ほぼ100円ショップ『ほぼ100円ショップ』(ほぼひゃくえんショップ)は、かつてフジテレビ系列で放送されていたバラエティ番組『はねるのトびら』内のコーナーの一つである。 概要2006年7月5日に最初に放送されて以降「回転SUSHI」「オシャレ魔女 アブandチェンジ」「ギリギリッス」等と共に番組の主力コーナーとなった。また、「ギリギリッス」と共にゴールデンタイム移行直後から番組終了直前まで長期に渡り継続された数少ないコーナーであった。放送された期間は6年1ヶ月と、最も長かった。 100円ショップを模したセットで行われ、その名も「The・ダイタイソー」。これは「The・ダイソー」のパロディで、「大体そう(大体100円)」とも掛けており、運営会社・大創産業の許可も得た他、大創産業自身が商品を提供するようにもなった(後述)。このセットになったのは第3回からであり、第1・2回のセットは100円ショップ「クリスタル」の店名とロゴをそのまま使用していた[1]。 基本ルール100円ショップの商品を始めとする「100円の商品」及び、見分けの付きにくい「高額商品」が混ざってサッカー台に置かれており、来店客(ゲストやレギュラー)が高額商品を避けて100円(場合によっては100円未満)の商品を選んで購入する。1人1品ずつ順番に買い物をして、100円の品か高額商品のいずれかを全て買い終わったら終了となる。 商品はダイソーなど100円ショップの品物だけでなく、日本国外における「99セントショップ」「10元ショップ」「1000ウォンショップ」などの商品、あるいはリサイクルショップ、骨董市、フリーマーケットなどで調達した価値の低い中古品や、一見安っぽい品にしか見えないが実は高額商品(またはその逆)といったものもあるために、一目で100円と見分けるのは難しい。またコーナー開始当初の高額商品は一番値段が高いものだと4~5万前後、稀に10万前後のものが登場する事が殆どであったが、回を重ねる毎に値段が徐々に高くなっていき、番組末期になると10万~50万越えの商品がかなりの頻度で出てくる事も珍しくなくなった。またごく稀ではあるものの100万円単位の商品を選択し、購入したケースも存在した。 2007年11月21日放送分以降は、パロディ元である大創産業が100円に見えない100円の商品を提供していることが明らかになり、以後はダイソー商品である場合は伊藤さおりが「(我らが)ダイソー商品でございます」と注釈を入れる様になった。また、コーナーセットの陳列棚(選択する商品が置かれているサッカー台ではなく後ろ及び登場時に通ってくる通路にある棚)に置かれている商品と同じものがそのままサッカー台に乗せられていたケースもあった。(その場合、結果発表時に北陽から『そちらにございます』などとアナウンスがある) 商品は会計レジにある銀色のプレートに商品を置いた時点で購入確定となり、変更が出来なくなる。置かれた商品の会計を行い、代金を支払う。選んだ品は値段に関係無く自腹で買い取らなければならず、高額商品を引き当てた場合は事実上罰ゲームを兼ねていた。又、商品を弄った際に破損させた場合、破損させた当事者が強制的に購入させられていた[2]。時折食べ物が商品として用意されていることもあるが、試食して味を確かめる行為は破損した扱いとなってしまうため、買取を避けるためには香りや見た目のみで判断しなければならない(が、過去出品された食べ物は全て誰かが試食して買い取っている)。複数人で分け合って試食した場合は食べたうちの誰かが買い取りとなる。 商品を読み取ると、100円の商品はすぐにレジのモニターに「100円」と表示されるが、そうでない場合は「???円」と表示され、購入者の焦りを誘う。再度商品を読み取ると支払金額が表示され、本当の値段が分かる。多くの場合は高額だが、稀に「0円(無料)」(「駐車場で拾ってきた何の変哲もない石」「スタッフが奥多摩で捕まえたイモリ」「スタッフが神宮球場でゲットしたフリオ・ズレータの投げた公式球」「店員の伊藤さおりやスタッフの手作り品」「店員の虻川美穂子の自宅の合鍵」「店員虻川美穂子の仲村トオルにプレゼントする手作り手提げ袋」「ブラックマヨネーズ小杉の元カノ作の手編みのマフラー」「ブラックマヨネーズ吉田の手作りのレンゲ」など)や100円未満の低額商品も含まれていることがある(これらは発表されるデータでも高額商品にはカウントされない)。したがって「???円」と表示された場合、0円の可能性に僅かな望みを託すという、心理的な揺さぶりも掛かっていた。高額商品の価格は税込み表示だが、100円商品は税抜き表示(税込み105円[3]。