エミリア・ロマーニャグランプリ

Emilia Romagna Grand Prix
イモラ・サーキット
レース情報
周回 63
コース長 4.909 km (3.050 mi)
レース長 309.049 km (192.034 mi)
開催回数 5
初回 2020年
最終開催 2025年
最多勝利
(ドライバー)
オランダの旗 マックス・フェルスタッペン (4)
最多勝利
(コンストラクター)
オーストリアの旗 レッドブル (4)
最新開催(2025年):
ポールポジション オーストラリアの旗 オスカー・ピアストリ
マクラーレン-メルセデス
1:14.670
決勝順位 1. オランダの旗 マックス・フェルスタッペン
レッドブル-ホンダRBPT
1:31:33.199
2. イギリスの旗 ランド・ノリス
マクラーレン-メルセデス
+6.109s
3. オーストラリアの旗 オスカー・ピアストリ
マクラーレン-メルセデス
+12.956s
ファステストラップ オランダの旗 マックス・フェルスタッペン
レッドブル-ホンダRBPT
1:17.988

エミリア・ロマーニャグランプリ (英語: Emilia Romagna Grand Prix) は、2020年イタリアエミリア・ロマーニャ州イモラ・サーキットで初開催されたF1レース。2006年まではサンマリノグランプリとして、同サーキットで26年間開催されていた。

概要

2020年COVID-19のパンデミックにより、多くのレースがキャンセルとなりレースカレンダーを再編することになった。イモラ・サーキット側が中国GPの延期決定後にリバティ・メディアに代替候補地としての暫定的な申請書を提出した[1]。財政や輸送など様々な調整が要するため、開催される可能性は低いとみられていたが、改訂版のカレンダーの候補に挙がったことから、2006年以来の開催に向け6月にF1開催に必要なFIAグレード1ライセンスを更新した[2]。7月には14年ぶりにサーキットの所在地の州名をとり、「エミリア・ロマーニャGP」として開催されることが発表されたが[3]ポルトガルGPとの連戦で行われるため、同国最南端にあるポルティマンからイモラへの輸送に時間がかかることを考慮し、通常のレースフォーマットとは異なり、F1史上初めて当初から2日間(フリー走行は土曜日の1回のみ)[注 1]開催されることが決まった[4]。この年は既にイタリアGPトスカーナGP(本GP同様、コロナ禍の影響により追加)が開催されていたため、イタリア国内で3レース目の開催となった。

当初は2020年のみの開催予定だったが、翌2021年も同様の理由により、第3戦として開催予定だった中国GPが延期(のちに中止)する方向となり[5][6]、その代替開催地として浮上し、第2戦として4月に開催されることになった[7]

2022年も同様の理由で中国GPが中止となったため、第4戦として開催されることが決まり[8]、同年3月に2025年までの開催契約が結ばれた[9]

2023年5月21日に第6戦として開催予定であったが、エミリア・ロマーニャ州を襲った集中豪雨の影響により中止が発表された[10]

開催契約終了を迎えた2025年の時点で、開催を希望する国や地域の増加によりF1が検討しているローテーション開催(隔年開催)の候補に挙げられているが[注 2][11]、F1から要求されているサーキットのアップグレードを全て行うことができず[12]、イタリア政府やエミリア・ロマーニャ州、自治体からの公的支援を受けているものの開催継続には不十分な額であり、同年のレースでは過去最高となる24万2000人の観客を集めたが[13]、2026年についてはスペインで2レースの開催(スペイングランプリが新設されるマドリンク英語版に移り、同年まで契約が残っているカタロニア・サーキットでも開催)が決まったことから、開催カレンダーから外された[14]

イモラ・サーキットは2027年以降の開催再開に向け、かつて同サーキットで開催されていた「サンマリノグランプリ[注 3]の名称を復活させる構想を掲げ[15]サンマリノ政府と財政支援を含む協議を開始した[16]

過去のレース結果

決勝日 ラウンド サーキット 勝者 コンストラクター 結果
2020 11月01日 13 イモラ イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 詳細
2021 04月18日 2 イモラ オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ 詳細
2022 04月24日 4 イモラ オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-RBPT 詳細
2023 05月21日 6 イモラ 集中豪雨の影響により中止 詳細
2024 05月19日 7 イモラ オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ・RBPT 詳細
2025 05月18日 7 イモラ オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ・RBPT 詳細
出典: [17]

優勝回数

ドライバー

回数 ドライバー 優勝年
4 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン 2021, 2022, 2024, 2025
1 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン 2020
出典: [18]

コンストラクター

回数 コンストラクター 優勝年
4 オーストリアの旗 レッドブル 2021, 2022, 2024, 2025
1 ドイツの旗 メルセデス 2020
出典: [19]

