カコイーシーズ
カコイーシーズ(Cacoethes)は、アメリカ生まれの競走馬で、引退後は日本で繋養されていた種牡馬である。名前の由来はラテン語のCacoethes(カコエテス=抑えがたい衝動)から。
経歴出自カリフォルニア州の生産者、スターク夫妻の生産したサラブレッドの牡馬である。1987年のキーンランドのイヤリングセールにおいて上場されたカコイーシーズは、購買代理人のジェームズ・デラホークに225,000ドルで落札された[1]。その後ガイ・ハーウッド調教師のもとに預けられたカコイーシーズは当初ポール・ロックに所有されていたが、2歳シーズンが始まる前にハリソン夫人に購入された。 競走馬時代2歳、3歳1988年は1戦のみの出走で、デビュー戦となったアスコット競馬場10月のオータムステークスに11/1(単勝12倍)のオッズで出走、勝ち馬ナシュワンから5馬身半差離された3着だった[3]。 1989年、この年の初戦は、4月24日のプリンセスオブウェールズグラデュエーションステークスであった。この競走でカコイーシーズは5/6(単勝約1.83倍)のオッズで1番人気に支持され、2着馬に7馬身差をつける圧勝で初勝利を挙げた[4]。続くダービートライアルステークス(G3・芝12ハロン)ではそれまで無敗できたプライベートアーミーという馬が1番人気になっていて、カコイーシーズは2番人気であった。この競走でカコイーシーズは終始先頭を譲らず、2着のプライベートアーミーに4馬身差をつけて楽勝、重賞初勝利を挙げた[5]。 6月7日、ダービーステークス(G1・芝12ハロン)では3/1(単勝4倍)のオッズでナシュワンに次ぐ2番人気だったが、ナシュワンに敗れ3着だった。 ダービー後は2週間後のキングエドワード7世ステークス(G3)では再び1番人気に支持され、これをパット・エデリー鞍上のもと2着馬に3/4馬身差をつけて制した[6]。続くキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス(G1)に挑むが、再びナシュワンに今度はクビ差で及ばず2着だった。さらに続くインターナショナルステークス(G1)も2着で、凱旋門賞では2番人気となるが14着という結果に終わった。 4歳1990年、この年は4月のグレアムステークスから始動したが1番人気で4着だった。2年連続出走となったキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスも4着[7]、2か月間隔を空けて出走したカンバーランドロッジステークス(G3)で2着と勝ちきれなかった。 その後アメリカに遠征し、遠征初戦のターフクラシック(G1)を制しG1初勝利を挙げた[8]。しかし続くブリーダーズカップターフ(G1)では9着だった。11月にはジャパンカップに出走するために初来日を果たし、中央競馬初出走となったレースでは、3番人気で3着となり、このレースを最後に競走馬を引退することになった。 年度別繁殖成績表
※2007年終了時点。 種牡馬時代引退後は日本で種牡馬入りした。コンサートボーイを始め地方競馬で多くの活躍馬を輩出している。2007年限りでシンジケートが解散されたが、健康状態や受胎率などは問題がなく引き続きトヨサトスタリオンセンターで種牡馬を続けることになった。 後継種牡馬としてコンサートボーイとエスプリシーズが種牡馬入りしている。 主な産駒太字はGI・JpnI競走を示す
母父としての主な産駒グレード制重賞優勝馬
血統表
脚注
外部リンク
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