当時の消費税率は5%)だった。 なお、全ての100円の品が選ばれた場合は残る高額商品も値段を公開して終了となるが、この際は「???円」の表示はされない。また、本物の骨董品や学術的価値のある物(価値は数千万円以上、1億を超えたケースもある)がネタ的に置かれていることもあり、これらの品は購入者が出る前に適当なタイミングで「???円」無しの価値発表をもってゲームから除外されていた(来店客が破損しかけたり素手で触ろうとした際に阻止されて発表されることも多かった)。 所持金が足りない場合は、当初、番組プロデューサーや他のゲストから借金をして支払っていたが、2012年4月25日放送分から、セット脇に設けられた経理室分室へ移動し、磨りガラス越しに借金の手続きをするルールに変更された。 コーナー開始当初は予め高額商品の品数が知らされていたが、後に品数が伏せられ、商品数が残り少なくなった段階で「あと○品」と発表するようになった。 紹介テロップは「ほぼ100円ショップBattle.x(xには数字が入る)」。「ほぼ100円ショップBattle.1」はほとんどの場合「見分けがつかない高額商品が混ざっている」であった。 また、残り高額商品数を表示する際や、高額商品の説明を行う際に流れるBGMはマントヴァーニの『スウェーディッシュ・ラプソディ』(原曲はスウェーデンの作曲家ヒューゴ・アルヴェーンが作曲した『スウェーデン狂詩曲第1番《夏至の徹夜祭》作品19』)である。 登場メンバー以下の主婦に扮したレギュラーメンバーと、ゲストによって買い物が行われる(企画初回から暫くはレギュラーメンバーのみで行われていた)。毎回、コーナーの冒頭で奥様たちが「いやぁ~来たわね」「やっぱり来るのよねぇ」などと愚痴りながら来店し、塚地家の奥様が「改めて言うわよ、ここのほぼ100円ショップは殆どの商品が100円なんだけど、中には高額の物もいくつか混ざっているという…」と他の奥様方へルールを説明した後に、偶々ダイタイソーで買い物をしに来ていた芸能人を発見したという流れでゲストを紹介するのが恒例となっていた(ただし番組中期以降になると塚地家の奥様によるルール説明が省かれ、いきなりゲストを発見する流れとなった)。 2011年3月9日の放送では「決算セール」と称し、全18品中13品ある100円の商品を3つ選ぶ事が出来れば、これ迄支払ってきた高額商品の代金を番組が全額返金してくれる事となった(ゲストの岡田准一も過去の放送で全ての番で高額商品を買っている(4品)ため対象に)。但し梶原は4品破損、堤下は1品(植物)を枯らしてしまった為、その分は返金対象外となる。この結果、塚地と秋山が精算を果たしそれぞれ約352万円、約83万円が返金された。これに伴い、同年4月から企画がリニューアルされる。全額返金を果たした塚地・秋山が卒業し、それ以降は芸人が奥様としてゲスト出演する事が恒例となった。 番組末期になると、様々なゲストがチームを組んで参戦する対抗戦方式で行う事が多くなり、奥様方の出番が大幅に減少した。代わりにキングコングの2人(西野が単独で行う事もあった)が進行役として出演し、コーナーを仕切る機会が増えた。 常連客
※自腹額には2006年8月23日放送分の割り勘を含む。100円の商品の購入分は含まない。累計自腹額は2008年4月2日放送分までの総計。 商品を選択する順番
店員(レジ係)主に北陽の2人が担当していたが、ごく稀に別の人物が担当する事もあった(後述)。レギュラーメンバーの支払い合計額が大台に達した際に、店員から粗品が贈呈されていた(贈られる品物はタオルなど、名実共に粗品なものばかりだった)。
奥様ルール安全ランキング堤下が考案したものであり、その名の通り残った商品を安全性の高い(安い)と思われる順にランクするものである。しかし根拠が非常に薄いため、ランキング1位が高額商品であることがしばしばある。当初は他の奥様にも浸透しかけたが、ランキングをつけることの無意味さから他の奥様に罵倒されることが非常に多く、ゲストにも冷たくあしらわれる。深田恭子に「役に立たないランキング」などと一蹴されていたりする。しかし、2007年4月4日のSPで長澤まさみ考案の「安全ランキング」ならぬ「まさみランキング」が登場した(堤下は長澤を「いい子」と評した)。内容は安全ランキングと同じ。堤下家の奥様が買った高額商品のほとんどは安全ランキング上位から選ばれている。また、まさみランキング上位のものも高額商品が多く、その一つを同じゲストの山下智久が買い取ってしまった。 その状態から脱するために安全ランキングに色々なバリエーションを加えている。