エンジン

回数 メーカー 優勝年
2 日本の旗 ホンダRBPT [† 1] 2024, 2025
1 ドイツの旗 メルセデス 2020
日本の旗 ホンダ [† 1] 2021
オーストリアの旗 RBPT [† 1] 2022
出典: [20]
  1. ^ a b c 2022-2025年にホンダ・レーシング(HRC)が製造しているRBPT及びホンダ・RBPTと記録は別扱い。

脚注

注釈

  1. ^ この前年(2019年)に行われた日本GPのように、悪天候で土曜日のセッションが開催できず(予選は日曜日の午前に変更)、結果的に2日間となった例はあるが、開催前から2日間の予定とされたのは初の事例である。
  2. ^ 2025年開催前の時点でベルギーグランプリが初の対象になっている。
  3. ^ F1が始まった1950年以降、イタリアGPはイモラで開催された1980年を除き、モンツァ・サーキットで開催され続けているため、1国1開催の原則を回避する目的で近隣するサンマリノの国名を用い、1981年から2006年まで開催されていた。

出典

  1. ^ イタリアのイモラ・サーキットがF1中国GPの代替レース開催に名乗り。暫定申請書を提出”. auto sport Web (2020年2月18日). 2022年3月18日閲覧。
  2. ^ イモラ「準備は整った」14年ぶりのF1開催に向けてFIAグレード1を更新”. Fomula1-Data (2020年6月13日). 2022年3月16日閲覧。
  3. ^ F1、ニュルブルクリンク/ポルティマオ/イモラでの開催を発表。アメリカ大陸でのグランプリは断念”. auto sport Web (2020年7月24日). 2022年3月16日閲覧。
  4. ^ イモラでのF1GPは異例の2デー開催。将来のフォーマット変更に向けた実験的意義も”. autosport web (2020年7月25日). 2025年5月14日閲覧。
  5. ^ F1中国GPが新型コロナの影響で延期を希望「4月に開催できるかどうかは極めて不透明」”. auto sport Web (2021年1月12日). 2022年3月18日閲覧。
  6. ^ F1中国GP、3年連続で開催断念の可能性高まる。2022年休催の場合、代替戦はイモラか”. auto sport Web (2021年10月13日). 2022年3月18日閲覧。
  7. ^ F1第2戦開催予定のイモラ、グランプリ名は『メイド・イン・イタリア・アンド・エミリア・ロマーニャGP』に決定”. auto sport Web (2021年2月1日). 2022年3月16日閲覧。
  8. ^ F1、2022年カレンダー発表!中国脱落、11月閉幕で史上最多23戦の超タイトなスケジュール”. Fomula1-Data (2021年10月16日). 2022年3月18日閲覧。
  9. ^ イモラ常連入り! 2025年までのF1エミリア・ロマーニャGP開催が決定”. Fomula1-Data (2022年3月8日). 2022年3月18日閲覧。
  10. ^ 今週末に予定されていたF1第6戦エミリア・ロマーニャGPは中止に。同地を襲った豪雨が影響”. Auto sports web (2023年5月17日). 2023年5月19日閲覧。
  11. ^ F1開催契約まとめ|どのサーキットがどれくらいF1カレンダーに残る? ニューカーマーと伝統グランプリのせめぎあい”. motorsport.com (2025年5月10日). 2025年5月14日閲覧。
  12. ^ マドリードのF1カレンダー入りで、イモラが2026年に外れる可能性が浮上。バルセロナはグランプリ開催継続を目指す”. autosport web (2025年4月30日). 2025年6月10日閲覧。
  13. ^ イモラ、過去最高の観客動員記録も2026年のF1開催は絶望的か。数字が示す厳しい現実”. autosport web (2025年5月22日). 2025年5月22日閲覧。
  14. ^ 2026年のF1カレンダーが発表。マドリードも入れて全24戦を予定、第3戦日本GPは3月27〜29日に開催へ”. autosport web (2025年6月10日). 2025年6月10日閲覧。
  15. ^ イモラ、今年でF1開催契約終了も“サンマリノGP復活”でカレンダー生き残りを賭ける。母国スター誕生が追い風に?”. motorsport.com (2025年5月11日). 2025年5月14日閲覧。
  16. ^ F1カレンダー残留を望むイモラ。将来的な『サンマリノGP』の名称復活に向け共和国と交渉中だと州知事が明かす”. autosport web (2025年5月13日). 2025年5月14日閲覧。
  17. ^ Grands Prix Emilia-Romagna (Wins)”. STATS F1. 2024年1月23日閲覧。
  18. ^ Grands Prix Emilia-Romagna (Wins(Drivers))”. STATS F1. 2022年9月6日閲覧。
  19. ^ Grands Prix Emilia-Romagna (Wins(Constructors))” (英語). STATS F1. 2025年2月17日閲覧。
  20. ^ Grands Prix Emilia-Romagna (Wins(Engines))” (英語). STATS F1. 2025年2月17日閲覧。

関連項目

外部リンク

 

Prefix: a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

Portal di Ensiklopedia Dunia