 4] 。
2020年 (令和2年)10月1日 - 株式会社KADOKAWA Game Linkage からマーケティング本部にかかわる一切の業務を譲受[ 8] 。
2021年 (令和3年)7月1日 - 株式会社KADOKAWAからビジネスプロデュース局(但し、アカウントビジネス部アカウント3課及び5課を除く)に係る事業を譲受[ 9] [ 10] 。
2023年 (令和5年)7月1日 - 株式会社角川アップリンクからメディアコミュニケーション事業統括部が担当する事業を譲受[ 11] 。
アスキードワンゴ
2014年12月に設立されたドワンゴ とKADOKAWAの共同技術書出版レーベル。アスキーブランドで出版されていた技術書の新装刊やドワンゴ社内の技術者とレーベル編集者との近い距離感とフットワークを活用した最新の技術書など、特色あるレーベルとなっている。発足以来、毎年数冊程度の新刊(含む新装刊)がある。
(再掲)2014年(平成26年)12月 - アスキーブランドでIT技術書などを手がけてきたハイエンド書籍編集部を株式会社ドワンゴが継承し、ドワンゴとKADOKAWAの共同技術書出版レーベルとして「アスキードワンゴ」(ASCII DWANGO)を設立[ 12] 。
メディア事業
ASCII.jp - ウェブメディア
週刊アスキー - 電子版・ムック・ウェブメディア
週刊アスキー秋葉原限定版 - フリーマガジン・電子版
アスキー - YouTubeチャンネル
MITテクノロジーレビュー - ウェブメディア
ラーメンウォーカー - ウェブメディア・ムック
ハイウェイウォーカー - フリーマガジン
わんにゃんウォーカー- フリーマガジン
エリアLOVEWalker - ウェブメディア
ASCII.jpデジタル用語辞典[ 13]
f-ism.net(Famitsu Intelligence Strategic Marketing Net)
ファミ通ゲーム白書
かつて発行していた雑誌・書籍
かつて運営していたインターネットメディア
その他事業
eコマース
アスキー ラピッド コマース サービス - アスキーが1997年 7月18日にオープンした電子商店街 [ 19] 。アスキーストアの源流として、アスキー製品の販売も行われていた。サイト移転しアスキーストアに名称を変更。
アスキーストア - アスキーの書籍・雑誌バックナンバーをはじめ、マイクロソフト製品をはじめとするPCソフトウェア製品、OAグッズやデジモノ類の販売を行っていたECサイト 。2002年 に運営会社のアスキーECはオン・ザ・エッヂ による営業権取得で同社の運営となったが[ 20] 、2005年 までは独立したサイトで運営されていた。
digital ASCII Try & Buy Shop[ 21] - 雑誌のCD-ROMとネットを融合したシリアルコード販売サイト
アスキーストア(2代目) - 従来からの独立サイト上の運営から、ライブドア (ポータルサイト )内にある「ライブドアデパート(後の買う市 )」のテナントとして移転開設された。アスキー365の開設に伴い、2006年 (平成18年)には閉店されて現存しない。
アスキーストア(3代目) - 2005年 10月にアスキー・メディアリーヴス (当時)が新たにアスキー365として開設したECサイト。2008年7月週アスストアに[ 22] 、2011年5月にアスキーストアに名称変更。週刊アスキーの読者層をターゲットに、ワイシャツなどの衣類やデジモノ・玩具(ルービックキューブ など)・雑貨類の販売に特化している。週刊アスキー にレビュー記事が連載されている。
メールマガジン
パソコン通信
アスキーネット - インターネットのニュースやメールができる唯一のパソコン通信だったが、他のプロバイダの普及により淘汰され、1997年 終了
インターネットサービスプロバイダ
アスキーインターネットエクスチェンジ(AIX) - 1998年 1月で終了[ 25] 。
アスキーインターネットフリーウェイ(AIF) - ハイパーネットのシステムを利用した無料プロバイダの趨りだった。1997年 12月終了
ダウンロードサービス
Download ASCII - 2004年シーサー に譲渡[ 26] 。その後Seesaa ダウンロードに名称を変更。
eラーニング
NET-T[ 27] - アスキーと日立製作所 が共同開発した教材をインターネット経由で受講するシステム
マルチメディア・インターネット関連ソフト
主なゲームソフト
2002年 にゲーム開発・販売から撤退[ 28] 。ゲーム周辺機器事業はサミー が継承した。「エンターブレイン 」も参照。
過去のグループ企業
事業譲受会社
アスキー出身の人物
脚注
関連項目
外部リンク
ゲーム雑誌 メディアミックス系雑誌 その他カルチャー系 パソコン雑誌 漫画雑誌 ウェブコミック配信サイト コミックス ノベル・文庫 ラジオ イベント 関連企業