1位と3位を入れ替える「安全ランキングII」、商品をピラミッド状に並べる「安全ランキングIII」、トーナメント戦の「安全トーナメント」、2チーム総当たり戦の「安全ランキングIV」(長過ぎて大幅にカットされた)など。 「危険ランキング」も時々登場している。危険度の高いと思う順にランクして並べていく。 尚、この各ランキング時にバックで流れるBGMはルロイ・アンダーソンの「The Typewriter(邦題 : タイプライター)」。参照8 堤下本人がBGMを口ずさみながら商品を並べることもある。 ぶっこわし他の奥様達に乗せられた塚地が敢えて危険な商品を選択する。同系統の商品が2種類あり、そのどちらか一方を選ぶ。おばさんのキャラを忘れて男気を見せる。リスクが高いものの、見事に高額を避けた場合はかなりの盛り上がりを見せる。BGMとして長渕剛の「とんぼ」が流れる事がある。当初は自主的に行うものだったが、次第に強制される様になった。
ゲストが歌手の場合は代表曲の替え歌を歌ったり、他のゲストにぶっこわしをやらせたりした。 原則は「どちらか一方」だが、2011年11月23日のスペシャルでは周りに煽られ、両方の商品を購入。結果はどちらも高額商品で無かった為、合計200円の出費で済んだ。 今田耕司もこれに挑戦したが、結果的に失敗して大枚を支払った。2度目は榮倉奈々に乗せられて再び挑戦したが又しても失敗。これらを併せて今田は52万円超を支払っている。 放送リスト2011年3月以前
2011年4月(リニューアル)以降
その他のルール・特別企画メンバー全員参加SP2011年3月16日放送では、「メンバー全員参加SP」としてその後に行う「ババデミー大賞」の準備をしていた馬場以外のレギュラー全員が主婦の扮装無し(番組ロゴTシャツとジーンズの軽装姿)で挑戦。北陽の2人も挑戦側に回った為、加藤綾子(フジテレビアナウンサー)がレジ係を担当。1品ごとに加藤がメンバーの名前が書かれたボールを抽選で引き、選ばれた人が目利きをするルールで実施、ボールはボックスに戻される為、可能性によっては2品以上出番が回ってくる人や出番の回ってこない人も現れる。同年5月25日放送でも、レジ係に番組ナレーターの中村仁美(フジテレビアナウンサー)を、ゲストに香取慎吾を迎えて同様のルールで行ったが、香取のボールが引かれないまま終わり、見せ場が無かった香取が暴れ回る顛末であった。 アンフェアルール2011年9月14日放送では、高額商品を購入した場合、次の人へ順番が回らずに100円(あるいはそれ未満の)商品を購入するまで買い物を続けなければならないルールが追加された。その名も「アンフェアルール」。名前の由来はこの放送回に映画「アンフェア the answer」出演の篠原涼子などが出演していた為。ルール発動中の値段発表直前に流れるBGMは、同映画のテーマ曲「LOVE IS ECSTASY(歌・中島美嘉)」がお約束だった。この回では、常連客側でゲスト出演した河本準一が4回連続で高額商品を選んでしまっている。 出張スペシャル2011年12月28日放送。この年の顔となった人達が、翌年の運試しも兼ねた目利きに挑戦。メンバーは基本的に挑戦しないが、話の流れによって参加させられる事もあった。翌2012年2月1日も同様のルールで行われた。 番組対抗戦
高額商品総額 ほぼ1000万円スペシャル2012年4月25日放送。名前の通り高額商品の総額がほぼ1000万円である。100万円以上の超高額商品が混じっている可能性があるので手袋を着用しなければならない。レジ係の北陽2人もどれが高いかは知らない。もし所持金が足りない場合は、セット脇に設けられた経理室分室へ移動し、磨りガラス越しに借金の手続きをするルールになる。挑戦者が高額商品を購入した場合、次の人へ順番が回らずに100円(あるいはそれ未満の)商品を購入するまで買い物を続けなければならない「アンフェアルール」とルールになっている。 パーフェクト達成者パーフェクト(高額商品を1つも買わずに終了すること)は、泉谷しげる、滝沢秀明、小栗旬、川合俊一、平井理央、櫻井翔、永井大、仲村トオル、観月ありさ、市川海老蔵、吉川晃司、谷村美月、江口洋介などが達成している。また、島田紳助、上戸彩、堀ちえみなども高額商品を選ばずに達成している(しかし、チームメイトが自腹を切り借金したり、チーム戦において割り勘での支払いがある)。 反対に、逆パーフェクト(100円の商品を選ばず全ての番において高額商品を買う)を岡田准一、小泉孝太郎、松田翔太が達成している。 脚注
関連項目
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